とどすダイアリー
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| 2004年01月13日(火) |
Martin Taylor |
ギタリストにはお馴染み英国出身の超絶技巧派の彼ですが、1990年録音の Don't Fret と言うCDを Harf.com で安く中古品を買いました。お得意のソロギターは1曲だけで、後はギタートリオ中心の構成で最初からスタンダードの I Love You で始まり良い感じです。テクニック満載のソロギターは非常に心を癒される響きを持っていますが、ややもすると「決め」が殆どなので定型化しているように聞こえることもありますが、このCDの様にごく普通のフォーマットで演奏するとやっぱり相当にシッカリしたJazzの語法をマスターしたギタリストである事が良く分ります。
彼はその上でプロとして自分にしか出来ない音楽を探求し、フュージョン風の演奏やジプシー風の演奏とか色んなアプローチをし、一つの方向性として現在はソロギターを作風としているのではないかと思いした。
ところでこのCDで彼が弾いているギターはYAMAHAのAE1200Sとクレジットされています。ヤマハさんのサイトで調べると生産中止のモデルですが当時の定価で12万円のギターです。ま、Gibsonなどの米国製高級品に比べると安物ギターかも知れません。しかしスピーカーから出てくる音は(今のソロギター作品とは全く異なり)柔らかないわゆるジャジーな音です。音は楽器そのものもさることながら、結局は演奏家・プレーヤーが決めるものなのだなあ、と思いますネ。
Martin Taylorの知らなかった側面を垣間見る一枚でした。
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