不公平な救世主

犯罪履歴数世代前千年先


2003年12月06日(土)

楽しみにしていたことは
だいたい直前で全て何もなくなる
もしくは直後に全て台無しになる
だから期待しないでおこう
期待したら絶望を感じないといけないから
だから何も感じないように笑っていよう
そうしてれば何も心配されずにすむから
一人声を殺して泣いていよう
そうすれば誰にも迷惑なんてかからないから
腕に噛み付いて動かないでいよう
それなら大切な人たちを悲しませないから
僕はきっとうまくやってみせるよ
うまく演じきってみせるから
たとえ感情がわからなくなっても
笑顔を作ることくらいわけないこと
ずっと前に感情なんて置いてきてしまった
残ったのはグロテスクな抜け殻だけ
なのにこのココロは鈍く痛む蒼に浸ったまま。

助けて欲しいなんてもう誰にも言わないよ
そんな資格はないし
そんな価値はないし
助けてくれる暇な人なんている筈も無い
一人で抜け出せるから
悲しみも痛みも苦しみも寂しさも
いままで全部一人で乗り切ってきたから
大丈夫僕は弱くなんかない
誰にも気付かれないままで痛みを吐き出すことが出来た
泣き方を忘れたけれど
叫ぶことも出来なくなったけれど
それでも一人で悲しんだりする分には
全然構わない。

だから
僕は今日あんなことで怒るべきじゃなかった
感情を出すべきじゃなかった
他人を傷つけてまでそんなことすべきじゃなかった
全然どうでもいいことだったのに
優しさに慣れすぎてずっと抱きしめてた蒼を忘れかけてた
蒼がこんな鮮やかで残酷なことを忘れていた
僕の蒼のために他人を傷つけるなんてしてはいけなかったのに。

蒼は僕を取り込んで染め上げてしまった
なのに笑っていられる
普通の顔をしていられる
僕は僕が気持ち悪くて仕方ない
だけど僕は僕を知らない。

どうでもいい。

他人を傷つけなければ嫌われなければ認められれば僕が僕を知らないことなんてどうでもいいのに僕はここに「存在する」ということだけで有罪で有害で君を不必要に追い詰めてしまうそんなことはしたいわけじゃないのにちゃんと僕は生きていたいのに痛みを忘れてしまえればいいのに傷跡が他人に見えればいいのにこの偽りのうんざりするような笑顔を貼り付けた人々の首を締め上げられたらいいのにそんなことは出来なくって僕は妄想の中で一生懸命叫んで血まみれになって自分を焼いて首を切り落としてみてそれだけで満足してすこし小さい声で歌ってみてそれでも蒼は消えなかったからもう一度壁を蹴ってみたら少しばかり皮が擦り剥けてしまった明日はきっとまだ生きていて昨日のことは忘れ去ってこうして嫌なことはどんどん忘れていくのだけど何故かそのときの恐怖やザワザワ感はいつまでも消えないのだろうどうでもいいことだけれど。


苦情