![]() |
![]() |
かさぶた - 2001年07月19日(木) 小さい頃かさぶたを剥くのが好きだというとんでもない子供だった あまつさえ、他人のかさぶたを見るとむずむずした 本当にヤなガキだ おかげで、私の腕には今でも残る傷跡がある なんどもなんども剥いたせいで 成長してからはおさまっていた だけど 息を潜めていただけなのだろうか 今度は見えないかさぶたを剥いた もう完治したと思ってたのに むりやり、剥がしてしまったようなもんだった 聴覚は、視覚や嗅覚以上に記憶野を刺激するらしい MDボックスを整理していて、何気なく、ちょっと懐かしさと共に、流した 見事に撃沈 情景だけならまだしも、感情も思い出させるところが、たちが悪い もう過ぎた感情に痛みを覚えるのは、なぜだったろう 綺麗な記憶じゃない 嫌な記憶でもない もう一度欲しい気もするし、もう要らない気もする かさぶたの奥には忘れたい感情が渦巻いてたらしい いつもは少しずつ、それと付き合ってたのに 蓋を開いたことで一気に放出されてしまったのだ 本当に、かさぶたと言うものは手におえない もう 完治したと思ったのに ...
|
![]() |
![]() |