2016年08月06日(土)
ウツでウツでウツで、店でまた失敗しては怒られて、トイレで泣いたりしてて、んで、もう死にたくて、渋谷駅で飛び込もうと思ってた。もう限界だって思ってた。
でも、今夜は辻仁成のライヴに行くことになってて、渋谷駅はものすごい人で人ごみに流されてそのままクアトロまでたどり着けた。
そしたら、すんごい良かった。すんごい良かった。
ビックリした。
正直、辻仁成は音楽的素養みたいのでいったら、雑草だ。なんか、才能はあんまないかも。失礼ながら。
その点ではこのあいだ見たパンチ・ブラザーズみたいのの真逆。パンチはもう天才で、スキいるところないというか。とにかく天才で完璧で、正直、私は、ああ、すごいねぇで終わってしまった。
でも、辻仁成はあんまうまくない歌で、大声はりあげて、歌う。歌う。言葉の人だから、叫んだり、語ったり、色々する。
ああ、この人、やっぱり作家だなぁと思った。一言一言、言葉にすごい力がある。
それで即興なのか、死にたい人へって歌った。
それがもう、泣いた泣いた。
明日への希望を持つことは恥ずかしいことじゃない〜〜〜!って叫んで。
号泣した。。。
そうか。生きようと思う力があった。
君は君だ。僕は僕。って、それぞれがそれぞれに生きろって歌った。
いちいちがすごく染みた。
ああ、私はこういう雑草の音楽が好きだと思った。ギターがギュんぎゅんうねって、キーボードの太った人が繰り出す音がはねてた。すごい元気で楽しげだった。ミュージシャンたちはすごい才能ある。
辻さんはみんなに愛されてて、盛り立ててもらってる。
いや、逆かな。辻さんのパワーに、ミュージシャンたちがすごい張り切ってた。
だから、すごい音楽の力にあふれた、すごい、すばらしいライヴだった。
ふと、斜め前にいたオジさんが、ものすごくいい笑顔でずっと笑顔で見てた。その笑顔に「いろんな人生がある」って書いてあるようで、また泣けた。
オジさんの人生もきっといろんなことがあるけど、今この瞬間は笑顔なんだねって。
辻さん、ありがとう。生きようと思わせてくれて。音楽を好きだってまた思わせてくれて。
すごく助けられた。
音楽があってよかった。