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気づく - 2003年06月09日(月) 前回の日記のことである人からメールを頂いた。 その方も私と似たようなことを日々感じていたが、ある時それに気づき、きっとこれから少しずつ変わっていくだろう予感を書いてくれていた。 私はこういう思いをきけるのは単純に嬉しい。 そしてそれからしばらくして、私はあることを思い出した。 レオン・フライシャーというアメリカ人の大変「立派な」音楽をやるピアニストがいるのだが、この人は左手だけのピアニストだ。 昔は普通に両手で活動していたが、ある時右手を故障して左手だけでしか弾けなくなったのだ。 30年以上前の彼のベートーヴェンやなにかのCDを聴くと、それはそれは素晴らしい演奏なので、本人にとっても周囲にとっても痛恨の極みである。 しかし、左手だけのレパートリーというのもブラームス、ラヴェル、スクリャービンなど結構一杯あるもので、そういう曲で本当に感動的なコンサートを私は聴いたことがある。 でもなんにしたってフライシャー本人は苦悩と葛藤の日々だっただろうことは、想像に余りある。 そのフライシャーが、どういう文脈だったが忘れたが、新聞のインタビューでこう言っていた。 シンプルな一言だが、私はそれを今はっきりと思い出した。 『人生は、気づくことの積み重ねなんです。』 ...
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