この季節になると思い出すしっとりしたバラの花びらの湿り気をなめらかなやわらかさを甘いにおいを照れくさくて、恥ずかしくて手当たり次第に、バラの花びらを摘み取って歩いたんだずっと望んでいたことが起こった夜に朝になっても醒めずにあたたかかった匂いの記憶はなかなかうすれない、と、会社に入ってから勉強した嗅覚に引き戻される花に残る、人と、事