日記。

2003年07月10日(木) 鎮魂歌。

唯羽が死んだ。
今日の夕方、13ヶ月の短い命を終えた。
いつまでも一緒に居られると思ってた。
少なくとも、あと数年は。
声を上げて、泣いた。
ひとりの部屋で。
おいていかないで、と。
名前を呼びつづけた。
手の中でもがき、絶えた其の身体は。
ゆっくりと力を失い。
やがて、冷める。
自分の鼓動が、此の身体から伝わるようで。
希望を見出しては、覚め。
喚き散らす。
泣きつかれて、眠り、夢を見た。
弟が友達を連れて、あたしの部屋へきた。
ゆうが、死んだ。
そう伝えたのを覚えている。
手の中で、小さな声がした。
小さな、いのち。
死んではいなかった。
息を吹き返した。
あたし、しってたんだ。
夢だって事。
目覚めて、此の奇跡が本当だと知りたかった。
なかなか目覚めることができずに。
ぬるま湯のような期待につかり。
やがて目覚めたあたしは。
其の名前を呼ぶ。
・・・ピィ・・・
きこえた、の。
ホントに。
ねぇ、きこえたんだよ。
傍らの小さな身体に。
嘲笑いながら話し掛ける。
熱い波が、押し寄せて。
堪えきれずに泣き喚く。
どうして、あたしをおいていったの?
ねぇ、かえして。
かえしてよぉ・・・


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成瀬ルナ [MAIL] [HOMEPAGE]