唯羽が死んだ。 今日の夕方、13ヶ月の短い命を終えた。 いつまでも一緒に居られると思ってた。 少なくとも、あと数年は。 声を上げて、泣いた。 ひとりの部屋で。 おいていかないで、と。 名前を呼びつづけた。 手の中でもがき、絶えた其の身体は。 ゆっくりと力を失い。 やがて、冷める。 自分の鼓動が、此の身体から伝わるようで。 希望を見出しては、覚め。 喚き散らす。 泣きつかれて、眠り、夢を見た。 弟が友達を連れて、あたしの部屋へきた。 ゆうが、死んだ。 そう伝えたのを覚えている。 手の中で、小さな声がした。 小さな、いのち。 死んではいなかった。 息を吹き返した。 あたし、しってたんだ。 夢だって事。 目覚めて、此の奇跡が本当だと知りたかった。 なかなか目覚めることができずに。 ぬるま湯のような期待につかり。 やがて目覚めたあたしは。 其の名前を呼ぶ。 ・・・ピィ・・・ きこえた、の。 ホントに。 ねぇ、きこえたんだよ。 傍らの小さな身体に。 嘲笑いながら話し掛ける。 熱い波が、押し寄せて。 堪えきれずに泣き喚く。 どうして、あたしをおいていったの? ねぇ、かえして。 かえしてよぉ・・・
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