あたしはいつも、取り囲む世界の全てと戦っている。
ひとがこわい。 社会がこわい。 そして、時間がこわい。
美人でもなければ、可愛くも無い顔。 唯一の取り柄であった若さも、失われ始めている。 偏頭痛の副産物か、早くからあった若白髪。 随分その数も増えて、切っても切ってもなくならない。 あっというまに、白髪のおばあちゃんになってしまいそう。 見た目は、確実に歳を取っていく。 体力の無いあたしは、きっと、ひとよりもはやい。
ほら、今日も一日が終る。 なにをしたのか思い出せない、そんな無意味な一日が。 なにもできないまま、また一日、確実に歳を取っていく。
おとなになったら、健康になる。 おとなになったら、綺麗になる。 おとなになったら、お母さんみたいになれる。
そんな魔法に、まだ縋っているの。 この夢をなくしたら、どうやって生きればいい?
あたしは、あたしの人生を、満足に生きることができない。
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