誤算だった。 医師からすれば、予定のうちのようで。 きっと、若いのだろう。 老人の気持ちも、老人を抱える家族の気持ちも解らない。 会った事の無いその医師を、好きになれない。
おじいちゃんは、もう一度。 残った足をも切断するかもしれない。
危険が、恐怖が。 一体どれだけの命に変わるのか。 あたしには予想もつかない。
受けて欲しいと、思えないで居る。
あたしは。 おじいちゃんの死を。 望んでいるのだろうか。
死にゆく四肢を、切り離してまで。 混同する記憶を彷徨うその人に。
あたしは、生きてなんて言えるわけもなくて。
明日、術後初めてのお見舞いに行こうと思っている。 まだ、あたしを認識できるうちに。 あたしのことを、忘れてしまう前に。
お題、実はなおのは届いていて。 あたしが書けずに止まっているのです。 ごめんね、なお。 今は、書けそうにないの。
|