安心しきった心地良い時を過ごしたかと思えば、
一転して暗雲たち込める重〜い空気に取り囲まれています。

人生とは、なんと起伏に富んでいることでしょうか。

バイトが終ってから、恋人とちょっとだけ一緒にいて帰ったあとで、
父が今回の台風でハウスが倒壊したらいちごをやめる気でいることを聞かされた。

…そうか。

ああ。
いろんな思いが湧く。
湧きあがる。
それも、どろどろとした、どす黒い、とっても嫌な気持ち。

あれだけ苦労して悩んで悩んで工夫して…とにかく必死でやらざるをえなかった。
どうしても自分に合わない仕事だと思ってからも続けたし。

仕事するのが辛かった。
畑に行きたくなかった。
正直とてもとてもしんどかった。
やめることを言い出すにも断腸の思いで言った。

なのに、父はそんなにもあっさりとやめる決断が出せるんだー。

父が、こんなレベルで話をしてないことは重々わかってる。
父なりに苦悩して、散々いろいろ考えて決めたんだろうなと思う。
思うんだけどね…。

今回、もしハウスがつぶれなかったとしても、
またいつものように日常が続いたとしても、（わたしは野良仕事続行）
それを聞く前と同じ気持ちではもう働けないかもさ。

というくらい衝撃的な表明だ。これ。



もしかして、わたしの浅はかな知恵をはるかに超えた英断なのかも
しれないけれど、ほんとうに、わたしってなんだったの？
わたし20代使って、一体何してたの？の気分だ。

こんなんじゃいけないんだけど。
自分の人生に価値をつけるのは、他の誰でもない自分でなくちゃ意味がない。
絶対得たものがある！と思いたいし、そう思う！思うよ！

でもでも、今回ばかりはちょっと頭が真っ白になっちゃうんだー。

いま、午前3時半。

心なしか、今までよりも風が穏やかになった気がする。
まだ通過まで12時間くらいある。
ハウスは一体どうなるのだろうか。

そしてわたしはどう思うんだろうか。

inu-chan