日々日記
いちらん…ふるい…あたらしい
図書館で、新入生か編入生かわからなかったけれど、 女子が一人泣いていた。
「わたし、どうしてここへ来ちゃったんだろう。」と、 先生とおぼしき背広姿の男の人に話していた。
真っ赤な目をハンカチで押さえ、自分がここへ来た意味がなかったと訴える彼女。
良い意味で世間を知らず、また酸いも甘いも噛み分けれるほど経験はなく、 とにかく若くて、そして箸が転がっても、息をしても楽しい年頃。
そんなただ中で、つい遊びたくなる自分を叱咤激励しながら、 がんばって勉強してきたんだろうな。
うちの大学は、入試の倍率がすごく高いのだ。
それが入ってみたら、なんでここへ来ちゃったのか わかんなくなってしまったなんて、彼女はどれほど悲しく心細いだろう。
18の頃のわたしは、受験に失敗した自分なんか生きてく価値がないと思ってた。 全部に落っこちたら、真っ暗な穴に吸い込まれるような恐怖感もあって、 とにかく受験には絶対失敗できないと思って全てをかけてトライした。
そこに、希望する進路や目指す職種があったわけでは全然なかった。 大学に行けない自分には、もはやこの世のどこにも 居場所がないような気がしていたのだ。
(まぁ育った家庭環境のせいもあるだろうけど)
とにかくわたしが存在していてもいい理由として、大学に入ったんだよなー。 なつかしい。 そんなこと、全然ないのに。 落ちたって全然大丈夫なのに。 私が望めば、居場所はどこにでもあるのに。
でもそれがわかんないから、ものすごい怖いのね。
彼女にも、たくさんの選択肢があり居場所がある。 今の居場所が違うと感じ、ここがどうしてもだめだと思ったら、 自分で決めて違うことをすればいいと思う。
彼女の涙が、無駄になりませんように。 悩んで悩んで悩んだことが、 いつか必ず自分のしたいことへと繋がる糧になりますように。
今は、全てが彼女にとってよい方向へ進むよう祈るのみ。
inu-chan
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