惑わずにいられるか。...きんねこ

 

 

はじめてのステージ - 2003年08月12日(火)

誰にも聞かれた事も言った事もありませんが、わたくしが初めてステージに立ったのは、4、5才の頃でありました。まさに、芸能生活四十周年といったところでしょうか。
その時の衣装といえば、花柄のピンクの振りそでにギンギラの帯、頭には顔よりもでかいリボンを付ける、というどこかの誰かに負けるとも劣らない派手さでございました。
とはいえ決して『天才少女歌手、第二のひばりか!?』と騒がれる訳もなく、ただの
『歌謡ショーにおける、出演歌手へ花束贈呈をする、どうでもいいガキ』
という役割を果たしただけでした。

ところで、その花束を渡した相手というのは、

藤島建夫(漢字違ってるかも…)と、トリオこいさんずの方々です。

わかった方は間違い無く五十代以上ですぜ。あーでもなつかしいなぁ。

で、事件はトリオこいさんずさん(変だ)へ贈呈する時に起こりました。トリオだから当然3人なわけです。でも、ちっちゃい私は一つの花束しか持たされていませんでした。誰に渡すべきか…4才ながら神童の誉れたかいわたくしは、『とりあえず、無難なところでまん中のねーちゃんに渡すか』と段取りをきめ、ステージの中央へ颯爽と歩いて行きました。
眩しいスポットライトをあびつつ、予定のねーちゃんに差し出そうとした瞬間、いきなり、隣のねーちゃんが花束を奪い取ろうとしたのです(たぶん、その人がリーダーだったのね)。あせったわたくしは『なにしやがんだ、おめーじゃないんだよ』とばかりに、渡すまいか、と花束を握りしめました。
と、今度はもう一方のねーちゃんが逆方向から花束を奪い取ろうとするではありませんか。こうなったら意地でも渡したくない私。早いとこ受け取りたいねーさんたち。ステージの上では気まずい時間が流れ、やがて満員の客席からは笑いが…。
やがて、慌ててでてきた司会者が
「かわいいですねー、緊張してあがっちゃったんですねー」
あがってません。緊張もしてませんでした。ただ、自分の段取りを乱されたのが腹ただしかっただけでした。やなガキですねー。

も、もし、ア、アクセスのス、ステージに上がれたら、き、きっと…ど、どうしよう…。



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