詩のような 世界
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人形のように いつもどんな時も笑みを絶やさず 優雅に振舞う私を 貴方は満足そうに眺めていた まるで私の全てを悟ったような顔をして
貴方がくれたゴールドのバングルを 1度も身に付けなかった私 それを黙って受け流した貴方
貴方は優しい人ね 貴方は優しい人ね
私も何も言わずにそこに居ればよかったし 貴方は言葉の無い時間を大切にする 本当は不安でちぎれそうな感情が流れ出すことを 異常に恐れていた
貴方が沈黙を好んだこと 私が人形に成り下がったこと 違うようで同じ きっと最初からわかっていた
貴方は優しい人ね
だから私は息をしてはならなかった 血の通う剥き出しの心に蓋をして 冷たい陶器のような笑顔を 武器にするしかなかった
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