詩のような 世界
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ぼわんとした眠気が僕の首にまとわりついてくる
冷えた空気を欲して外に出ると 真夜中にもかかわらず太陽は生き生きと笑っていた
呆気にとられる僕と居場所をなくした月
それでも 当たり前のものが当たり前の顔をして在るさまが気に食わない質の僕は すぐに微笑んで靴を鳴らしたのだった
僕が手を叩いて賛美する物事が 多くの人に白い目を向けられるのはなぜだろう
そして黒の全身タイツで身を固めた大人たちは踏ん反り返る
ダカラオマエハダメナンダ!
理解できない、と素直に嘆く勇気はないらしい 白黒はっきりつける前に 「わからない」と「異常」をごちゃ混ぜにしないでよ
僕が目にしている夜の太陽も月の嘘泣きも 彼らには見えないだろう 実は闇が白い光で満ちているということにも 永遠に気づかないかもしれない
重い首を一回し 太陽が大輪の花に変わるまで、後わずか
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