一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。


My追加
目 次過 去未 来


2003年05月27日(火) その10


その10

オルテガのお誘いも、丁重にお断りして、寮に帰ろうとしたら、オルテガの言いつけで、剃り込みと、
四本指が寮まで送ってくれた・・・当時、東映のヤクザ映画の全盛期、映画の煽りを受けてか・・・
「兄貴!」・・・・・・・(年もそんなに変わらへんやん!)

「人目もあるから、その呼び名はやめてくれる!まだまだ僕も君らといっしょで、修業の身やから・・・」

「すんまへん!じゃー兄さんって事で、」

「ダメ!名前を呼んで!佐藤君って」

「ええ!それは、チョッとヤクザの世界では・・・」

「いや!僕はヤクザじゃないし!」・・・・・「自分らはどうしてこの世界に入ったん?」

剃り込み〜「尼の県立高校出て会社に入ったけど、上司とけんかして・・・家でブラブラしてる時に、
映画で(高倉  健)を観て、これや!って」

四本指〜「三田の大きな農家の長男で、朝、早いのがイヤで家出して、尼で(高倉  健)の映画を観て、
        この人の世界へと思った」と・・・

この二人の話を聞いて、当時十八歳の私は、あまりにも私の貧乏な田舎の話しはしたくないと思った、そして・・・若かったのでしょ!この二人には絶対!負けたくないって、思ったものでした・・・

                       次は・・・また今度・・・    


一平 |MAILHomePage

My追加