早く動かないと、結局逃す事になる……。百も承知で、毎度逃す事の多いのが、映画観劇。
今回はワタクシの割には素早く動いて、行ってまいりましたこの作品。『魍魎の匣』 いわずと知れた、京極夏彦原作の映画化、今回が二作品目に当たる。 前回の『姑獲鳥の夏』は見終わった後、観客が魍魎にとり憑かれたかのような、心持ちで劇場を後にした……とあちこちで噂が起こったが、(実はワタクシも奇妙な心地だった)果たして今回は??
実はワタクシ、この作品、原作を既読のはず。なのに、さっぱりお話が思い起こせない。 映画を見てるうちに思い出すかなぁ、と安易な気持ちで出かけたら……。安易過ぎたねえ、見ていてもさっぱり思い起こせない(笑) だもんで、原作はひとまずおいておき、映画に集中した。
一作品として、合点のいくオチとなっていて、まずまず。 全体的にドロドロさ、陰惨さは強くなく、なんだか、スタイリッシュ。話も、映像も、キャラクターも!! 各キャラの相関も判りやすく、ひいては話も解り易い。前作品よりも一般の方が見てとっつきやすくなっていると思う。まあ、もちろん「え、なんで?」のようなトコはどうしても出てくるんだが……。 関口が普通の人のようにすらすらと自分の意見を口にしているのが、奇異に思った。誰かと思ったくらい(笑) まあ、いちいちフリーズしているようじゃ、話が進まないんだろうが。 それから木場修がかなり男前になっている!! バラバラ殺人事件が連発し、その人体各部が箱にぎゅう詰めになって発見されるのだが、その、みっちりと詰め込まれた画が静かな猟奇といった風で、とてもワタクシ好み。
文字が映像化されるに当たって、何処がどう変わったのか、この正月は確かめてみようかなぁ。
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