読書してました。 anecan見てみたかったんですよ。 立ち読みしてて、本が重くて、去って行きました。 で、何かないかなー。ミステリーでも買おうかなーとうろうろ。 すごい気になった本があって、購入。
『朽ちていった命』という本です。文庫。
東海村臨海事故で、大量の放射線を浴びた患者を救うための壮絶な闘いの記録です。 東海村臨海事故は、1999年9月に起きました。 そのことは、おぼろげながら覚えてます。 と言っても、東海村、臨海、JOCといった単語くらいですが;; ……この本、凄まじかったです。 それが最初の感想です。 ”すごい”ではなく、”凄まじい”です。
1秒に満たないわずかな時間、放射線を浴びただけで、人間の体は中からずたずたにされました。 最初のうちは、見かけに変わりがないのに、次々に症状が出始めます。 今の医療なら救えるかもしれない…と思うときもありましたが、人間は無力でした…。 悪くなった器官を治すどころか、なんとか保つのが精一杯。 助かる見込みがないのに、治療を続けるのか?それも、治療とは呼べるかどうかわからないのに…。 ……”治療”というよりも、”処置”ではないか? 治療いう名目で、患者を苦しめ続けているだけなのではないか? いっそ、楽にしてあげた方が良いのではないか? 誰が悪いんだろう、どうしてこうなったんだろう、どうするのが良い(良かった)んだろう…など、考えました。考えさせられました。 結局は、人間のおごり故に起きた事故なんじゃないかと思います。 原子力を安全に使いこなせると思う気持ち。 放射線を浴びても、今の医学なら救えると思う気持ち。 (救いたい、救うんだ!という気持ちは、とても素晴らしいのですが、放射線の前では人間はあまりにも無力でした…。) 人間は、万能ではないし、神ではないのです。 辛くて、悲しくて、やるせなくて…泣きながら読みました。 …もっといろいろ書きたいのですが、長くなるので止めておきます。 気になる方は、読むor調べる等してください。
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