駄日記。

2007年03月08日(木) 無念。無常。

読書してました。
anecan見てみたかったんですよ。
立ち読みしてて、本が重くて、去って行きました。
で、何かないかなー。ミステリーでも買おうかなーとうろうろ。
すごい気になった本があって、購入。

『朽ちていった命』という本です。文庫。

東海村臨海事故で、大量の放射線を浴びた患者を救うための壮絶な闘いの記録です。
東海村臨海事故は、1999年9月に起きました。
そのことは、おぼろげながら覚えてます。
と言っても、東海村、臨海、JOCといった単語くらいですが;;
……この本、凄まじかったです。
それが最初の感想です。
”すごい”ではなく、”凄まじい”です。

1秒に満たないわずかな時間、放射線を浴びただけで、人間の体は中からずたずたにされました。
最初のうちは、見かけに変わりがないのに、次々に症状が出始めます。
今の医療なら救えるかもしれない…と思うときもありましたが、人間は無力でした…。
悪くなった器官を治すどころか、なんとか保つのが精一杯。
助かる見込みがないのに、治療を続けるのか?それも、治療とは呼べるかどうかわからないのに…。
……”治療”というよりも、”処置”ではないか?
治療いう名目で、患者を苦しめ続けているだけなのではないか?
いっそ、楽にしてあげた方が良いのではないか?
誰が悪いんだろう、どうしてこうなったんだろう、どうするのが良い(良かった)んだろう…など、考えました。考えさせられました。
結局は、人間のおごり故に起きた事故なんじゃないかと思います。
原子力を安全に使いこなせると思う気持ち。
放射線を浴びても、今の医学なら救えると思う気持ち。
(救いたい、救うんだ!という気持ちは、とても素晴らしいのですが、放射線の前では人間はあまりにも無力でした…。)
人間は、万能ではないし、神ではないのです。
辛くて、悲しくて、やるせなくて…泣きながら読みました。
…もっといろいろ書きたいのですが、長くなるので止めておきます。
気になる方は、読むor調べる等してください。

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