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■ レミゼ抽選会と「ロミジュリ」
本日「レ・ミゼラブル」の一般発売日でした。いつものように早朝から帝劇窓口抽選 へ出発。今の季節のお堀端は本気で寒いので、少し早めに劇場へ入りたいところで す。 劇場の人のアナウンスで列に並びます。 うーん、来年から帝劇でも売り出し初日の劇場売りはなくなりそうな気配ですが、こ ういう列整理の人件費なんかを考えると仕方ないのかなぁ・・・いっそ抽選会参加 費って形でお客が払ってもいいのに。
客席待機中は今井バルVer.のCDが流れていました。改めて聞くとこのVer.もいい なぁー。買っちゃおうかなぁ。 お隣の席の方とお話ししながら時間潰し。今回から参加のマリウス役、藤岡さんの ファンの方でした。突然のキャスティングにファンの方達もビックリ!で、今日の抽 選会も勝手はわからないけれどとりあえず来てみた、との事。ミュージカルファンが 2000人も集まるとは予想外の会場だったようです。そーだよねぇ。
運命の時。 引いたクジに書かれた購入時間は11:20。ただし明日。
またかーっ!?またなのかーーーーーーーーーっ!!!!
ガックシ。でも先ほどの新マリファンの方は更に後の番号・・・せっかく来たのに なぁ。2人でションボリのところへ「今日はいい番号をひける予感がしてた!」とお 友達登場。う、眩しい!!!後光が差してます。ホントに良い番号です。 その後も会ったお友達が皆いい番号をひいていたおかげでくづきも藤岡さんファンの 方も希望日を手にいれることが出来ました!ありがとー、皆。
うーん、このクジ運の違いはなんだろう? 「やっぱり思い入れの違いでしょう〜」と某キャストさんファンの彼女に言われてし まった。そうだねー、それはあるかもなぁ・・・レミも好きだけど、朝一で見ちゃっ た東宝公式の来年のスケジュールのせいで心はウィーンだったからなぁ。 きっとチケットの神様も担当部署があってフランス班とオーストリア班は違うんだわ。
今日は名古屋でレミコンもある日。村井ジャベも出ちゃう日だ。 「今から新幹線!」って方にも何人か会いました。皆、元気ねー。
お昼からは日生劇場で「ロミオとジュリエット」。 蜷川さんの演出で藤原竜也×鈴木杏の「ハムレット」コンビです。 新旧映画版とかモチーフにした作品は何度か見ているものの舞台でちゃんと「ロミ ジュリ」を見るのは初めてです。 今回の席はグランドサークルの一番上手より、最前列。舞台までの距離は近いのです が、舞台セットの組み方が上から見ると/ ̄ ̄\と奥に引っ込んだ形の3階建て。 ゜゜客席側゜゜
これは上手側で演技されると全く見えなくなるかもしんない(>m<。 石造りの建物をイメージさせつつ、全面に世界中の「愛に死んでいった若者」のモノ クロ遺影がデザインされています。開幕時と閉幕時のズラーっと並んだ彼等の写真の 目のライン上に照明があてられました。
物語自体はともかく(って身も蓋もないですが)キャストの魅力で見せるって印象。 「ロミオとジュリエット」ってそれが一番大事なんだよね?
藤原ロミオと鈴木ジュリエットの生き生きとした雰囲気が全て。 有名なバルコニーのシーンで石壁に座り、時には大胆にゴロ〜ン寝っ転がりロミオの ことを考えるジュリエット。誰にも聞かれていないと思っているから気分は詩人! 「素敵」の一言の前にも山程の修飾語付き。 白い夜着で「素敵なあの方」への思いを語る姿は妖精か天使みたいだよ。杏ちゃん。 可愛い・・・グランドサークル席からでも見上げる位置なので気分は石壁の下から 彼女の様子を窺うロミオ気分。
その藤原ロミオ。仮面舞踏会でのジュリエットの可憐さが忘れられず、屋敷の庭へ 忍び込みこの場面に遭遇。あんな可愛い子が眩しい笑顔で「ロミオ様」と自分の事を 語っているのを聞けば、そりゃメロメロさー。 これまた嬉しさのあまり床に寝っ転がってジタバタしちゃう。 くぅー、君ら2人可愛すぎるぞ!!! このシーンってこんなに笑えるシーンでいいんでしたっけ?あらら。 とにかく、2人の初々しさに見てるこちらの顔が自然に弛んじゃう。
石壁を必死でよじ登るロミオ。手を伸ばして少しでも彼に近付きたいジュリエット。 並んでバルコニーに座って互いの思いを語り合う。 あーもー、誓うのが月でもロミオ自身でもいーじゃねぇかって位にハートマークが飛 んでます。けれどそのハートの色はドギツイピンクじゃなくて、淡く澄んだパステル カラーのピンク色なのさ。
ロレンス神父の元へ結婚の立ち会いを頼みに行くシーンでのロミオの晴れ晴れとした 顔と神父さまへの懐き具合にクラクラよ〜。子犬がチャウチャウにじゃれついてるみ たいな感じ。 ジュリエットは乳母の協力もあって2人だけの秘密の結婚式を行う為に教会へ。手を 取って教会の奥へ走って行くロミオとジュリエット。 この時、確かに舞台の上には爽やかな風が吹きぬけ、初夏の明るい日ざしに包まれて いるかのように全てが美しく見えたのですよ。 今回の「ロミジュリ」は前半はとにかく明るく楽しくキラキラと輝く水晶みたいなイ メージでした。これがこの後のシーンから冷たい「死」の匂いに満ちた世界へとゆっ くり変貌していくのです。この変化は見事だったなぁ。
暑すぎる日ざしは人の心を狂わせる。些細な諍いは長年の対立する両家の不和を爆発 させ、ロミオの親友マキューシオはジュリエットの従兄弟ティボルトの剣で命を落と し、そのティボルトも怒りに流されたロミオの手によって棺の中へ。
マキューシオ役の高橋さんがイカス!怪しいサングラスに上半身裸でサスペンダーパ ンツに赤い靴下。このビジュアルだけで目が離せないんですが、藤原ロミオとの軽妙 なやりとりがGood ! ちょっとクセのある声の役者さんで、その声で根は真面目そうな 藤原ロミオをからかうような感じが良いのです。 他の仲間達も含めてロミオとの仲良しさんな感じもいいのよ。 全体にカブキ者的な雰囲気が素敵でした。
追放されたロミオ。親からパリスとの急な結婚を命じられるジュリエット。 「ナイチンゲール」な朝の別れのシーン。 あう、席の関係でジュリエットの顔が全く見えーん。別れを哀しむ彼女の思いは背中 からしか見えませんでした。ションボリ。 離れたくないのに引き離される2人の切なさと一途さが、先に待つ崖っプチまでの疾 走感を予感させます。
2人の未来の為に1人ロレンス神父に手助けを頼みに行くことにするジュリエットは 真っ白なコートを羽織り、北風の寒さに耐えるように襟元を押えます。 舞台を見ていた時は微妙な違和感を感じていただけなのですが後で思い返すとこの シーン、ちょっと変。だって、さっきのマキューシオの死のシーンでは皆薄着で 「暑っちーなぁ〜」って態度で登場してましたから。わずか5日間の恋の物語ではこ えはおかしい・・・。春の恋から情熱の夏、そして死の冬へと巡る人生の季節までが 今回の演出には入っているって事かな。
神父様にもらった薬で全てが上手くいく。本当に・・・?とジュリエットが部屋で自 問するシーン。あ、このシーンは杏ちゃんもう少し頑張って欲しかったかも。不安と 希望の交差する感じがちょっと上滑りぎみ。惜しいっ。
薬で眠りについたジュリエット。彼女が死んだと知らされて、絶望と共に霊廟へ向か うロミオ。同じく彼女の死を嘆くパリスとの対決。パリス役の月川さんは女性的な雰 囲気が違う意味で「花」なんじゃ・・・いやいや(ゲホゴホ。 でも何も知らずに彼女の事をただ思っている姿は良い雰囲気でした。
この時の霊廟の雰囲気がとても美しかったのです。暗くたいまつの明かりがなければ 歩けないような闇。実際の舞台の照明はそれなりに明るいのですが、雰囲気としての 「闇と死」の気配が満ちていました。薄布をかけられたいくつかの棺の上には既に骸 骨と化した人々、安置されたばかりのティボルトの薄布には血が染み込んでいる。 その中で生きてるかのように美しい死体、白いドレスの鈴木ジュリエット。 ああ、綺麗だなぁ。 ジュリエットの棺に共に横たわり、傍らで彼女を抱き締め最後の思いを告げる藤原ロ ミオの張り詰めた空気感が良かったです。 計画が狂っていること知り慌ててかけつけたロレンス神父に向かって笑顔を向ける 甦ったジュリエット・・・その満面の笑顔が背後のロミオの遺体に向けられた瞬間の 彼女の雰囲気の変化は素晴らしかった。 慌てて現場から逃げようとするロレンス神父さま・・・なんか良かったです。
自分の為に毒薬を残してくれなかったのね・・・いじわる、と呟くシーンに一瞬だけ ど艶っぽい雰囲気が香っていてくづき的ツボでした。
最後は2人の犠牲の元に長年の憎しみを溶かそうと両家の父親が手を取り、幕。
美しくて真直ぐな舞台でした。 蜷川さんってもの凄くロマンチストな気がします。
※衣装関係が某東宝ミュージカルを思い出させ、それもくづきの頭の中では+イメージに 働いていた気もします。地底の底みたいな霊廟も出てきちゃうしねー。
2004年12月18日(土)
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