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■ 『エリザベート』マチソワ連続観劇
今日は帝国劇場で『エリザベート』の昼夜連続観劇です。 今期はマチソワ連続は今日だけよん。
まずはマチネ公演。 山口トート・石川フランツ・パクルドルフ。 今日はVISAカードの貸切公演でした。 お友達に取っていただいたチケットで2階A列という王様席での観劇。 前が広々視界で快適でした(^^) とりあえずポイントだけねー。
昨日に続いてパクルドに(ToT)とされましたよ。あんな悲愴感や絶望感が漂う 『闇が広がる』はウンダバーですだ。浦井ルドとの時は山口トートの声は抑えぎみ だったので、今回の二人そろってガーンッ!と前に出てくる歌い方はお腹一杯の満足感。 ルドルフの誰にも伝えられなかった必死な叫び声にトートだけが本気で答えてくれた ような雰囲気が良かったのですよ。
石川フランツ。 去年の庶民派の陛下よりはちょっとロイヤルな雰囲気が強くなったかも。 2幕で年を取るごとに心の堅さが出てくる感じがしました。ルドルフの行動を叱責 した後の立ち去る後ろ姿に泣かされそうになった。『愚か者め・・・』って泣いてる みたいでさ。陛下も孤独な人なんだよなぁ。 『夜のボート』でシシィとすれ違う時に一瞬彼女に手を伸ばそうとして、そのまま 動けなくなってしまう姿にまた(ToT) 悪夢のシーンはいう事ございません!
山口トート。 例のハンガリーでの声! 今日はまた短くなってた気がする・・・あれ位なら許容範囲(^^; なんだろうな・・・もう少し低い潰した声の方が違和感なくていいのかなぁ? 高い変な声から低音美声のトート声に変化させたいのかなぁ。 今日はトートは結構誘惑系な『死』だったように思うのですが、シシィの方がイマイチ 乗ってきてくれなくて、トート閣下待ちぼうけみたいな感じ。 シシィの前以外では御機嫌元気な死神になっていました。
一路シシィ。 一路さんは全体に丸さが出てますよね。今年のシシィはヒステリックさやエキセント リックさみたいなものはほとんどなくて、無闇に周囲を傷つけて自分も傷付いていた ような去年前半のイメージとは大分違います。ある種の覚悟というか、自分の責任に おいて行動していく感じがあっていいな。 柔軟なくせに頑固者なシシィ。『私だけに』の前半はちょっと夢々しい感じで自分の 希望や理想を歌うけど、後半ではガラっと顔つきも立ち姿も変わって現実と向かい あって戦う意志をみせる変化がステキです。 少女→女性への変化がクッキリと出ていて好き。
高嶋ルキーニ。 なんか『狂』な成分が随分入ってきたルキーニでした。 物語全体を茶化すようなポジションに彼が戻ってきてくれたのはちょっと嬉しいな。
------------------------------------------------- この公演はカード会社公演なので途中で色紙なんかの抽選会があったり、スペシャル カテコ挨拶がついていたりします。 抽選はくづきはハズレでした。(2列隣は山口さんの色紙だったんだよ〜)偶然 会ったお友達は内野さんのサインとトート写真付きの色紙をゲット!羨ましいー。 一番あたって欲しかったのはバックステージツアーだったんですけどね。 なかなか当らないものですな。
終演後には一路さんと山口さんに花束贈呈コーナー。花束係りの人も抽選で当った 2名の方で、しかもステージ上で一緒に写真も撮ってもらえます!
司会のお姉さんの進行で一度下りた緞帳があがると、シシィな一路さんと・・・ えー・・・『カード会員大募集中!』ののぼり旗の影に隠れた黒い人が。 トート山口さん、足しか見えてませんがな!ベタベタなお笑いネタだなぁ。 んで、その旗を手にしたままでカード会社の営業担当促進部部長代理補佐候補とか なんとかと長々肩書きを言いつつ『トット山口です』と挨拶。 カード会社名連呼の営業活動を一通りした後で、全くまとまらないまま(笑)一路 さんへそのまま交代。 トット山口の行動に始終受けていた一路さんでしたが、『宝塚時代から10年も このエリザベートを後援していただいてありがとうございます』とニッコリ営業 スマイルであいさつです。
この後で花束贈呈コーナー。 両手で抱えるような大きな花束をお二人に渡された訳ですが・・・う、どうやら 二人とも山口さんファンだったみたい。写真を撮ってもらう時に左右にシシィ& トート、真ん中に当った方が入る形だったのですが、それぞれ山口さん側に超接近。 あれは出来上がったら一路さん側のところにポッカリ空間が空いてるぞー。 あえて空間を詰めないのも一路さんの気づかいでしょうか(^^; 二人目の方の時に彼女の髪の香りをクンクン嗅ぐように顔を近付けるトート。 コレで客席は大ウケでしたが、されている本人は気付いてないなー。 そんなに良い香りがしたのでしょうか。
そんな感じでオマケカテコは終了。 ちなみに写真撮影中ものぼり旗は持ったままのトート。緞帳が降りる寸前にもう 一笑いとでも思ったのか、旗をおりる緞帳の隙間から見せようとアタフタ。 そんなに頑張らなくていいです・・・(泣笑)
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続いてソワレ公演。 内野トート・鈴木フランツ・パクルドルフ。
内野トート2回目です。先週は微妙にイマイチ感があった銀トート。 今日は・・・まぁべらす!うんだばー!!! 『内野トート』の見本品みたいなブラボーなトートでしたよ!
前回はあえて書かなかった歌方面。正直な話、先週は『ああ、内野さんまたヘタに 戻ってる・・・』と思っちゃったんです。いや、去年の帝劇時期よりは遥かにレベル アップはしてます。それに発声そのものはとても安定していて、基礎力があがって いるのはハッキリしてました。けれども、曲を思い出しきれていないような感じの 不安定さを感じて、全てが身体に染み込んでいたかのような大阪梅コマ期に比べて 物足りないーとなっていたんです。
んで、今日ですよ! うおっ!どーしちゃったのですか!!!いやー凄い。 『歌う』ではなく『話す』ように歌ってます。台詞の延長として音を操る感じでどの 曲もこなしてるさ!コレ!内野トートで聞きたかったのはこういう感じ。 先週、というよりも初演から今までとも全く違う響きでした。 (これは劇団★新感線チームとの具体的な接触が始まったことも関係あるのかなぁ?)
あと先週は非常に気になった動きとか、眉間に皺がよってるヘタレ顔とかもなくなって 安心して観れたぞー! 銀トートはやっぱりちょっとスカした色男(でもスキがアチコチに)でいて欲しいのさ。 色気抑え目なのも私はこれ位でいいかなー。思春期の男子高校生みたいなトートも 嫌いじゃないけどさ。今年はシシィもフランツも落ち着いた雰囲気なので、そこに 合わせつつの異分子的存在感がGood!
これは両トートともなんだけど、2幕の『私が踊る時』の前後でトートの本気度が かなり変わって見えます。1幕ではなんだかんだ言っても、惚れた弱味で多少手加減 してシシィに接している雰囲気が、この後から二人とも手加減なしの本気モードに 入るのが今年は一層クリアに見えていいなぁ。
自分にすりよってくる狂気の霊廟シシィを突き放し、現実世界へ甦らせるシーンの 張り詰めた空気感が素晴らしかった。 あのシーンの意味がくづきの頭の中でかなり変わりましたね。ただ、受け入れるのを 拒絶するだけじゃなく『愛と死の輪舞』で光の世界へ戻した行為を反転させて、絶望 しか残っていない現世に生還させてしまう感覚。ちょっとゾクっとしましたねー。 (今日のこのシーンのシシィは本当に『向こう側』に行きかけていたように感じました。 鈴木フランツも彼女の瞳を覗いて驚愕してたしね。それがトートの行動でギリギリ 『こちら側』に戻って来た、って雰囲気)
内野トート中心でサクっと書いてみました。 あうあう、内野さんは井上ルド回にもう1度観るだけなんだよね。 もう1回分くらいチケット取りに頑張っておけば良かったよ(><。
2005年09月17日(土)
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