航海日誌

2005年04月11日(月) しろいてん。

こんばんは四亜です。

さくら薄紅色より白がいとおしい。
私が胸に刻んだ桜は真っ白い山桜。
それも、土手に植えられたのではなく、山にひっそりと、けれどしっかりと咲いている、

緑の中の白。

けぶるようなその美しさ
凛としてけれど空はやさしい

薄やみの帰り道
白い点がまばらに道をおおう
雪のように、花のように
終わりの儚さよりも
その命を謳歌する潔さが
何より美しい

ソメイヨシノは日本で最もポピュラーな品種で、
強く美しいことが特徴。けれど、寿命は60年から
100年くらいと短く、だからこそ人に愛されるの
かもしれない。
人と同じ時間を生きるその姿に人は何を重ね、
何を託したのだろう。

さくら


ヤマザクラは花と芽がほぼ同時に
出てくる品種で、里桜という
ソメイヨシノとは少し違う。
その散り様などは戦争に於いて
愛国心の為に使われたり
歌に詠まれることもしばしば。
美しいのは、
散ることよりも、
何より命の生まれ井出る様が
感じられるからだ。

武士の散り際などと言うことで桜を
毛嫌いした時期もあり、
桜には良くも悪くもエピソードが多い。
それだけ、この国にとって重要な位置を
占めた花であり木であり、
象徴でもあったということだろう。

とりあえず、日本の花が桜というのは、
やっぱり世界に誇れるくらい
カッコイイんじゃないかと思うんだが、
いかがだろう。

梅の花は中国から入ってきたが、
桜を愛でる習慣は日本独自のものであるから、
日本文化としては外せない所にある。

何はともあれ、惜しまれつつも散りゆく姿を見て、
また一つ季節を感じられるのだから
悪いことばかり考えるのは無粋というものだ。


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