僕はきみのヒーローになれる - 2002年02月01日(金) 大事なライブが終わるまで、 電話しなくていいよ。 ごめんね。あんなこと言って。 ちゃんと応援してるよ。 上手く行くようにお祈りしてるよ。 わかってくれてるよね? またちょっと拗ねただけだって。 すごいテンスなときなのに、 そんな余裕ないか。 怒ってるかなあ・・・。 怒ってる? リハーサル頑張って、って ほんとは言いたかったんだよ。 今日ね、患者さん診てるとき、隣りの患者さんのラジオからさ、 「Hero」が流れてきたの。 思わず「あー、あたしこの歌大好きなの。すっごく切なくて甘くて。ね、素敵だと思わない?」 なんて言っちゃって、 患者さん診るの忘れて聴き入ってた。 今年のグラミー賞には期間が間に合わなかったけどさ、 絶対来年はノミネートされると思うよ、この曲。 あなたの曲と一緒に。なんてね。 英語バージョンしか意味わかんないけど、スペイン語バージョンのほうがやっぱりじ〜んと伝わるものがある。 国家試験パスしたらさ、今度はスペイン語勉強したいなあ。 ここ生まれのアーティストはスパニッシュ系が多いんだよ。 仕事でも話せたほうがいいんだ。 ほーんのちょびっとだけ覚えたけどね。 患者さん、笑って一緒に聴いてくれてたよ。 ひどいね、わたし。 たまにはプロフェッショナルじゃないかもね。 「たまには」だよ。 「Hero」歌うエンリケ・イグレシアスの声ってさ、 ドクターの声に似てるんだ。 あのヒィって声絞り出すとこは違うけど。 ほかの曲は思わないのにな。 初めて聴いたのはドクターとデートしてた頃で、 その頃は似てるなんて思わなかったから ほんとは似てないのかもしれないけど。 一回似てるなあって思い始めてから、 どんどん思い込むようになったのかもしれない。 だからよけいに好きなのかなあ、この歌。 なんて、これはあなたに内緒だけどね。 FM のいつものステーションで毎日流れ始めた頃はね、 聴くたびに、あなたはわたしの hero になれないって思ってた。 でも今は思うんだ。 やっぱり hero だよ。 いいんだ、勝手にひとりで思ってるだけで。 だってほんとはわたしの hero じゃないんだから。 何言ってんだろうね。わかんないね。わかってるけど。 ごめんね。電話切っちゃって。 かけ直して来られないってわかってて、 あなたの一番嫌いなことやっちゃった。 -
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