心もあるけど、それだけでは相手には伝わらない。だから私は、確かめる。言葉を使って、確かめる。だけど不安で、手を繋いで、指を絡める。今、ここにある私の心が、この指先から滲み出ると良い。今思う心が、掌から、伝わると良い。そう願って、体を擦る。指や、頬。額。髪。足。腕。背中。…どこでもいい。私には、この躰しかない。伝える術も、これしか知らない。だから余計にもどかしい。そしてそれが、好きって事なのか。よく解らないけど、不思議な感じ。そして、馬鹿な、私。