JERRY BEANS!!

2001年07月20日(金) 男の使い道

私の知ってるある人は、カラッポの自分を埋める為に、男と寝る。
そのコは、今あるそのコは、全てがそれまで付き合った男の子の
断片で更生されていて、サッカー部の男と付き合えばサッカーを
詳しく知り、野球部の男と付き合えば、野球に詳しくなるような、
そんな女だった。

彼女の好きな物も、彼女の好みも、はたまた彼女は着る服の好み
まで、いつもその時付き合っている彼の好みで統一する。

私は彼女を怖いと思った。嫌いではないけど、とても怖かった。

彼女はカラッポの自分を埋める為だけに、男と付き合うから、
きっと本当は、ある程度好きでさえあれば、誰でもいいのだと思った。

私は、自分に足りない物を持ってる人が好きだから、誰かを好きに
なったら、その人を欲しいと思うし、それが私にとってのスキマをも
埋めてくれるのが気持ちよくて、だからその人と付き合って、
抱くのだけど、彼女には、何も、無いのだ。

スキマではなく、常に彼女はイレモノとして、男の好みに従事する
だけに過ぎない。彼女の大切な物って、一体何なんだろう…?

私は、彼女だけが好きな物があればいいと思った。それが彼女を
構築するといいと思った。だけど、今日も彼女は今の彼の好みを知る
努力に夢中で、相変わらずだ。話は四六時中その男の話で、彼女の
毎日は、彼にメールする事と、彼の電話を待つことに費やされていた。

そんな彼女を見て、心はやるせなく、身体には悲しみが滲んだ。
そこには、最近私が感じる、希薄な世の中の切れ端が見え隠れするような
気がして、乾燥してかさついた人の心が、また少し怖くなった。


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