命の灯が消えるとき そっと寄り添えるようなひとと一緒にいたい。 ただそばにいるだけで しあわせを感じられるようなひとと一緒にいたい。
ベッドの中で彼の名前を呼んでみた。 声は天井に吸い込まれていった。
…涙がこぼれた。
感傷にひたっているだけなのかもしれない。 現実から逃げようとしているだけなのかもしれない。
でも。
あなたはわたしをキライだと言った。 それはきっとアイシテルの意味だった。
それくらい、わかってる。
どこまでがほんとうで どこからが冗談なのか わからないのはいつものこと。
「キライだ」
うそだということくらいわかる。
「…エイプリルフール?」 「…うん」
そういう子どもっぽいところは相変わらず。 わたしもつられて無邪気に笑う。
「ねぇ、結婚、する?」
…。
その言葉はどこまでがほんとうなの?
|