昨日・今日・明日
壱カ月|昨日|明日
2004年12月31日。大晦日。午前9時半起床。起きてトイレの窓から外を見たら雪が積もっていてびっくらこいた。どうりで寒いと思った。大阪とか京都は洛外の実家のあるこのあたりで雪を見るのはずいぶん久しぶりだ。 母の作ったお粥を食べてから、おせち作りを手伝いつつ、自分の部屋の掃除をする。なんか掃除ばっかりしてないか?つまらない。 昼すぎ、母に頼まれてお蕎麦を買いに、近所の商店街に行った。ボタボタぼたん雪が降っていた。母の手袋とマフラーを借りていく。足先が冷たくて凍えそう。買い物のあと、思い立って商店街の途中にあったサンマルクカフェに入り、温かいチョコカフェを飲みながらサボる。読み残していた浦雅春の「チェーホフ」と夏目漱石の「道草」の続きを読んでしまう。 今年もたくさん本を読んだけど、あっちこっちとよそ見して、読みさしでそのままにしてるのもたくさんあるし、本読みがどうも充実していなかったような気がする。ごちゃごちゃとつまみ食いして、メインディッシュに行き着くまでにお腹がいっぱいになっちゃった、という感じだ。来年はもう少し系統立てて読書をしたい。しかし、私に「系統立てる」などという立派なことができるだろうか。甚だ心許ない。 2004年に読んだもののうち、最も「わお!」と思った書物は尾崎紅葉の「多情多恨」。尾崎紅葉は小説書くの巧いわ。凄い。尾崎紅葉は森敦の影響で読み始めたのだった。思い返せばずいぶん遠い昔のことのようだ。 それから吉田喜重の「小津安二郎の反映画」。今年後半は吉田喜重に振り回されたような気がする。これからももっと振り回されたい。
夕方、お蕎麦をいただいてから、できあがったおせちをお重につめて、お餅やお菓子などもたくさんもらって大阪へ帰る。荷物が重いので、駅からバスに乗って帰った。吊革につかまってバスにゆられていたら、私に負けず劣らず大きな荷物を持ったおばちゃんが途中の停留所から乗ってきて、私の前の席に座ってケータイをいじくっている若い女の子の肩をパンパンと叩き、「ちょっとアンタ、席変わって!」と、半ば強制的に席を譲らせていた。バスの中もやっぱり「おばちゃん天国」ですな。感服。
・購入物:なし
・朝食:実家にて、お粥、カボチャの煮付け、梅干し 昼食:実家にて、焼き餅 夕食:実家にて、にしんそば、ふろふき大根、焼酎お湯割
2004年12月30日。曇り時々晴れ。昼下がりに京都で、パラパラとみぞれのようなものが降った。例年になく寒い年の瀬である。 本日の出来事、行ったことなど。
午前中。 午前7時起床。ごはんの支度と後かたづけ、洗濯、玄関の戸と窓をみがく、みがいたことはみがいたが、水が冷たくすぐにイヤになって早々に止める。やっぱりやる気がありません。回覧板にハンコを押してまわし、家賃を持っていって大家さんに蜜柑と「たねや」の最中をもらう。それから近所のスーパーにお買い物。お雑煮の材料と蒲鉾を買う。 帰宅してから日記をつける。昨日観た「ターミナル」のことを思い出して書くだけでも腹がたつ。あの映画を観ていた時間を取り戻してキレイに洗いたい気分だ。
午後。 京都へ帰る。電車に乗る前に、紀伊国屋に寄って弟への誕生日プレゼントに、なんか今更だけど読みたいと言ってたので、阿部和重の「シンセミア」を買う。弟が読み終わったら貸してもらおう。それから「en-taxi」の最新号も買った。確か本は昨日買い納めしたはずなのだがなあ。おかしい。「en-taxi」での一番のお目当ては青山光二が織田作之助についてごちゃごちゃと語っているページ。まんまとはめられたという感じだ。 一旦、実家に帰り、月桂冠の酒粕やビール、漬物、古老柿などをつめて自宅へ向けて送る。送ったあと、友達の米屋で餅つきをしている父親のところへ行って、私の分の餅も確保してくれるように頼んでから、その足で近所の友人の家へ行った。
夕方から夜。 地元の友達と忘年会(のようなもの)をする。友人の家に4人集まった。今年は家で「てっちり」やー、と張り切っていたわりには、行ってみるとフグが餃子に化けていた。フグは予算オーバーだったとのこと、残念であったが餃子もちゃんと美味しかった。 普段はほとんど電話もしないし、年に一度会うか会わないかの間柄だけれど、こうして昔の友人たちと集まって酒を呑むのは、それなりに楽しい。それなりに。時折、ああ言葉が通じてないなあ、と感じるし、趣味嗜好や価値観に大きな隔たりがあったとしても。 帰りは、M君の車で実家近くまで送ってもらった。昔ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、M君が好きな時があったなあ、と思い出した。今は見る影もない、という感じだが。別れ際、お前も来年こそまともに生きろよ、と言われる。まとも生きる?私は自分のルールで充分まともに生きてるよ、と思う。思ったが、言わずにフフンと笑っておいた。 今日は実家にお泊まり。お風呂に入って珈琲を飲みながら、母が上川某(名前忘れた。俳優。こないだやってた「白い巨塔」で弁護士の役やってた人。母は大ファンらしい)のかっこよさについて語るのを聞く。こんなふうにして、今年も暮れていく。 ・購入物「en-taxi」第8号(扶桑社)
・朝食:昨夜の鍋の残りにうどんをいれて食べた、と思う 昼食:みつあみパン、ホットミルク 夕食:友人の家で、餃子(チーズ、ニラ、キムチ入り)、持ち寄った寿司、サラダ、チキン、など。ビール、焼酎など
会社に手帖を忘れた。昨日引き出しに入れたままになってる。昨夜気がついた時は一週間くらい手帖がなくてもいいか、と思ったが、やっぱり色々不便かなあ、と考え直し、いつもと同じ時間に起きて取りに行くことにする。雨がしとしと降っていて、ひどく寒い。地下鉄で梅田まで。車内では浦雅春「チェーホフ」を読む。 せっかく梅田まで出てきたし、今日はレディースデイでもあるので映画でも観ようと、コンビニで「ぴあ」を立ち読みした。シネ・ヌーヴォで渋谷実の最高傑作(らしい)「気違い部落」を観たかったが時間が間に合わず、年末だしまあこういうのもいいか、と梅田ブルクの朝一番の回でスピルバーグの「ターミナル」を観た。
ああ、しょうもなかった。失敗した。最後の最後にまた失敗した。設定にリアリティがなく、あまりに話が安直安易だ。薄い薄いペラペラ映画だ。スピルバーグはやる気があるのかどうなのか。これが今年最後に観る映画になると思うと、ホントに残念だ。 スピルバーグの新作は、トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」。「宇宙戦争」ってダサいタイトル、何とかならんのか。宇宙のことなんかどうでもいい。絶対観にいかない。
ショックが大きく沈んだ気分を立て直すべく、寿司を食べにいく。一皿130円均一の回る寿司。お銚子一本呑んで、だいぶ良い気持ちになった。そのままブックファーストに寄って、年内最後の本のお買い物。収穫を抱えて、阪神百貨店に寄って紅茶を買ってバスで帰る。街中は人も少なくさみしい感じであったが、阪神百貨店の地下はすさまじい混み具合で、まさに「おばちゃん天国」であった。やかましいことやかましいこと、ほとほと疲れた。 2時過ぎ頃家に帰り着き、せっせと掃除を始める。掃除番長は仕事に行っていないので厳しく指導する人もおらず、悠々と行う。洗濯をし、換気扇を洗って風呂とトイレを重点的に。それから拭き掃除をする。だいたい片付いたところで日記を書いて晩ご飯の用意。今夜は手抜きで鍋。困った時の鍋頼み。 夜、「ユリイカ」を読む。一番に山田宏一と中条省平の対談を読む。山田宏一の映画に対する考え方にふれるといつも感服する。やっぱり愛とは偉大だな、と思う。尊敬。 今年観た映画はビデオ、DVDを含めて約47本(たぶん)。案外少ないな。ああ面白かったなあ、良い映画だったなあ、と心を強く動かされ刺激を受けたものは以下の通り。 「シービスケット」「モロ・ノ・ブラジル」「ヴァイブレータ」「エレファント」「スクール・オブ・ロック」「ヴァンダの部屋」「旅芸人の記録」「麦秋」「特別な一日」「晩春」「東京物語」「子猫をお願い」「ソウル・オブ・マン」「エロス+虐殺」(鑑賞順) どれも素晴らしかった。映画を観る歓びが味わえました。 ・購入物:「ユリイカ」1月号(青土社) 町田康「実録・外道の条件」(角川文庫) 井上章一&関西性欲研究会「性の用語集」(講談社現代新書)
・朝食:サツマイモパン、珈琲、ヨーグルト 昼食:外食、さかえ(数の子、カンパチ、ホッケサラダ、鯛、など6皿とお酒) 夕食:寄せ鍋(最後にうどんいり)、レタスサラダ、ビール
| 2004年12月28日(火) |
こんなふうに暮れてゆく |
午前7時40分起床。あーまたやっちゃった、寝坊。いくらなんでも7時40分は遅すぎる。お弁当にゆで卵を作ったが、茹で時間が足らなくて黄身が超レアな仕上がりであった。最後の最後に失敗作。 バタバタ支度して出かける。いつもは競輪場のように抜きつ抜かれつ、デッドヒートな通勤路であるが、今日はグッと自転車の数が少なくて、年末という感じである。グイグイ走って会社まで。顔の皮が風でちぎれそうだ。 今日で年内の仕事は終わり。午前中は不要になった書類をシュレッダーにかけてひとりで遊んでいたが、午後からは配給されたビールを飲んで、ピーナツをつまみながらNさんの仕事を手伝う。いつもこんなだったら仕事もさぞ楽しかろうに。 手伝ってくれたお礼に何かおごってやる、Nさんが言うので、夕方5時頃から飲みに行った。来年の干支にちなんで焼き鳥屋へ行く。途中、仏壇屋の前に出ている八百屋さんで、Nさんは大根と金時人参、私は蜜柑を一袋買った。 焼き鳥屋で飲む。Nさんが隣の席に座っている、おじさん以上おじいさん未満くらいの年齢の、耳の穴から毛が出ている人と仲良くなって、私もご相伴にあずかって、つくね一皿とビールを一杯ご馳走になった。Nさんは「おじいさんキラー」なのだそうだ。自分で言ってたからホントだろう。 来年からはアンタもお愛想のひとつやふたつ言えるようにならなあかんで、だいたいアンタ社交辞令の使い方知ってるかー、と説教される。社交辞令くらい言えますよ、と返しておいたけど、あんまり自信がない。そういうのは好きじゃない。好きじゃないことはできない。それよりも、男の人が年をとると耳から毛が生えるのはなんでだろう、とそのことがずっと気になっていた。
2時間くらい飲んで、店の前でNさんと別れた後、「ちくま」が置いてないかと思って旭屋に行ってみたけどまだなかった。がっかり。特集が面白そうだったので「大阪人」だけ買って、自転車で帰る。 帰宅してから、Tの晩ご飯とお弁当用に、レンコンのきんぴらとレタスの中華風サラダを作って、エビフライを揚げた。
午前1時頃までリビングでうたた寝。ホットカーペットの上で寝るのよくないな。お風呂に入って、漱石の「虞美人草」の続きを読むが、美文調がしんどくなってきて、「道草」に変える。途中まで読んで日記を書いてから就寝。明日から冬休みだ、嬉しいな。きっとすぐ終わってしまうと思うけど、少なくとも今は嬉しい。 ・購入物:「大阪人」2月号 特集:モダニズム心斎橋(大阪都市協会)
・朝食:コーンパン、珈琲、バナナ、ヨーグルト 昼食:お弁当(肉じゃが、ゆで卵、梅かつお、ごはん) 夕食:焼鳥屋にて、軟骨、つくね、もも塩焼き、ねぎま、砂ずり、鶏笹身のサラダ、等々と、麦酒3杯ほど
| 2004年12月27日(月) |
掘っても掘っても何も出てこず |
午前6時半起床。朝刊でスマトラ沖の大地震のことを知る。ストーブの前にチンと座って新聞を熟読してしまい、気がついたら7時をとっくにまわってて焦った。 今年の仕事も今日と明日の二日間。そんな気全然しないけど、もうすぐ今年も終わるんだなあ、と思う。
昼休みにIちゃんより、クリスマスの報告をうける。特に所望したわけでもないのだが、進んで話してくれるのでウンウンと聞く。これからも毎年二人きりでクリスマスを過ごしたいね(なんかこれ、書いてるだけでも恥ずかしいわ)、と男から言われたそうで、これってプロポーズでしょうかね、とIちゃんは少々興奮気味であった。さあーどうだかねー、と答えておく。ムードに酔ってつまらんことを言う男は困ったものだ。 Nさんに、お客さんにもらったというビール券を半分わけてもらう。5枚もらったので、ビール大瓶10本分が買える。感謝感謝。それから、ちょっと遅れたけれどクリスマスプレゼントです、と言って、Mさんが籠に入った薄いピンクのシクラメンをくれた。花はちょっと苦手なのだけれど、ありがたくいただく。Mさんは折に触れて何かをくれるので、どうも申し訳ないみたいだ。
シクラメンをぶらさげて、帰りに梅田大丸の古本市をのぞいた。大丸の古本市とは相性が悪いのか、今までこれといったものに出会えたことがないので最初から期待薄であったが、今年もやっぱりなーんにも買うことが出来なかった。売れないクズの寄せ集め、という感じだ。どうせないだろ、と思うから余計に目が棚の前をすべっていくようで、気合が入らない。結局20分くらいで切り上げてしまった。根性なしだ。 そのまま帰るのもしゃくなので、自転車を取りに行きがてら第3ビルの古本屋さんに寄って、文庫本を2冊買った。どちらも300円前後。竹西寛子は随分揃ったなあ、あとは読むだけだなあ、と考えつつ、京橋のモールに寄って帰る。ポイントカードを作ってから京阪モールで買い物をすることが多くなった。でもポイントは遅々としてたまらない。
夜、ローラ・ニーロを聴きながら本棚を眺めていて、突発的に読みたくなって夏目漱石「虞美人草」をひろげる。3度目くらいかな。甲野と宗近が比叡山に登る冒頭の章を読んで、比叡山から下にひろがる琵琶湖を見たくなった。お正月休みに行けたらいいな、と漠然と思う。
・購入物:三浦哲郎「拳銃と十五の短篇」(講談社文芸文庫) 竹西寛子「春・花の下」(講談社文芸文庫) 古書
・朝食:ジャガイモとセロリのスープ、バケット、珈琲、バナナ 昼食:お弁当(ホウレンソウと揚げの甘辛いため、卵焼き、梅干カツオ、ごはん) 夕食:肉じゃが、豆腐と大根菜の味噌汁、鶏ナンコツの唐揚げ(京橋のモールで買った)、麦酒、ごはん
| 2004年12月26日(日) |
ここから加速度がつくのだ |
午前8時起床。日曜日だけど、年末の変則日程でゴミ回収日に当たっているので、生ゴミを出す。日記をつけて新聞を読んでから、トマトジュースが余ってたので、「ビッグイシュー」で枝元なほみが紹介してた「トマトの即席リゾット」なるものを作ってみる。美味しかったけれど、調子にのってタバスコを入れすぎたため非常に辛い。口がヒーヒーする。何事もやりすぎはよくないですな。
Tが洋服を買いに行くというのに付き合って、昼から天王寺に行った。なぜ天王寺なのかわからんが、Tが強行に「天王寺で服を買う」と言い張るので黙ってついていく。私は自分に経済制裁を発動してるので、何も買わず見ているだけ。でも幸いにも、これといって欲しいものがなかった。 天王寺では服を見ただけで、難波までフラフラと散歩した。難波までの道では、四天王寺あたりはお寺が多く静かで、どこからともなくお線香の匂いが漂ってきたりして落ち着いた街並が好きなのであるが、日本橋の電気屋街に差し掛かると途端に気分が悪くなる。車や人が多いこともあるが、ここらへんにウロウロしている人は、総体的に服の趣味が悪くて、すれ違う人を見ていて何かウンザリしてしまう。いや、服の趣味というか、色づかいがオカシイのだ、みんなドブ川色の服を着てるもんな。だから街の色までくすむのだ、たぶん。
南海古書センターで古本文庫を2冊購入。マッカラーズ「針のない時計」を発見。白血病で余命いくばくもない薬剤師の話、らしい。どうも景気の悪い内容で気がすすまないけれど、買っておく。100円だし。田村隆一も250円で購入。 それから道具屋筋に入って、念願の「やっとこ鍋・23cm」を購入した。「やっとこ鍋」というのは、取っ手のない雪平鍋みたいなやつ。「ル・クルーゼ」の鍋もいいけど、居酒屋のオッサン店主がガンガン使っているようなこの鍋もなかなか格好いいのだ。使いやすいしね。 その後ジュンクで本を見る。いろいろ欲しいがグッと我慢。「一冊の本」だけもらう。Tは「ロック画報」を買っていた。
はり重でごはんを食べて帰宅。宅配野菜も届いていた。年内最終配達分。ホウレンソウと大根菜を茹でて、それぞれ冷凍しておく。それから明日の朝のために、ジャガイモとセロリのスープを作った。 夜はチラシの整理。来年、公開されたら真っ先に観たい映画をリストアップする。「きみに読む物語」「オランダの光」「ニワトリはハダシだ」、それから金井美恵子が日本公開されるかどうか心配だ、と書いていたソクーロフの「ヒロヒト」。イッセー尾形が昭和天皇役らしい。頼むから公開してくれ!天に祈る。
・購入物:カーソン・マッカラーズ「針のない時計」(講談社文庫) 田村隆一「インド酔夢行」(集英社文庫)
・朝、昼兼用食:トマトの即席リゾット、スクランブルエッグ、珈琲 夕食:外食、はり重にて、トンカツカレー
午前6時起床。晴れのちくもり。夕方にパラパラ雨。寒さは若干やわらいだ。 お弁当を作った後、ボーッと「ウィークエンドサンシャン」を聴く。今日は「今年のベスト10枚」がかかる日で、何が驚いたって、ピーター・バラカンが何のアルバムを選ぶか予想して、葉書に書いて(メールかもしれんけど)送ってくる人がいるということ。そんなこと考えようと思ってみたこともないなあ。ラジオというのはリスナーに支えられているな。
家事等々を簡単にすませて、自転車でおでかけ。古くてストレートな日本映画をスクリーンで観てみたいと思い、シネ・ヌーヴォで渋谷実の「本日休診」を観た。 井伏鱒二原作。戦後まもない、とある町の医院が舞台。休診でゆっくりお休み中の老医師のところへ、次から次へとやってくる患者たちの人間模様。戦争で気がおかしくなっていたり、家を失っていたり、暴漢に襲われたり、引ったくりにあったり、みんなどん底生活を余儀なくさせられている人ばかりが登場するが、まあこれが現実ではないか、これを生きるより仕方ないではないか、といったような目線で、淡々としたトーンで進む。湿っぽさがないのはいいが、少々物足りなさも感じる。軽妙すぎる、というのか。 最も深みがあるのは、三國連太郎が演じる元兵士で、戦争時の記憶から抜け出せなくなった切ない演技が巧い。若き日の三國連太郎は、もうそのまま佐藤浩市で、DNAというのはおそろしいと思った。まだ新人かと思われる佐田啓二も出ているが、演技の下手くそさにはもうビックリするよ。舌が全然まわってない。淡島千景は相変わらずかわいくてよい。
映画の後は、いくつか本屋さんをのぞいたり、ブランジェリー・タカギで豆乳ドーナツを買ったり、天満橋で久々に「ビッグイシュー」を買ったりして、ブラブラ過ごす。 デリスタで食料を調達して外へ出てきたら、空模様があやしくなってきたので、慌てて帰宅。ギリギリセーフで雨にあわずにすんだ。今日の私はついている。
夜は、珈琲やらミルクティやらホットミルクやらいろんなものを飲みつつ、音楽鑑賞と読書。昨日からずっとブランドン・ロスを聴いている。顔だけじゃなく、声も好きだ。
・購入物:「ビッグイシュー」第19号
・朝食:クロワッサン、カフェオレ、バナナ、ヨーグルト 昼食:外食、かやくうどん 夕食:鰤の照り焼き、根菜汁(大根、人参、牛蒡、里芋、コンニャク、揚げ、豚肉)、ほうれん草のおひたし、ごはん、麦酒
| 2004年12月24日(金) |
イニウ ケシ アンコロカイ |
午前6時起床。凍える。お弁当を作った後、玉ねぎとニンジン、ピーマンを炒めてハンバーグの下ごしらえ、それとジャガイモも切っておく。実はこういうことしてる時が一番楽しいのかも。それから洗濯と後かたづけを。3時間少々しか寝ていないわりに元気だ。ベストの睡眠時間は6時間だけれど、毎日充分に寝るのはなかなか難しいな。人生ままならぬ。
今日で年内のだいたいの仕事を終わらせるべく、黙々と働く。何とかなった。中身はどうあれ、形はついた。どんなにイヤで憂鬱なことも必ず終わるのだ。終わらせることができるのだ。希望はまだある。 少々残業して、退社。本日の予定として、難波に「やっとこ鍋」を買いに行く、というのがあったのだが、残業したため行けなくなった。道具屋筋はびっくりするくらい早い時間に閉まるのだ。 諦めてもう一つの懸案事項をすますべく、人間がひしめき合う阪神百貨店へ行く。お菓子売場のところが特にすごくて、団子状態だ。一体何だというのだろう。みんなそんなにケーキが食いたいのか。食わねばならぬと思ってるだけじゃないのか。わからん。この辺りの人間心理は本当にわからん。何とか人混みをくぐり抜けて「神宗」で贈答品の配送手配をする。「神宗」の昆布は人気があって評判もいいけれど、本当に美味しいのかな。自分が食べたこともないものを人にあげるなよ、という感じだが、贈りさえすりゃもう何でもいいんだ…、という気分。 鍋の夢が破れたため、タワーでCDのお買い物。4000円もしたのでサンタナは諦めた。今日は何かと諦めてばかりだ。 それから地下街をスタスタと歩いていたら、第3ビルの古書店の前スペースで小さい古本市をやっていたので、少しのぞく。何とも判断のつきかねる本ばかりが並んでいてどうも食指が動かぬが、新潮文庫の海外文学短編集シリーズを一冊だけ購入。今日はサローヤン。表紙写真のサローヤンは六代目松鶴にそっくりだ。 帰宅後、ブランドン・ロスを聴きながらハンバーグを焼いて、ポテトフライを揚げる。ブランドン・ロスはやっぱしやっぱしカッコいいわ!音もさることながら、顔も好きだ。というか顔が好きかも。 夜も更けてから安東ウメ子さんも聴く。安東ウメ子さんの声を聴いている時間は、大道あやの絵を見ている時間と少し似ている。遠い遠いずっと遠い昔からやって来たゆったりした何かがじんわりと温かくひろがっていくような。悠久、ってこういうことかな。 この感じは吉田健一にも通じるかも、と思って寝る前には「時をたたせる為に」を出してきてひろげた。この本の装幀が司修だったことに今日はじめて気づいた。この本を買った時は司修なんて知らなかったのだ。知らないというのはもったいないことだ。 吉田健一を読んで、頭が酩酊してきたところで、午前1時頃就寝。
・購入物:ウィリアム・サローヤン「サローヤン短編集」(新潮文庫)古書 安東ウメ子「ウポポ・サンケ」(チカルスタジオ) Brandon Ross「Costume」(intoxicate) Laura Nyro「Spread your wings and fry ・live at the fillmore east may 30,1971」(sonymusic)
・朝食:お粥、梅干し、大根の浅漬け 昼食:お弁当(チンゲンサイの塩炒め、カレー風味のソーセージ、ゆで卵、ごはん) 夕食:ハンバーグ、ポテトフライ、コスレタスとエビのサラダ、コーンポタージュのスープ(これはインスタント)、ごはん、焼酎お湯割
曇りのち晴れ。風が強く冷たくて寒い。どうやら今年もちゃんと冬が来たようだ。
本日の出来事などをつらつらと。 午前中。休日につき、ユルユル眠る。といきたいところだけれど、ゴミ回収の日なので8時に起床。ゴミを出して洗濯をしたのち、近所のガソリンスタンドに灯油を買いに行く。帰ってきてストーブをつけてサツマイモを焼く。アルミホイルを巻いてコロコロと。 朝ごはんを食べて、DVDでアンゲロプロスの初期作品「放送」を観る。テレビの商業主義を批判したモノクロ短編。20分少々か。街頭インタビューする場面など、先日観た「セックス猟奇地帯」を思い出した。アンゲロプロスもこんなの撮ってた時代があるんだな。冒頭のロックバンドが出てくるシーンがカッコいい。 午後。一念発起して、大掃除第一弾をする。第二弾があるかどうかわからんが、とにかくやる。といってもややこしいところは掃除番長(Tのこと)にほとんどお任せ。ノロノロと掃除機をかけてたら、そのやる気のない態度はなんだいつも掃除した掃除したと勿体つけて言っているがそんな気のないやり方で本当にやったと言えるのか、と掃除番長に厳しく指導されたので、嫌になって買物に行った。野菜、お酒、洗剤など買う。もっと掃除をサボるため、図書館にも行ったが閉館だった。ガックリ。 帰ったらキレイに家が片付いていたことも嬉しかったけれど、ゴンブロヴィッチの「コスモス」がどこか本棚の奥の方から出てきたことが何よりであった。よかったよかった。
夕方。タラバカニをさばいて、カニすき鍋を作って食べる。タラバガニはズワイガニに比べて塩辛いように思うが気のせいか。たらふく食べて気持ち悪くなった、向こう三ヶ月くらいはカニの姿は見たくない。
夜。本棚の整理の続きをしつつ、MDで落語など聞く。寝る前には「コスモス」を読んだ。
こうして書いてみると、本日の出来事、というほどのもんでもなかったな。ま、いつもそうだけど。 ・購入物:なし
・朝食:豚肉とチンゲンサイと卵の炒め物、粕汁、ごはん 昼食:焼き芋、ホットミルク 夕食:カニすき鍋(最後に雑炊)、麦酒、焼酎お湯割
午前6時起床。まだ夜だ。かなり寒い。ストーブをつける。灯油がなくなったので、買ってこなくては。それに米もなくなりつつある。階段の電気も切れてるし、台所の洗剤もストックがない。ないものだらけ。
帰りに、クリスマスプレゼントを買うというIちゃんにつき合って、ハービスエントに行った。こないだ西梅田にオープンした、何かと過剰な商業ビルだ。居心地はあんまり良くない。欲しい物もないし。 さんざん迷ったあげく私にそそのかされて、Iちゃんが高価な時計を購入している間、私はMILANの消しゴムとボールペンを買った。168円(消費税込み)。消しゴムがコロコロしててかわいい。こういうチマチマした文房具を買ったりするのが日常の歓びだ。 その後、店内をグルッと見物してまわる。仕事辞めて専業主婦になって、こんなところで友達とランチしたり、買い物したり、お茶飲んだりして、毎日優雅に過ごしたいなあ、とIちゃんは言う。もうアクセクと働くのはイヤなんだそうだ。私はアクセク働くのが好きだからその気持ちはよくわからんが、とにかく男をあてにするのは止めといたほうがいいよ、と言っておく。
ビルの前でIちゃんと別れて、ジュンク堂へ寄って新書を一冊買って、バスに乗る。家の近所の本屋で講談社の「本」をもらって、米屋で米を頼んで、スーパーで日用品を調達して帰宅したら、アマゾンから荷物が来てた。アンゲロプロスのDVD、4巻目。やっとこれで完結した、というかもう完結してほしい、金が続かんわ。 夜、早速「永遠と一日」を再生してみようと思ったところで、友人より長々とご相談の電話あり。話を聞いて、なだめたりすかしたりし、何とか落ち着いてもらった。全く、カウンセリング料を取りたいくらいだ。 ほとほと疲れて、映画を観るのはやめにした。体調万全じゃないとアンゲロプロスの映画なんか観られない。風呂に入って、DVDに入っていたリーフレットの中条省平と佐野史郎の対談を読みつつ寝てしまう。
・購入物:浦雅春「チェーホフ」(岩波新書) 「テオ・アンゲロブロスDVD全集�検廚海譴脇呂い燭發�
・朝食:バタートースト、クリームチーズ、珈琲、バナナ 昼食:お弁当(筑前煮、煮豆、ゆで卵、ごはん) 夕食:鯖の味噌煮、筑前煮(お昼の残り)、粕汁、ゴボウ天、焼酎お湯割、ごはん
業務煩雑につき、気分はブルー。考えるのもイヤで放ったらかしにしてたことがいくつかあったのだが、冬休み前に片付けておかねばならないことに今日気づいて、焦る。ボッ!と尻に火が点いた、という感じで、ネチネチと残業をした。 昼間、Wさんが年末の挨拶にやって来て、今年観た映画で最も良かったものは何か、という話題で2時間近くも喋りまくってしまったことが、本日最大のタイムロスであった。 Wさんの一押しは「誰も知らない」と「ミスティック・リバー」で、私が「ミスティック・リバー」には一票も入れられない、と反論したら、あの映画がわからないのはキミが偏屈だからだ、と言われた。そうなのかな。確かに私は偏屈だけれども…。
スーパーでコンニャクと鶏肉を買い、21時前頃帰宅。いったん荷物を置いて、町内の会計を担当しているお家に集めた町内会費を持っていく。いまだに町内会費のことを引っ張っているのだった、もうイヤんなる。 会計担当のY氏は21時の時点でもう寝ておられたらしく、後頭部からドライヤーの強風をビャーッと吹きつけたような寝癖のついた髪で玄関まで出てこられて恐縮してしまう。会費を渡して、領収印をもらう。お金を集めてまわんのはイヤな仕事でっしゃろ、とY氏。あんまり気分のええもんとちゃいますなあ、ご苦労さんでしたなあ、と言われて、何か知らんが泣きそうになった。Y氏のゆっくりした話しかたは、まるで米朝師匠みたいで、優しくて嬉しかった。
食料を買ってはきたものの、この時点から料理を始めることに気の遠くなる思いがして、近所の中華料理屋さんに食べに行った。帰ってから、簡単に筑前煮を作る。里芋が余っているのでたくさん入れた。 夜中になるとシンシンと冷えてくる。身にしみる寒さ。毛布にくるまり、Tが買ってきた「ミュージックマガジン」をナナメ読み。「ミュージックマガジン」を読むの、久しぶりだなあ。ブランドン・ロスのCD、チェックするの忘れてた。あと、サンタナも。近いうちにタワーに行かなきゃな、と思いつつ就寝。 ・購入物:なし
・朝食:バタートースト、珈琲、バナナヨーグルト 昼食:お弁当(ハンバーグ(湯につけるやつ)、レンコンのキンピラ、ゆで卵、ごはん) 夕食:外食、マーボー丼と餃子5個、生麦酒中ジョッキ一杯
| 2004年12月20日(月) |
そして、漂い流される |
起きたら午前7時半。やってしまった、月曜日から寝坊だ。しばし頭を抱えて呆然とした後、支度にかかる。朝食の後片付けと洗濯はできなかった。無念だがまあいいか、そうそう遅刻するわけにもいかんしな。今日は夕方から雨が降るらしい、ので、折りたたみ傘を持参。
帰りに旭屋で「草思」と「青春と読書」をもらう。「青春と読書」は表紙のデザインが変わっていて、わりと好みのいい感じになっていた。でも読むとこないのは相変わらず。どうもつまらんよ。 日暮れてから雨が本降りになってきたので、バスで帰ることにする。時間待ちの間、地下の古書街を漫然とのぞいて、古本2冊購入。『演歌師の生活』は箱がないけれどすごく安かったのと、添田知道の本を読むのが好きなので購入。新書のほうは『評論家入門』で薦められていたので買ってみた。帰りのバスで読み始めたところなかなか面白い様子で、まあいい買い物だったかも。 自己嫌悪に陥りながらもこうして毎日毎日本を買っているわけで、こうなったらどこまで行けるかとことんやってやるぜ、と少々やけくそ気味な今日この頃である。
夜、Iさんより電話。来年1月から3月までの予定と、来年度の活動について、何やらこみ入った話をした後、いろいろと頼みごとをされる。自分の中の‘マインドB’が出てきて、できないことはできないと無理だと思うことは無理だとこの時点ではっきりちゃんと断れよ、と言ってきて、‘マインドA’は一応、うんわかったわかった、と応えはするのだが、Iさんの切実そうな声を聞いているうち、「私もできるかぎり協力しますよ、何でも言ってくださいね」なんて調子良く口が勝手に動いてしまう。こういう時、‘マインドB’は‘マインドA’に必ず負ける。未だかつて勝ったことがない。‘マインドB’はもうどうすることも出来なくて、あーあ言っちゃったよ、という顔をして、まあ心に顔があるのかどうか知らんけど、とにかくシュルシュルと消えていく。そして私だけが残される。 Iさんは、ありがとうありがとう、と、何でかわからんがお礼まで言って、お願いしますね頼りにしてるから!、と電話を切った。あ、頼りにされちゃった。 どうなるのかなあ、と不安になるけれど、来年のことは来年になってから考えるとするか、と、とりあえず保留する。私の人生って保留物だらけだ。何とかしなくちゃ、でもどうしていいかわからない。
夜中に、マッカラーズ「黄金の眼に映るもの」を読了。カラッとした暗さがよろしい。80点。
・購入物:添田知道「演歌師の生活」(雄山閣) 藤井淑禎「清張ミステリーと昭和三十年代」(文春文庫) 古書
・朝食:バタートースト、珈琲、ヨーグルト 昼食:お弁当(卵焼き、レンコンのキンピラ、ソーセージ、ごはん) 夕食:豚肉と豆腐とホウレンソウの鍋(柚子ぽん酢と七味、大根おろしで食べる。最後はこれに卵と海苔を入れて雑炊にした)、大根とイカの煮物、焼酎お湯割り
くもり時々晴れ。昼間はそうでもないけど夜はちょっと冷える。今日は京都に遊びに行った。京都は大阪より寒かった。
寺町通りのギャラリーで「池袋モンパルナスとその周辺」という展示を見る。野田英介の『カフェテリア風景』に惚れた。カスタードクリームのような背景の色と、正面にいる女性の笑い顔が良い。幸福なカフェのざわめき。持って帰りたい、部屋の一番目につくところにかけて毎日毎日眺めたい、と切実に思う。値段は300万とちょっと。うーん。 田中春雄のスケッチ、野見山暁治による裸体の絵も良かった。夕方、三月書房に行く時にギャラリーの前を通ったら、奥のソファに寺田農がいた。寺田政明の「パンジー」も鮮やかで見事だったなー、とあらためて思う。
ギャラリーに貼ってあるポスターを見て突発的に行きたくなって、岡崎まで歩いて京都市美術館で「連続と反復」というのを見た。美術作品において「連続」と「反復」で表現されたものを集めたコレクション展。この展示のポスターやチラシになっている野村耕という人の「スクラップ」という作品がすごく面白かった。新聞の見出しや広告のキャッチコピーを集めてコラージュしたもの。文字のコラージュ大好きだ。いつまでも見ていられる。 京都市美術館は久しぶりに入ったけれど、いかにも年代ものという感じの佇まいが落ち着く。古い柱や壁、ギシギシときしむ床が、小学校の木造校舎にいるようでノスタルジックだ。日曜日なのに来場者もほとんどいなくて、広々とした部屋に作品と私だけがいる、という状況の時もあり、まるで世界にひとり取り残されているような感覚をおぼえて楽しかった。
それから三月書房で、三月書房だからこそ買える、という本を選んだ。良い絵を見た後は絵について書かれた良い本を、ということで、酒井忠康を一冊選ぶ。特価本で半額だった。先月行った時は諦めた北沢恒彦と山田稔の愛らしい本もやっぱり購入。思潮社から新しく出た文庫(新書かな?)を2冊購入。これはどこででも買える。 本を抱えてイノダでひと休みの後、辺りを歩いて靴や洋服などを物色し、また計画性のかけらもなく、キャーカワイイ、などと言いながら、ウールのスカートとセーターを購入してしまった。後から冷静に考えてみると、是非欲しいというもんでもなかったような…。来年の目標としてまず、「衝動買いを止めること」をあげとこう。手帖にも書いとこ。書くだけになりそうだけど。
午後9時頃帰宅。京阪電車でぐっすり寝たおかげで歩いた疲れも回復。ごはんを食べて、買ってきた本をひもといたりチラシの整理をしたり、夜中にはレンコンのキンピラを作って、米も研いで、台所の収納庫の整頓までした。エライ。 お風呂の後、日記を書いて午前2時半頃就寝。
・購入物:酒井忠康「遠い太鼓」(小沢書店) 北沢恒彦・山田稔「酒はなめるように飲め 酒はいかに飲まれたか」(SURE) 田村隆一「自伝からはじまる70章」(思潮社) 埴谷雄高「幻視の詩学 わたしのなかの詩と詩人」(思潮社)
・朝食:大根とイカの煮物、ネギ入り卵焼き、ごはん 昼食:イノダコーヒにて、レモンパイと珈琲 夕食:志津屋のカルネ、クリームチーズとクラッカー、麦酒
午前7時半起床。今日も寒くて、起きるのが辛い。Tのお弁当を作って送り出した後は、ラジオを聴きながら珈琲をすすりつつ煙草をふかして、ひたすらボーッとする。 散々ボーッとしてから、ノロノロと日記を書いたり掃除をしたりする。このところ掃除というものに情熱を注げないでいる。部屋を美しくしよう、という気持ちがどうも希薄で、気分が乗らないまま掃除機でカーペットをゆるゆると撫でている、という感じ。アカンタレだ。
午後からは今年最後の絵本の会へ出かける。今日は私の苦手なMさんが来ていて、少々疲れた。会うなりMさんは、まあ髪を切ったのねー、いいじゃないの天草四郎みたいで、と言った。天草四郎の髪型ってどんなんだ?Mさんのほとばしる教養には時折ついていけない。 作ったばかりの紙芝居をやろうと思っていたのだけど、今日はクリスマスもので統一するということで、出番なし。でも全然かまわない。子どもと遊んでから、借りていた本を図書館に返して、何冊か予約しようとパソコンをいじっていたら途中で動かなくなって、諦めて帰る。図書館のコンピュータは私が触ると動かなくなる傾向にあり、何かと不便で困る。
帰りにモールやスーパーなどに寄って食料など買い求める。何を思ったか、shu uemuraで口紅を衝動買いしてしまう。口紅なんか、死ぬまで塗り続けられるほど持っているのに何で買ってしまうんだろう。口はひとつしかないのにさ。 今晩のメニュウは、鱈チリ鍋。柚ポン酢も作る。冷蔵庫であまってた大根を一本丸々つかって、イカと炊いた。冬の味がした。
夜は、吉行淳之介の短篇と、マッカラーズの小説を交互に読んで、頭が混乱した。午前1時前には就寝。 ・購入物:なし
・朝食:サツマイモのパン、珈琲、ゆで卵 昼食:鮭おにぎり、豆腐とネギの味噌汁 夕食:鱈チリ鍋、大根とイカの煮物、麦酒
| 2004年12月17日(金) |
一つの時間の中にあって幾億も重なる昼と夜 |
ブルブル、寒い一日。風が頬にピリピリと痛くて冷たい。これが12月の本来の姿かも。 比較的平穏に過ぎる。少しだけ残業した後、髪を切りに行く。予約の時間まで間があったので、美容室近くのブックオフへ。富士正晴「どうなとなれ」を100円で購入。解説は山田稔。 「どうなとなれ」は標準語にすると「どうにでもなれ」ということだけど、それよりもう少し大らかなニュアンスがあるように思う。とにかくベストを尽くしてはみるけれど、結果何がどうなろうと、どのような結果に落ち着こうとも、それをしっかり受け入れてぼちぼちやっていこうじゃないか、というような感じ。この「どうなとなれ」という感情は、私が今までの人生で抱いた中で最も多いんじゃないだろうか。どうなとなれ、どうなとなれ、といつもどこかで思っているような気がする。
シャンプーしてくれたり、髪を乾かしてくれたり、マッサージしてくたりする、ソウルセットのファンで、大島弓子の漫画が好きだというので「つるばらつるばら」なんかを貸したりしたこともある、店に行くといつもいろいろと話をしていた美容室の女の子が、結婚して九州に引っ越すことになり来月で辞めることになった、と言ってきた。親元を離れて暮らすのは初めてなので、嬉しい反面なんか不安です、と言うので、そんなのなんとでもなるよー、と励ます。「どうなとなれ」、だ。元気でね、と挨拶して店を出た。 彼女とこんな風に話すのは今日で最後なんだな、と思う。鏡の中で会話するのは今日で最後だ、シャンプーしてもらうのも、会計してもらうのも今日で最後だ、会うことだってもうないかもしれない。時間の流れの中ですれ違って、いつか忘れていくものになるんだな。何でいちいちこんなことを考えてしまうのかわからないけど、誰かと別れる時私はとても感傷的になり戸惑う。 美容室でかかってたFMかなにかで、久々に、ホントに久々に小沢健二の曲を聴いて、CDを引っぱり出してきて家でもかけてみた。懐かしくて良かった。オザケンを聴くと、決まって思い出す気持ちがあるなあ。音楽はなにがしかの記憶と、いつも結びついているな。
・購入物:富士正晴「どうなとなれ」(中公文庫) ・朝食:カレーライス 昼食:お弁当(ちくわとネギの甘辛煮、エリンギとベーコンのバターソテー、卵焼き、ごはん) 夕食:カレースパゲティ、レタスサラダ、シシャモの唐揚げ、麦酒
カレーを作ると、カレーばっかり食べてしまう。カレーがあるしな、と思う。カレーがあるから他はなんでもいいか、みたいに。日夜カレーを食べてしまう。
午前7時すぎ起床。本来なら6時には目覚めて余裕の朝を過ごしたいのだが、なんともかんとも身体がいうことをきいてくれない。決死の覚悟で布団から身を起こす、という感じだ。 今日は午後から雨が降るかもしれないということなので、洗濯物の半分は室内に、もう半分は外に干す。危険分散策。自分でやっていても、果たしてこういうことに意味があるのかどうか、ちょっとよくわからない。雨が降っても降らなくても何となく悔しい、という中途半端な気持ちになるだけなのに。 結局、雨は一滴も降らず。夜には薄めの三日月がくっきりと出ていた。
帰りに、天神橋筋商店街に寄る。八百屋で玉ねぎと人参を買う。野菜をぶら下げたまま何となく天牛書店の均一台をのぞいてみたら、マッカラーズの見たこともない文庫本がワゴンの端のほうに隠れているのを発見した。100円也。マッカラーズファンとしては(って、まだ一冊しか読んだことないけど)、すごーく嬉しい。近藤富枝の本とあわせて購入。今週は毎日本を買ってるな。いいのだろうか。 京橋のモールで、牛肉とパンを買って帰宅。今晩は「奄美カレールー」を使って、ビーフカレーを作った。
夜、網走よりタラバガニが送られてきた。食べると美味しいのだけれど、姿だけを見ているとなんともグロテスクだ。そのせいかどうか知らないけれど、リビングでうたた寝している時、カニの夢を見た。カニが冷凍庫の中で暴れ出す夢。怖かった。 寝ていたので、サッカーを見逃した。まあ特に見るつもりもなかったけれど。お風呂に入ってから米を研いで、「ウフ」を読みながら寝る。
・購入物:カーソン・マッカラーズ「黄金の眼に映るもの」(講談社文庫) 近藤富枝「今は幻 吉原のものがたり」(講談社文庫)いずれも古書
・朝食:はちみつトースト、珈琲、ヨーグルト 昼食:お弁当(豆腐ステーキ、大根とコンニャクと竹輪をおでん風に煮たもの、ゆで卵、ごはん) 夕食:ビーフカレーライス、お肉屋さんで買ってきたコロッケ、鶏ナンコツとネギのスープ、麦酒
| 2004年12月15日(水) |
見えなくなるまで手を振り続ける |
夕方、旭屋で「ウフ」と「遊歩人」をもらってからテクテクと西梅田まで歩いて、ビジュアル・アーツ専門学校に藤岡亜弥という写真家の作品展を観に行った。朝日の書評で飯沢耕太郎が取り上げていた、「さよならを教えて」という写真集から何点か展示されている。 フランス、イギリス、フィンランド、エストニア、ハンガリーなどを旅した時に撮られた。例えば、人や街、部屋のテーブルやベッドとか、電車とかバスとか、旅をしながら出会うものとは「別れる」のが前提なんだな、と写真を見ながら思った。どれだけ親しんでも期限付きなんだ。だからどの写真もさみしいんだ。 柔らかいクリーム、薄いグレーとアイボリー、ほんのりベージュがかったピンクなどが優しくてあたたかい。でもさみしい。泣きながら撮っているみたいだ。展示は25日まで。
ごはんを食べてから、乗り心地快適な自転車に乗って天満橋まで。デリスタで蜂蜜のパンと竹輪(安かったから)を買って、ジュンク堂へ。また本買っちゃったよ。しかも既に単行本とか全集で持ってる本ばかり。ま、持ち歩き用ということで。本日の収穫は、アーサー・ガイサートの絵本でしょうか。ガイサートの、緻密で丁寧な絵が大好きだ。
夜、「スポーツ批評宣言」を読了。まあな…。面白かったんだけれど、ちょっとそれは言い過ぎなんじゃないの、という個所も多々あり。中村とうようの本を読んでいる時のような感じだ、何となく。よく知らないんだけれど、対談の時に出てくる渡部直己というのはどういう人です?蓮實のカバン持ちか?まるで手もみしながら喋っているようで、なんとも嫌な感じだ。 寝る前に「フェルディドゥルケ」をめくる。それにしても私の「コスモス」はどこに行ってしまったんでしょう。年末の掃除時には探し出したいものだ。 ・購入物:W.ゴンブローヴィッチ「フェルディドゥルケ」(平凡社ライブラリー) 金井美恵子「噂の娘」(講談社文庫) アーサー・ガイサート「銅版画家の仕事場」(BL出版)
・朝食:「超熟ロール」に辛子マヨネーズを塗ってレタスとハムをはさんだもの、珈琲、ヨーグルト 昼食:お弁当(小松菜とベーコンのソテー、ネギ入り卵焼き、水菜のカツオ和え、ごはん、蜜柑) 夕食:外食、店名忘れた…。西梅田の韓国料理屋さん。豆腐チゲスープに石焼ごはんとキムチ、もやし、韓国海苔がついて850円。美味しかった。この定食に加えてビールも2杯飲みました。
本日も晴天なり。洗濯日和でした。
本日の出来事、および、おこなったこと、などなどなど。 午前中。 ごくごく穏やかに過ぎる。とうとう今月より会社が読売新聞の購読を止めたため、町田康の「告白」が読めなくなってしまった。実に寂しい日々である。 午後。 会議。事なかれ主義というか、思考停止というか、いつものごとく予定調和的にまとまっていき、今日も私の反対意見はゆるやかに無視される。まるでなかったことのように。空虚だ。でも懲りずに言いつづけてみよう。こういうことにかけては私もけっこうシツコイのだ。 夕方。 本町にでかけて、そのまま退社。せっかく本町まで来たんだし、と天牛堺書店に寄り、250円で文庫を2冊購入。チェーホフの「一幕見物全集」には未読の『煙草の害について』が収録されていて、嬉し。自宅近くまで帰り、図書館に予約の本を借りにいく。借りた本は蓮實重彦「スポーツ批評宣言 あるいは運動の擁護」。 それから自転車を修理に持っていく。エライことになってんなあ、何したらこんなになるの、酔っ払ってどっかにぶつかったんちゃうかー、と自転車屋のニイチャンに散々言われる。酔っ払って乗ってどこかにぶつかることもないではないが、今回はそうではない。でも、そうかもー、とヘラヘラ笑っておいた。ハンドルとグリップの取り替え、チェーンの調整をしてもらい、2100円(税込み)。この自転車は、購入時もけっこう高くついたけれど、その後の修理メンテナンス代がまたひどくかさんでいる。これもそれも、大事に乗らない私が悪いのだ。ガックシ。
夜。 NHK−FMのクラシック番組を聴きながら、晩ごはん作り。セロリと豆腐が旨し。片付けの後、珈琲を淹れて、ジョニ・ミッチェルを聴きつつ、買ってきた嘉村礒多の短編集から「崖の下」など2編ほどと、新潮の「名短篇」の中から葛西善蔵など読む。い、息苦しい。 夜中。 米を研いで、小松菜を刻む。入浴の後、布団の中で「スポーツ批評宣言」を50ページほど読んで就寝。 ・購入物:嘉村礒多「嘉村礒多集」(新潮文庫)古書 チェーホフ(米川正夫訳)「チェーホフ一幕見物全集」(岩波文庫)古書
・朝食:ミニクロワッサン、ホットミルク、ヨーグルト 昼食:お弁当(阪神百貨店で買った豆腐ステーキ、ほうれん草のおひたし、サニーレタスとハムのサラダ、ごはん) 夕食:豚肉とセロリのガーリック炒め、湯豆腐(ネギと揚げ入り)、サニーレタスとハムのサラダ(昼の残り)、麦酒、大根の浅漬け、ごはん
仕事が終わった後、昨日置き去りにしたままの自転車を取りに、十三へ行った。もしかしたら盗られてるかも、という予感が少しあったがそれは外れて、自転車はちゃんとあった。あったけど、ボコボコにされてた。ハンドルが右に歪んでて、コントロールがきかないし、ブレーキもあまく、ペダルをこぐとギーコラギーコラと死にかけの蛙のような音がして、チェーンの辺りも空回りしているようで何かヘンだ。せっかくここまで来たんだし1本映画を観て帰ろう、と意気揚揚としていた心が一気に萎んで、なんて言うか、すごくショックだ。ブレーキがききにくいからあんまりスピード出せないし、電信柱などにぶつかるようにしてしか止まれない。家に帰り着くまでに死ぬかもな、と思ったりする。 梅田まで戻ってロフトの駐輪場に自転車を止め、前輪のブレーキあたりをいじくってみたら少しはましになったので、ちょっと安心。安心ついでにかっぱの古本屋さんに寄る。司修の「戦争と美術」を購入。このところ司修づいている。パラパラ開いてみるとまるで「洲之内徹論」のような部分もあって、何の気なしに買ったわりには大収穫だったかもしれない。 自転車修理までしてお腹が空いたので、阪神の地下でビビンバを食べてビールをグビグビと呑んで、ブレーキはマシになったけれど相変わらずギーコラギーコラとうるさい自転車を引きずるようにして帰宅した。
夜、ほうれん草を茹でて、サニーレタスのサラダを作り、荒畑寒村と広津和郎の短編と、「波」の車谷長吉の連載を読んで、「一葉青春日記」をパラパラと読んだ。友人よりメールあり。今度は上手くいきそうだ、とのこと、よかったねよかったよかった、と返信しておく。 午前1時半ころ消灯。明日は何としても自転車の修理に行かなきゃな。置き去りにした私が悪かった、と心で愛車に謝る。
・購入物:司修「戦争と美術」(岩波新書) 古書
・朝食:粕汁、とろろごはん、蜜柑 昼食:お弁当(山芋と豚肉の炒め物、ゴボウとレンコンとキンピラ、水菜のおひたし、ごはん、蜜柑) 夕食:外食、石焼カルビビビンバ、麦酒
トロトロと10時近くまで寝る。もう布団なんか飽きた、というくらいまで思う存分寝たせいか妙にすっきり。朝ご飯は張りきってミートソースを作る。それから部屋の掃除。四角い部屋を丸く掃く。何となく手抜きだ。
昼から空模様があやしくなってきたけれど、強行に自転車で十三まで行く。第七藝術劇場で『煉獄エロイカ』を観るのだ。映画館に入ったらちょうどサイン会が始まるところだったので、プログラムブックを買ってサインしてもらい、握手もし、映画の前には吉田喜重と岡田茉莉子の舞台挨拶も観る。私は追っかけか?吉田喜重はオシャレだなあ。黒のスーツがいつもシックだ。いつか生まれ変わったら、一年くらいの間でいいからこんな男と付き合いたいものだ。
というわけで『煉獄エロイカ』。話の筋はほとんど理解できない。この2時間は一体何だったんでしょう?、という感じ。平面上に3つの時間が同時に流れてて、死んだものは生き返り、生き返ってはまた死に、全体がグネグネとねじられて絡み合っているようで、もはや訳がわからん。映画を観た、というより、映像を浴びた、という感覚。しかしこれは大変な快感であった。話がわからなくても、登場人物のドレが誰かわからなくても、こんなに面白い映画ってあるんだなあ、と思った。 吉田喜重の映画は映像もさることながら、言葉ひとつひとつの粒がピッピッと立ってて、耳で聞いてもとてもキレイだ。
満足して映画館を出たらひどい雨。自転車は諦めて電車で帰る。十三なんかに自転車を置いたままで大丈夫かしら、と少々不安に思いながらも、電車に乗ってプログラムを読み始めたらさっぱり忘れた。阪神百貨店で買物をして帰宅。野菜をたくさんいれた粕汁を作って食べ、友人に頼まれてた書評を1本書いて、古ーい「映画芸術」を眺めて寝る。
・購入物:「吉田喜重 変貌の倫理プログラムブック」
・朝、昼兼用食:ミートソーススパゲティ、ガーリックトースト、珈琲 夕食:粕汁、レンコンとゴボウのキンピラ、大根の浅漬け、ごはん
午前7時起床。晴れ。空気がカラカラに乾いている。 朝、コンポに電子レンジとホットカーペット、トースターとドライヤーを同時に使ったら、バチッと何かが切れるような音がしてブレーカーが落ちてビックリした。賑やかだった部屋が急にシーンとなる瞬間。そのせいかどうかわからないけれど、「ウィークエンドサンシャイン」の録音に失敗した。今日はサム・クックの特集だったのに残念なり。 午前中に、台所、トイレ、風呂場の掃除をする。洗濯物を干して、おにぎりを食べてからおでかけ。
淀屋橋の駅でIちゃんと待ち合わせして、国立西洋美術館に『デュシャン展』を観に行った。約2時間後にロビーで会うことにして、Iちゃんとは入場直後に別れる。私は2回目の鑑賞。特に好きでもないのに成り行きで2回も来てしまった。こないだは閑散としていたが、土曜日だけあってかなり入場者が多い。『与えられたとせよ』の部屋の前には長蛇の列ができていた。 デュシャンは適当に流して、常設展示をゆっくり観る。現代美術ってやっぱりようわからんかも、という結論に達したところで早々に諦めて、Iちゃんが戻るまでロビーに座って、持ってきた新潮1月号を読んでいた。
それから川沿いをブラブラ歩いて、中之島公会堂で暗くなるまでお茶を飲んで喋った。Iちゃんにデュシャンについて講義を受けたり(フンフンと言いはしといたが、実はあんまり頭に入ってない)、新しい美術館の悪口とか、いろいろ言い合っているうちにお腹が空いて、カレーライスを注文したりした。 夕方になって外に出たら多くの人が集まっていて何事かと思ったら、市役所の前に飾られている大きなクリスマスツリーや、市役所から公会堂までの並木道が金や赤や緑の電飾でライトアップされているのを見て、人々が驚嘆し合っているのであった。驚嘆しながら携帯電話で写真を撮るのに忙しそうである。私の携帯は写真を撮る機能などついていないのわからぬが(ついていないと思う、たぶん)、こんな小さいもので写真を撮って楽しいのだろうか。会社のUさんがこの様子を見たら、木々に電飾をくくり付けるなんて生態系が壊れるわ!、と言ってさぞ憤ることだろう、と思ったりした。
この後彼氏を会うというIちゃんと別れ、電車で帰る。京橋でパンを買い、郵便局に寄って、それからふらりと立ち寄った近所のブックオフでずっと探していた網野善彦と司修による絵本を買った。こんなところにあったなんて!しばし感涙にむせぶ。司修の絵は本当に絵巻物のようだ。 家ではブランケットにくるまり、一心に読書の続き。夜中にTが飲み会から帰ってきた。「文庫本福袋」を読んで欲しくなって買ったという文庫本を3冊ほどみせてもらう。ウチの本棚の状態を考えてみるに、この人に坪内祐三の本を読ませないほうがいいんではなかろうか。 ウダウダ喋ってから、風呂に入って消灯。
・購入物:網野善彦・文、司修・絵「河原にできた中世の町」(岩波書店)古書
・朝食:バタートースト、ハムエッグ、珈琲、バナナ 昼食:鮭おにぎり 夕食:中之島公会堂で、カレーライスと珈琲
ポカポカ陽気の金曜日。午後から神戸までお出かけ。阪急電車はお昼寝にぴったり。関西私鉄の中で最も眠りを誘うのは阪急電車だ、と私は思う。特に昼下がりの神戸線と京都線はもうたまらん。どこまでも眠れそうな気がする。 会社に帰ったらMさんが来ていて、「北の零年」のチケットをくれた。チケットを見ただけでも実に鈍くさそうな映画だ。特に観るつもりもないので、吉永小百合ファンらしいNさんの旦那にあげることにする。吉永小百合っていつも同じような役しかさせてもらえなくて、何だか可哀相みたいだ。幅が狭い人、という感じがする。Nさんにそう言ったら、フン、と鼻で笑われて、吉永小百合みたいな毒にも薬にもならん女は嫌いや、と一言で切り捨てられた。 Mさんには、平岡珈琲店の自家製ドーナツももらった。また平岡珈琲店の珈琲が飲みたいなあ、と思う。閉店時間が午後6時と早いのでなかなか行けないけれど。
帰りに西梅田方面に寄ったので、ろくなことにならないぞと思いつつ、やっぱりフラフラとジュンク堂に入ってしまう。野坂昭如の新刊とちくま文庫を買うかどうか迷っていたら、友人より電話が入ったので外に出て少し話す。20分くらい話したらなんか気分がそがれてしまって、今日のところは何も買わず帰宅した。 ごはんの後、ひとりで紙芝居制作の続き。パレットと筆洗を出してきてポスターカラーで色塗り。これは私でも出来る。絵は描けないけれど色を塗るのは好きなのだ。絵筆をいじくりながら「スクール・オブ・ロック」と「ロスト・イン・トランスレーション」「ハイ・フィディリティ」のサントラと「ダブ・アイヌ」を聴いた。寝るまで、ツェッペリンの「IMMIGRANT SONG」が頭の中を回ってた。
何とか仕上げて午前1時頃寝る。やろうと思えばすぐ出来るんだからもっと早くやればいいのに何故やらないんだろう。もう自分という人間が不思議で不思議で仕方ない。
・購入物:なし
・朝食:バタートースト、珈琲、バナナヨーグルト、蜜柑 昼食:お弁当(野菜天、昨夜作った根菜の煮物、卵焼き、ごはん) 夕食:エビフライ、ジャガイモとニンジンの温かいサラダ、かぶとしめじのスープ、麦酒、ごはん
薄日のさす、ポカポカと暖かい一日。今日もサクサクとお仕事。昼からは資料を届けに少し出かけたり、Wさんとノンビリノロノロな打ち合わせをしたりなど、全体的に平和な日であった。 Wさんが、昨夜寝る前に鼻血を出した、という話をする。何で鼻血なんか出したの、イヤラシイことを考えていたから?、と聞くと、いやあ牛乳の飲み過ぎでしょう、とあっさり言っていた。牛乳を飲みすぎると鼻血が出るんだってさ。そんな話は後にも先にも聞いたことがない。Wさんは、牛乳と鼻血の関係についてはもうすぐ科学的に証明されるだろう、と言っていた。でも多分嘘だと思う。
退社後はタワーにCDを買いに行くか、髪を切りに行くか迷って、結局タワーに行くことにした。ポイントカードを使って、CDを2枚買う。高橋悠治は「月刊百科」を読んで、聴きたくなったので。 家に帰ったらポストに「スムース文庫」が2冊届いていた。まだほとんど開いてもいないけれど、表紙だけ見ても面白そうな予感はする。
晩ご飯の後片付けをしていたら、Iさんより電話あり。紙芝居制作どうなってるー?、とのこと。ゲゲゲ、忘れてた。もうこのまま一生忘れていたい気もするが、思い出したからにはやらなきゃな。Tに手伝ってもらって(って、実際に絵を描くのはTで、私は横でヤイヤイ言うだけなのだが)、夜中までかかって半分くらいまで仕上げる。何とか先が見えてきたかも。 ほとほと疲れて、友人からもメールが来ていたが、返信する気力がない。寝る前に、「吉田喜重の全体像」を開いて四方田犬彦による序文だけ読んで、力尽きて眠る。
・購入物:高橋悠治「バッハ・ゴルドベルグ変奏曲」(avex-classics) オキ「ダブ・アイヌ」(チカルスタジオ) 以下、本日届いたもの 大庭柯公「復刻・ふるほんやたいへいき」(スムース文庫) 築添正生・編「1914年ヒコーキ野郎のフランス便り」(スムース文庫)
・朝食:ごはん、ネギと梅干とカツオブシに少し醤油をかけてグチャグチャと混ぜたやつ、玉ねぎの味噌汁 昼食:お弁当(ポテトサラダを扇形ソーセージでくるんだもの、ネギ入り卵焼き、日野菜の漬物、ごはん) 夕食:レンコンとゴボウとコンニャクと人参と鶏肉の煮物、大根入り湯豆腐、ポテトサラダの残り、麦酒、ごはん
| 2004年12月08日(水) |
ドアを閉めるときは後ろ手で |
午前7時起床。少々頭が重い。二日酔かな。ビールと焼酎で二日酔とは、なんか酒にも弱くなってしまったなあ。 Tが昨夜作って一人で食べたという、蕪のクリームシチューを朝ごはんに食べる。鍋底が焦げているのがどうも気にかかるけれど、美味しい。蕪の葉は茹でてゴマ和えにしてあった。わりと凝ったものを作ったもんだ。お弁当用に一口カツも買っておいてくれたので、それも詰めていく。Tは料理が随分上手くなった。やればできるのだ。これなら私が死んだ後も、十分生きていけるね。
仕事で使用する本を買うため、帰りに天満橋のジュンク堂に寄る。買ってしまった「吉田喜重の全体像」。こないだ『エロス+虐殺』を観た後、やっぱり読んでおいたほうがいいかも、とつくづく思ったのだった。これではずみがついちゃって見境がなくなり、雑誌も含めて結局5冊のお買い上げ。今年の本買いはこれにて打ち止めにしたい。したいけれどできるかなー、多分無理だな。 「新潮」は『文学アジア』の特集が読みたくて、「intercommunication」は佐藤真の新作のことが知りたくて、つい衝動買いしてしまった。「intercommunication」を買って読むのは初めて。
トロトロと帰宅。ポストに不在通知が届いていたので、晩ごはんの後、郵便局まで歩いて取りにいった。実家からのチルドパックで中味は冷凍海老フライだった。発泡スチロールを小脇に抱えて帰る。今日は月がくっきり見えていた。 夜中に昨日呑んだ友人よりメールあり。返信した後、「新潮」のマフマルバフの文章を読みつつ、寝てしまう。午前1時就寝。
・購入物:四方田犬彦・編「吉田喜重の全体像」(作品社) 坪内祐三「文庫本福袋」(文藝春秋) 「新潮」1月号(新潮社) 「intercommunication」51号(NTT出版) 「暮しの手帖」13号(暮しの手帖社)
・朝食:蕪のクリームシチュー、ミルクティ 昼食:お弁当(一口トンカツ、蕪の葉の胡麻和え、ゆで卵、ごはん) 夕食:長芋の磯辺揚げ、蕪のクリームシチュー、キャベツと人参の温サラダ、バケット、麦酒
どうも億劫で逃げ回っていたのだが、今日はとうとう友人につかまって、好きになった男とやらの話を聞かねばならなくなった。仕事終了後、阪急百貨店前で待ち合わせして、呑みにいくことにする。
辛いものを食べようということで、梅田の韓国料理店に行く。私達の後ろに位置する座敷席には、女の人ばっかり約15名くらいの団体客がおり、上は50歳から下は20代後半くらいか、キレイな人もいるがそうでない人もいて(そうでない人が8割強、という感じ)、みな親しげではあるけれどどこかよそよそしいところがあったりして、こりゃなんの集まりなんじゃろ、とフシギに思っていたら、その内の中心人物みたいな人が、じゃあ端から自己紹介を、とか言いだして、一人一人が順番に立ち上がり、「えーと、私はー、まずー、『冬のソナタ』に本当に感激してー、それから韓国語を勉強し始めてー」、とか、「あ、いつも掲示板でお騒がせしちゃってる○○です、今年は韓国に4回しか行けなくて残念でー、でもそのうち一回は、ナントカカントカ(実際には名前を言ったが、難しい名前で覚えられなかった)さんにドコソコで会うことが出来てー(ここで、イヤーン、ウラヤマシイー、などと各所で声があがる)」、などということが始まったので、これが世で言われている「韓流」というものか、そしてこのような不自然な空気のもとで行われるのが「オフ会」というものなのかと、つくづく感心した。社会勉強になった。 後ろの奇妙な会話に耳ダンボになっていたため、友人の舞い上がった話には少々気もそぞろであった。まあ今日の結論としては、恋愛というのはひどく面倒くさくてすごく疲れるものだが、やっぱりせずにはおられぬ厄介なもんだねえ、というところに落ち着いた。「韓流」さん達がキャアキャア言いながら帰った後急に静かになった店内で、シミジミふたりで焼酎を飲んだ。
午前0時ころ友人と別れて、私は会社の方へ自転車を取りに行って帰る。途中で、酔いつぶれて倒れ救急車で運ばれていくオジサンに2回も遭遇した。みんな自分の限界を知らなきゃダメよ。空には星がいくつか出ていたが、月はどこかに隠れて見えなかった。 お風呂に入って、午前2時半ころまで布団の中で「太陽と毒ぐも」をおしまいまで読んだ。ハッピーエンドの続きを続けるのは本当に難しい。
・購入物:なし
・朝食:バタートースト、バナナヨーグルト、珈琲 昼食:お弁当(小松菜とベーコンの炒め物、ゆで卵、ゴマメ、日野菜の漬物、ごはん) 夕食:韓国料理屋さんで外食(店名忘れた…)、キムチ、サラダ、チヂミ、ケジャン、チャプチェ、生麦酒中ジョッキ4杯くらい、焼酎2杯
午前7時前に起床。寒くなるにつれ、一分づつくらい起きる時間が遅くなっていくようだ。お布団が恋しくて離れられない。 昨日作っておいた煮物を温めてお弁当につめる。この弁当生活も2ヶ月になる。私はすごく飽き性だけれど、自分の好きなことは誰かに止めろと言われても長々とやるタイプなので、たぶんずっと作り続けられるだろう。ま、弁当を持っていくところがあればの話だが。
午前中は会議、午後からはチマチマと社内で仕事、夕方は早くに会社を出て特に寄り道することもなく、まっすぐ家に帰った。 ごはんを作ろうとしていたらTが、晩メシが出来るまで待てないからとにかくコレを食ってしのぐ、とか言って、「キャベツ焼」を買って帰ってきた。この人が早く帰ってくると腹が減った腹が減ったとわめくので、本当にうるさい。 食べるのを見ていたら美味しそうだったので、キャベツ焼を少しもらって食べたうえ、鍋をつつき、最後にうどんまで投入し、焼酎もグビグビ呑んで、食後にはチョコレートをつまんだり(庄野潤三ごっこも飽きずにまだやっている)、珈琲を飲んだりとか、総体的に今日は食べ過ぎた。反省。
夜は、ずっとサン・ラーを聴きながら読書。初めて聴いた時は、何のことやらとてもついて行けぬわい、と思ったサン・ラーであったが、どうしたことか最近すっかりはまってしまった。 年末から年始あたりまでに観に行く映画の計画を立てる、というか、立て直す。吉田喜重の特集上映では、これを機会にかなりの本数をおさえたいのだが、うまくいくだろうか。あと、借りたっぱなしで忘れてた角田光代の「太陽と毒ぐも」を半分くらいまで読んだ。
・購入物:なし
・朝食:バタートースト、珈琲、ゆで卵、バナナヨーグルト 昼食:お弁当(鶏肉と里芋の煮物、ゴマメ、サニーレタスのサラダ、ごはん、蜜柑) 夕食:豚しゃぶしゃぶ鍋(豚肉、菊菜、水菜、白菜、大根、鶏団子、豆腐、エノキ、しめじ、揚げ、うどん)、焼酎お湯割、ゴマメ、日野菜の漬物
午前9時起床。昨夜のひどい風で、どこかからか飛び散ってきた枯葉が雨ではりついて家の前がすごいことになっていたので、箒とチリトリを持ってきて玄関の掃除をする。風が生暖かくて、蒸し暑いような感じがする。12月だというのになんだっつうんだろう。
10時半頃家を出て、自転車で十三まで行く。途中、開店直後のかっぱ横丁に寄り道して、店頭ワゴンをチェック。加藤京文堂で野田宇太郎の本を2冊、それぞれ300円で購入した。何となく探していた戦中戦後の文壇回顧日記。織田作の名前も散見されて、何だかドキドキ。近くのドトールで珈琲を飲みながらついつい熱中して読んでしまい、ふと時計を見たら11時半をまわっていたので、急いで第七藝術劇場へ。強風をついて十三大橋を渡るのが辛い。
そんなこんなで約3時間の映画、吉田喜重『エロス+虐殺』を観て、上映後、監督と岡田茉莉子のトークショーを聴き、その後ロビーで『ユリイカ・吉田喜重特集号』にサインしてもらって、少し話して握手までする。そう言えば先週も文楽劇場で義援金に協力した折、勘十郎さんに握手してもらったんだった。2週続けていい男と握手できるとは、私もだんだん運がむいてきたのかも知れん。 全て終わって映画館を出てきたらかなり気温が下がっていたようで、顔や手にあたる風がピリピリと痛かった。食料を調達して、帰宅。簡単な晩ごはんの後、明日のために鶏肉と里芋の煮物とサニーレタスの韓国風サラダを作った。 夜、ビデオで少しだけ『告白的女優論』を観る。 今週もろくに掃除ができなかった。何となく罪悪感あり。午前0時には就寝。
・購入物:野田宇太郎「灰の季節」(修道社)「混沌の季節」(大東出版社) 古書
・朝食兼昼食:ドトールにて、珈琲とレタスドック 夕食:親子丼(鶏肉と卵)、湯豆腐、ゴマメ、焼酎お湯割
午前7時起床。曇天。ごはんを食べながら「ウィークエンド・サンシャイン」を聴いて、少々掃除機もかける。それから散乱した本やチラシ類の整理。一週間何にもしないで放っておくと、買ってきたりもらってきたり本棚から抜き出してきたりした本やら何やらとにかく紙の類で、枕元はいっぱいになる。それをせっせと片付けるのが、子どもの頃から変わらぬ週末の大事な仕事だ。
お昼は、前の職場で上司だったAさんに誘われて、京橋でごはんをご馳走になった。 待ち合わせ時間より早く着いたので、柱にもたれて「浄瑠璃素人講釈」を読んでいたら会社より緊急の電話あり。問題が発生したらしい。私が悪いわけじゃないけど、まあ、全く悪くないわけでもない、という状況で、申し訳ないようなそうでもないような中途半端な気持ちのまま何軒か電話をかけて、とりあえずその場をおさめる。休みの日に会社から電話があると、ドキドキする。
Aさんとは2年以上は会ってなかったので話すことが次から次へと出てきて、お昼を食べるのに3時間くらいかかった。前の会社では腹の立つことも多かったけれど、Aさんには本当にいろいろお世話になって、それは今でもすごく感謝している。前の職場は、この温厚なわたくしが、もういろんなことにブチ切れて、ボーナスなんか要らんわい、というような勢いでもって、ちゃぶ台をひっくり返すような感じで退職したんだけれど、後悔の少ない人生の中でもあれは最大の後悔だと、今になって思う。タイムマシンが発明されたあかつきには是非2000年夏に遡り、若かりし私に、早まるなボーナスをもらってから辞めろ、と言ってあげたいと思う。
Aさんとの会合が終わったあと、ついでなので電車に乗って実家に帰る。実家では母が台所で、なんか食べたくなってさー、と言いながら、ゴマメと煮しめを作っていた。ウチはもう正月か。 晩ごはんをご馳走になって、BSの「吉田喜重特集」とってもらったビデオと、漬物やらゴマメやら柿やら何やらかんやらをもらって帰る。外はすんごい雨。傘をさしていてもずぶぬれになる。
Tがツタヤの半額レンタルで借りてきたCDを、MDにおとしながら聴く。サン・ラーや、「夢のはてまでも」「スクール・オブ・ロック」のサントラなど。 夜中にはさらに強い雨と風で寝られず。ほとんど朝まで起きていた。
・購入物:なし
・朝食:とろろかけごはん、味付け海苔、麩の味噌汁 昼食:外食、中華のランチ(前菜、スープ、鶏のレモンソース、マーボー豆腐、春巻き、ごはん、麦酒、杏仁豆腐、珈琲) 夕食:実家にて(カキフライ、海老フライ、キャベツとブロッコリーのサラダ、煮しめ、麦酒、ごはん)
今日も終日、小春日和。明日からは雨になるそうなので、はりきって洗濯を。出かけるまでに少し時間が余ったので、掃除機もかける。この週末はちゃんと掃除をしなきゃな。
仕事が終わった後、金曜日は午後7時まで開館しているからと誘われて、中之島に新しくできた「国立国際美術館」に行って、「マルセル・デュシャンと20世紀美術展」を観た。 現代美術についてはあんまり興味がない。デュシャンの名前くらいは知っているけれど、ああ大きなガラスを使って何か作った人でしょ、という程度の知識しかなく、それが『彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも』という作品だということは、今日初めて知った。竹内銃一郎の「あの大鴉、さえも」ってここからとってんのか、と、それも今日初めてピンときた。 白髪混じりの長い髪を後ろでしばって、チノパンにネルシャツなんか着て、小さな外国製のスケッチブックにせっせと何事かメモしつつ、あらゆる角度から作品を眺めて、全くやってくれるよなあ、という感じで苦笑しながら館内をめぐっている人がいて(こういう笑いを浮かべているのが他にも何人かいた)、一体何が可笑しいんだろ、と思う。例えば、「モナリザ」に髭を描いた『L.H.O.O.Q』という作品の横に、ダ・ヴィンチの「モナリザ」をもってきて『髭をとったモナリザ』というタイトルをつけているところなんか、なかなか洒落のきいたオッサンやん、と思ったりはするけれど、私はあの人のようにはまだまだ笑えない。 ようやく面白くなりかけたところで、閉館でございます、閉館でございます、と追いまくられて、最後のほうはかなりとばしたし、常設展示もミュージアムショップも何も覗けなかった。 初めての新・国際美術館はえらく急ぎ足で通りすぎてしまったけれど、何かあんまり好みの美術館ではないような気が…。だだっ広いだけで、それぞれの構成がちと単調かな、と。なにしろ今日は消化不良であった、会社で招待券をもらっているので近い内にまた来てみるつもり。
久しぶりにバスで帰宅。車内ではほとんど寝ていた。帰って、テレビで「スパイダーマン」を観ながら晩ごはん。「スパイダーマン」はまあ、ふーん、という感じ。それ以上でも以下でもない。 「新潮・名短篇」の中から、今日は鴎外と藤村を読んだ。
・購入物:なし
・朝食:バタートースト、珈琲、ヨーグルト、柿、蜜柑 昼食:お弁当(蓮根とゴボウのキンピラ、卵焼き、ソーセージ、赤カブの甘酢漬け、大根菜のふりかけ) 夕食:ニラとハムのチャーハン、ワンタンスープ、麦酒
| 2004年12月02日(木) |
そして、だんだんはぐれていく |
午前6時30分起床。本日も晴天。寝ている間に、携帯電話に友人から、好きになったという男のことについて長文のメールが届いていた。とりあえず無視。朝からこんなことにかかわっておれん。 昼休みは、とりあえず友人へ返信のメールをして、それからIちゃんの恋愛と仕事のことについて相談にのる。人の悩みごとに耳を傾けている場合なんだろうか、自分自身のことからして何一つ処理できていないというのに。なんとなく情けなくなったりする。私もこの世のことについては何もかも皆目わからなくて、いつもいつでも呆然としているだけなんだよ、もうホントに。 夕方、取引先を何軒かまわり、そのまま直帰することにして、天牛堺書店に寄り道してタルコフスキー映画のパンフレットを2冊買った。それぞれ300円。「ストーカー」は以前どこかの店で2000円ほど値がついていたが、やっぱり頼るべきは天牛堺である。 すっかり夜になった四つ橋筋を北上して、ジュンク堂の本店で「新潮」の別冊と、「浄瑠璃素人講釈」を買った。「浄瑠璃素人講釈」は、立ち読みしては棚に戻していたのだが、金井美恵子が「目白雑録2」の中でこの本について書いていたので、うーんなるほど、と思って買って読むことにした。何が、なるほど、なのかわからんが。
自転車をコロコロ転がして帰宅。晩ごはんにまた湯豆腐を食べて、夜は「新潮」をペラペラとめくる。一番先に近松秋江の小説を読んだ。もしかしてファンなのかしら?読み終えて、やっぱり私この人のことすごーく好きかも、とつくづく実感した。いつも途方に暮れている感じが、とても他人とは思えない。 夜中にまた友人からメールがきたので、それに返信したりしているうち、くたびれて寝てしまった。 ・購入物:杉山其日庵「浄瑠璃素人講釈 上・下」(岩波文庫) 「新潮別冊 名短編」(新潮社) 映画パンフレット「ストーカー」「タルコフスキー・ファイル」これは古書
・朝食:バタートースト、珈琲、目玉焼き、ヨーグルト 昼食:お弁当(レンコンとゴボウのキンピラ、ベーコンと玉ねぎのカレー炒め、赤カブの甘酢漬け、ごはん) 夕食:ハマチのお刺身、湯豆腐(豆腐、ねぎ、大根、揚げ、えのき、しめじ)、ジャガイモの醤油煮、麦酒、少しだけごはん
| 2004年12月01日(水) |
ホラ、蔓がのびていますよ |
月が変わって、途端にヒマになった。よかったよかった。今日は一日ほとんど働いていないような気がする。事務所に誰もいないのをいいことに、本を読んだり日記を書いたりNさんとベラベラ雑談したりしていた。
Nさんに、阪急百貨店のワゴンセールで2000円で買ったけれど、どうみても10000円くらいには見えるシフォンのスカーフや、去年の最後のバーゲンで一足しかなかったところを見つけて素早く購入した、フェラガモの靴よりずっと履きやすいというパンプスを見せてもらったり、百円均一の店で見つけたものだけれど、百貨店で買ったのよりずっと美味しいお煎餅を食べさせてもらったりした。Nさんは買物上手なのだ。 私はアンタとはモノに対する執念が違うもん、とNさんは言う。アンタはリサーチが足らんし、諦めが早すぎるし、○○が欲しいという熱情が徹底的にないねん、そうや、アンタは何に対しても熱情というものがない!、と大きな声で言われて、もうどうしようかと思った。熱情って具体的に言えばどんなものだろう。ないわけではないと思うんだけどなあ、巧妙に隠されてるのだ、たぶん。
帰り、旭屋にPR誌をもらいに行った。「一冊の本」「図書」「ちくま」「波」「本の旅人」の5冊を一気に。正岡容の特集ということらしいので、先月号に引き続いて「彷書月刊」を買った。 それからテアトルに「きわめてよいふうけい」を観に行った。 ホンマタカシが、ただ今現在進行中の中平卓馬を撮ったドキュメンタリー。上映時間は40分くらいか。観客は女の子が圧倒的に多い。玉石混交ではあるけれど、8割方がオシャレでカワイイ子だ。カメラを抱えている子もいる。みんな写真が好きなのだろう。 川原でも、逗子の海も、沖縄の海も、喫茶店でも、スナックでも、部屋の中でも、どこをどんな風に切り取ってもちゃんと、「ホンマタカシの写真」になるのがさすがだなあ。でも、映画としてはもうすこし工夫があってもよかったかな。このままではあまりに退屈だ。「きわめてよいふうけい」の写真集の方が、全てにおいてもっと饒舌だったと思う。
自転車を飛ばして帰宅。夜風がきつくて、なかなか家に辿りつけない。 うどんを食べて、もらってきたPR誌を読みながら、午前1時頃には就寝。
・購入物:「彷書月刊」12月号(彷徨舎)
・朝食:焼き芋、ホットミルク、バナナヨーグルト 昼食:お弁当(大根菜とジャコのチャーハン、レンコンとゴボウのキンピラ、赤カブの甘酢漬け、魚のすり身の天ぷら) 夕食:映画の前に焼き芋と珈琲。帰宅後お腹が空いて、夜の11時頃にネギと卵のうどんを作って食べてしまった。
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