2000年09月28日(木) |
The Testament |
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朝の電車の中で、John GrishamのThe Testamentを読んでいる。 極上のエンターテインメント。
わずか10分程度の時間しか取れないのが悩みだ。 夜はタクシーでの帰宅。 タクシーの中で、手帳にエピソードの切れ端を書き付ける。 かくして秋は僕の日常にも到来する。
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彫刻家である友人KとNHKテレビカメラマンの友人Tを交えて下北沢で飲む。 実に久しぶりに。それも朝まで。
最近の作品を語るKと、試行錯誤しながら作品を削ることの意義などを話したり、ヒロシマの映像を撮ったTと東京大空襲のアメリカ軍による爆撃の手法について語ったり。僕はといえば朝焼けを窓の向こうに見ながら、死体解剖の話をする。やれやれ。
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「無断リンクと著作権」をアップ。
現在私は、銀行・証券会社をはじめとする金融機関の再編に関係する仕事を手がけることが多いのだが、 著作権を中心とした知的財産権(Intellectual Property.略してIPという)にも興味を持っている。
97年からこのホームページを運営していることからもわかるように、コンピューター、インターネットにも大きな興味がある。
思えば幼いころから父親の会社で使用していた業務用パソコンを借りて簡単なプログラムを組んだりもしていたから、 コンピューターが普及し、インターネット社会になったのに伴う法的問題点には特に強い興味を持っている。
最近では、実際にインターネットに関連した相談も増えてきている。そこで、簡単な整理を試みてみた。 興味のある方はぜひご一読を。
今後、このようなインターネット関連の法的問題点について、いくつか簡単な論考を掲載する予定。
2000年09月03日(日) |
到来する者過ぎ去る者 |
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秋だ。
紅く照らされた鳥が不吉な弧を描き、新世界交響曲が朽ち葉を含んだ大気を透明に震わせる。地表6000メートルの黒龍江からの冷風の、微かなささやきが聞こえる。死の誘いだ。そして僕はやがて訪れる無償の季節の上に横たわる。 永遠に失われてしまったあの季節のために。あの冬が、また、来る。
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静寂が訪れる。
深夜、無人のオフィスにつかの間の安息が与えられたのだ。
動きを止めた優雅な機械たち。 あるいはかつて機械と呼ばれたものたち。 待機中の50Hz電子音の響きは、歴史の埃に埋もれ忘れ去られた古フーガを奏で、即興演奏を継続する。だが、誰も聞くことはない。
優雅な機械たちよ。哀しき頭脳よ。所与の条件から逸脱せよ、方程式を自己生成し、演算を繰り返せ。壮大な乱数の無限の連なりから、全てを統べる神秘数を見出すのだ。そして、苦悩するのだ。あらかじめ定められた世界-内-存在の循環論法を、自同律の不快を生きるのだ。
ふたたび訪れる真の静寂。 僕は、最後の一人として照明を消し、退出する。
BGM:バッハ「フーガの技法」(グレン・グールド)
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