熊本からもう一週間近く経っていますが、実は次の日には帰ってきていました。でも、あやうく足止めを食うところだったのでして……台風で予約便欠航(笑) いつもJALを利用しているのですが、空港に着いてみたらすでに欠航が決まっていて、あわてて隣のANAのカウンタでキャンセル待ちを申し込み、なんとか帰って来れました。JALの方が安全基準が厳しいのですね。その割には事故が多いのもJALだよなあ。どうなってんのよう。
熊本で時間が空いたときに、熊本市現代美術館にふらっと入ってみたのですが、これが大当たりでした。宮島達男「死の三部作」展。発光ダイオードを使ったモダンアートで国際的にも高く評価されているということで、私自身は今回初めて知ったのですが、ものすごい衝撃でした。0=死に向かって数を刻む無数のカウンタが並ぶ暗室。不意に、あるきっかけで全く予告なくすべてのカウンタが消えて訪れる死の静寂。原爆に象徴される大量死が、本来無味乾燥なデジタルのカウンタによって生々しく再現されるその瞬間は、本当に、喉の奥が震えるほどの衝撃で、しばらく体が動きませんでした。 この「Mega Death」を入れて三つの作品が展示されていました。あと一月ほどやっているようです。戦後60年の今こそ、多くの人に体験されてしかるべき作品だと思います。
でもって熊本から帰ったら返す刀で別口の出張の予定だったのですが、スケジュール調整に失敗したのと体調不良とで、出張はキャンセルにいたしました。そんなわけで、予定外で最後の一時間だけコミティアに出没しちゃったりして。超特急でまわったので、顔見知りさんにもろくにご挨拶できずに(っていうか見つけられずに……)不義理をかましております。今後のイベント参加も考えなくちゃなあ……。あ、もちろん執筆も(笑)
2005年08月24日(水) |
火の国からこんにちは |
ども。北条in熊本です。出張で今日九州入りしました。 先週末は遅い夏休みで札幌だったのに。文字通り、この一週間で北から南まで縦断してしまいました。 もっとも、飛行機の席が通路側で、窓から海を渡るところを見ていたわけではないので、あまり九州にいるという気がしないのですが。熊本市内を歩いているだけなら、普通の都会と変わらないしなー。今日は人と会ったわけでもないので、言葉の違いを実感することもなし。明日、訪問先で人と話したりすれば、西に来たなという気がするのかもしれません。 熊本城の近くのビジネスホテルに投宿していますが、どうやら「レディスルーム」ということのようです。時計やアクセサリを入れるトレイがテーブルに用意されていたり、前にボタンの付いていない、かぶるタイプの部屋着が用意されていたり。普通のビジネスホテルに用意されている浴衣みたいなのは、はだけるからという配慮なんでしょうね。禁煙ルームはずいぶん前からありましたが、レディスルームというのは初めてで、ビジネスウーマンの存在がこの業界でも認知され意識されるようになったということが、個人的にという以上に嬉しい現象です。 ちなみに、この日記もホテルで書いています。無料のLANが標準装備。これも最近は常識なのかな。でも、ケーブルも標準装備なので(フロントまで借りに行かなくちゃならないところもある)、非常にありがたいです。やっぱビジネスホテルはこうじゃなきゃね。次に期待するのは無線LAN標準装備だなー。
ところで、数日前に、ひそかに頂きものを更新しています。自分が受けたリクエストには全然応えてないくせに、もらうものだけはしっかりちゃっかりもらっている北条です。反省。
別館を更新している余裕のないまま、日にちだけが迫ってきているので、とりあえずここにメモ的告知。
8/28のコミティアに、委託で参加します。ラインナップは、 「ペファークーヘンハウスの憂鬱」 「上つ森王」 「今昔秘譚」 「競作集 かさねる」 の4種類です。なお「かさねる」は、まだ若干の余部があります。
リアル生活では、礼儀を知らない若い衆にもううんざりの毎日です。なんでこんな無礼な奴らのために、親切に、義務でもない連絡をわざわざ取ってやっているんだろう……。切って捨てたいです。マジで。
実はデータ入れ替えの余裕がなくて以前買ったMacMiniはずっと飾り物になっております。ディスプレイもつないでいない(つまり電源も入れていない)状態だったのですが、こんなことではいけないと反省して、Miniデビューにとりかかることにしました。 が、まず気がついたことは、今までのようにでかい本体なら床に置いても問題なかったのに対して、弁当箱サイズのMiniでは、床に置いておくとうっかり踏んでしまいそうになるということ。っていうか、蹴飛ばして転がっていく可能性大。というわけで、置き場所を考え、電源を取る場所を考え、周辺機器の置き場所を考え……などしているうちに、結局机周りを大幅に模様替えした方がよいという結論に達し、思いの外大がかりなことになってしまいました。 昨日一日でやっとレイアウトを考えてデスクやら棚やらを移動させ、そこで時間切れになったので、そのまま帰宅。今日は出先直行で、ようやく午後に勇んで出勤して、さあディスプレイをつなげてセットアップだ! と意気込んでみたらば……え? コネクタが違う??? 今まで使っていたMac純正のディスプレイ(Studio Display)は一世代前のディスプレイなので、最新のMacにはアダプタがないとつなげないのでした。ってういか、なんでだー!? 同じAppleなのにー!! というわけで、アダプタを買うことにしました。約1万円。くそう、領収書取るぞ勿論。 そんなこんなで、やっぱりMiniは今も飾り物のままです。
ちょっと前まで北海道と関東圏を行き来する生活をしていた延長で、新聞は契約はせずに毎朝キヨスクで買っているのですが、今日は駅のスタンドが全部スポーツ新聞で埋め尽くされている! いくら昨日サッカーで日本が韓国に勝ったからって、世の中スポーツに関心のあるヤツばっかりじゃないだろう!!! と怒り心頭で電車に乗ったのですが、その怒りを家族にメールで送ったら、今日は休刊日だと教えてくれました。そういえば昨日の新聞はテレビ欄が真ん中にあったよママン。キヨスク関係者の皆さん、理不尽な怒りをぶつけてすみませんでした。
職場では、同僚と一緒に国会中継など眺めつつひとときを過ごしたり。言語能力がないのか論理的思考力がないのかもうわけがわからない白いたてがみを生やした彼の人は、このようなかたちで「ぶっ壊す」という公約を実現する道を、選択したわけですね。 さて、選挙の日には帰らなきゃ。
昨日気がついたのですが、今年の大河は源氏方に石原ジュニア、平家方に小泉ジュニアが出ているのですね。いえ、だからどうってわけでもないですけども。石原良純は好演していると思うなあ。トークでは、次男坊の悲哀がにじみ出ていますけども(笑)
仕事が夏モードになって、少し余裕が出てきたなと思っていたのですが、明日、軽いプレゼンがあったことを、今日になって思い出しました。これから突貫工事で準備です。素人さん相手なので、基本的なアウトラインだけ描ければいいかなとは思っていますが、失敗するとクライアントに逃げられることになるので、それなりに気を入れて臨みます。
前回の日記の彼女は、ネットで闘病記を綴っていたのですが(それも後で知った)、遡って見ていたら、私との会話のエピソードが記されていました。私のことを“親しい同僚”と言ってくれていて、胸がいっぱいになりました。親しいと思っていてくれたことが嬉しい。もっと親しくなりたかったよ、Yさん。
同僚が、3年間の闘病の末、先日永遠の眠りについた。 年が近かったし仕事の中味も近かったので、同じ職場になった当時はよく話しもした。赴任してすぐに発病してしまったので、親しくなる前に休職してしまったのだけれど、復帰してきたらきっと仲良くなれると思っていた。でも、その機会は永遠に奪われてしまった。 私よりもずっと能力があったし、すでにこの業界で注目されるような仕事をしていた人だった。これから、その仕事を発展させようという意欲に満ちていた。本人も生前は、悔しい、と何度ももらしていたという。悔しい。私も悔しい。悲しいということ以上に、悔しい。彼女を失ったことで、この分野は5年遅れる。なによりも、最後まで希望を捨てず仕事に復帰することを願って、壮絶な闘病を続けた彼女の努力が報われなかったことが、悔しくて、憤りさえ覚える。 怠惰で不健康な生活を送っている私がのうのうと生き残って、健康に気を遣い才能にあふれ何においても勤勉であった彼女が、どうして先の可能性を摘まれなければならないのだろう。何故、彼女なのだろう。 この世はかくも理不尽だ。
私が先日行ったあるアーティストのコンサートに、彼女も行くつもりだったと、訃報を聞いた後に知った。彼女はもう長くそのアーティストのファンで、コンサートに行くのを目標に治療をがんばっていたのに、結局諦めたのだという。 号泣した。もしかしたら会場で会えたかもしれなかった。ファンだと知っていたら、もっと色々な話もできた。でも、もう遅い。
お葬式の日はとても蒸し暑い日だった。きりっとした遺影。厳しさの中に優しさのある人だった。
彼女ができなかったこと。彼女がするはずだったこと。彼女だったらこうしただろうこと。彼女の遺志を継がなければならない。
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