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2004年01月31日(土) : ジョゼと虎と魚たち
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田辺聖子 著
角川文庫
昭和62年1月10日 初版
平成16年1月25日 15版発行

田辺聖子の短編集。収録は表題の作品の他7編。
・お茶が熱くてのめません
 主人公が売れっ子脚本家。著者本人を重ねやすい作品だけれども、別れた男と再会した時の気持ちの動きが絶妙。
・うすうす知っていた
 2歳年下の妹の婚約者の訪問を待ち受ける独身の姉の感情の動き。
女はどんなにバカなことをしていても、どこか自分を第3者として客観しているものです。自意識が強いのよ。
・恋の棺
 10以上も年下の恋人をじらす女の恋に熱くて醒めた感情。見た目はロマンチックで洒落た話だけれど、とことんクール。
・それだけのこと
 夫の会社関係者の前では仲の良い理想的夫婦を演じる女のプラトニックな愛。・・・そんなものかもねえ、と説得力あり。でも、やっぱり一線を越えないところがこういう女よ^^;
・荷造りはもうすませて
 10年連れ添った夫に愛人ができ子どもができたことを切欠に捨てられる女の話。
つくづく・・・この短編集に出てくる男はアホばっかり^^;
でも、確かにいそうな男たちでもある。女が都合よく扱われすぎのようにも思うが。
・いけどられて
 前妻との間に子どもが2人いる男と再婚した女の話。
夫という他人との生活をよく描写している話。妻なのに、夫には自分の入っていけない父親という生活がある。
・ジョゼと虎と魚たち
 身体障害者の主人公、ジョゼと恋人の恒夫の危うい関係。関西弁が小気味いい話だが、停滞した幸福を「死」と同義に見るジョゼの諦観した孤独が哀しい。
・男たちはマフィンが嫌い
 バカンスを仕事で来れなくなった愛人を待ってひとり別荘ですごす女の気持ちの揺れ。
そこまで分かっていても割り切るには相当の勇気が必要。女は男の底なんて見て見ぬふりをしているものだけれど、だからといって知らないわけではないんだよ。
・雪の降るまで
 一見、普通のさえない中年独身女。実は情交が趣味で色好み。能アル鷹ハ爪ヲカクス。常に刹那的な情交をして、後を残さず未来を見ない女の魅力と冴えはひどく孤独。

いろいろなパターンの女の心理を描いた短編集だけれども、共通しているのはどこか達観して冷えた女の視線。それは強さといえるかもしれないけれども孤独でもあるね。
この作家さんはアホな男を本当に可愛らしく思っているんだろうなあ。

実は恋愛小説は苦手なので田辺聖子は古典ものの他はあまり読んでいない。エッセイは好きな方なのだが・・・。



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2004年01月29日(木) : 金色のガッシュ!!14
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雷句 誠 著
小学館 少年サンデーコミックス

日曜日朝9時よりテレビ朝日系で放映中のアニメーション、『金色のガッシュベル!!』の原作漫画。
14巻では今、ご贔屓になっている魔物ウォンレイが活躍。当然・・・一気読み。
そういえば、ウマゴンの本の持ち主であるサンビームの登場・戦闘後の話は週刊誌で読み損ねていたのだが、・・・こういう人だったとは;
流石はウマゴンのパートナー(笑)。何気にナイスな性格。ますます好み!



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2004年01月21日(水) : タイムライン
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マイクル・クライトン 著
酒井昭伸 訳
早川書房 上・下二分冊
2000年5月20日 初版発行

1月17日に封切りされた映画『タイムライン』の原作。
映画を観たので、原作を読み直してみた。
映画公開に先立ち、文庫版が早川文庫NVから発行済。
私的には単行本の表紙の転送装置の絵がチープで一昔前のSFっぽくて(笑)ツボ。
ストーリーを大分忘れていたので映画は映画なりに楽しめたが、原作を覚えていたら楽しめなかったろうな、と。
マイクル・クライトンの作品の中ではストーリーがありきたりであまり好きな話ではないが、中世時代の描写は作者が楽しんで執筆した様子が伺える。
タイムトラベルのSFとしてよりも、この中世時代の物語を書きたくてこの話を考えたんじゃないか?



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2004年01月20日(火) : あたしンち
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けらえいこ 著
メディアファクトリー

今年の正月映画にもなったアニメーション『あたしンち』の原作漫画。
読んだことはないが今更買うのもちょっと^^;と思っていたところ、友人が7〜9巻を貸してくれたので1日1冊ペースでゆっくりと読む。
というのは、4コマ漫画のようなものなので(4コマ漫画が6本で1話といのは何と言えばいんだろう?)、小説で言えばショートショートを読むようなもの。一気に読む気になれないのだ。
本への集中力も続かない。
コントのようなものだから、元々一気に読むようなものではないだろうが。

アニメからは「母、我が道を行く」といった傍若無人と思っていたが、こうして小刻みに読むと登場人物全員、似た者家族であった(笑)。
もうアニメでみかんに同情するのは止めよう。



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2004年01月18日(日) : たのしいムーミン一家
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トーベ・ヤンソン 著
山室 静 訳
講談社文庫
昭和53年4月15日第1刷発行
昭和54年8月30日第7刷発行

可愛いキャラクター、ムーミントロールのお話。
日本ではテレビ放映されたアニメーションで有名な話だが、現在、原作者のヤンソン自身の監修でパペット・アニメーションのビデオとDVDが出ている。
原作は1957年にスウェーデンで発行されたもの。
ビデオは全6巻36話。日本語版は岸田今日子のナレーション。
ビデオを見たので古い文庫を引っ張り出してアニメと比較するために読んでみた。
やっぱりこの話、好き。
それにしても昭和54年で値段が260円だった。文庫も高くなったなあ。
他のムーミン・シリーズは、

・ムーミン谷の彗星  下村隆一訳
・ムーミン谷の夏祭り  下村隆一訳
・ムーミン谷の冬  山室静訳

全て講談社文庫。



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2004年01月16日(金) : 東電OL殺人事件
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佐野眞一 著
新潮文庫
平成15年9月1日発行
平成12年5月に新潮社で発行された単行本の文庫化。

一年前に読んだ桐野夏生著の『グロテスク』の元ネタにもなった1997年に起こった殺人事件についてのノンフィクション。
事件は平成9年3月8日に起こった。事件後に被害者は昼は大企業のエリートOLであり、夜は売春婦という二つの生活を送っていたことがわかり、世間にセンセーショナルな反応を引き起こした。
なぜ、世間はこのような反応を起こしたのか?彼女は何故、そのような生活を送り殺されたのか?
という事件についてを追った本なのだが、私はこの事件については全く興味がなく、『グロテスク』を読むまでは知らなかった。『グロテスク』があまりに面白かったので元ネタに興味を惹かれた本。
最終章に精神科医の斉藤学氏との対話が掲載されている。斉藤氏は日本嗜癖行動学会誌の寄稿でも『グロテスク』とこの件について触れているので氏の視点は興味深かった。



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2004年01月14日(水) : 手袋を買いに
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新美南吉 著
小学館文庫新撰クラシックス
2004年1月1日初版発行

国民的童話作家の新美南吉の童話集の文庫シリーズ2冊目。
有名なのはタイトルの『手袋を買いに』や『ごんぎつね』(既刊)。
この本にはタイトルの他、下記の短編が収録されている。
・ごんごろ鐘
・狐
・久助君の話
・嘘
・屁
・耳
・疣
・小さい太郎の悲しみ
・百姓の足、坊さんの足
・和太郎さんと牛

ファンタジーというよりも、もっと身近でちょっと考えさせられる童話。



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2004年01月13日(火) : 定本物語消費論
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大塚英志 著
角川文庫
平成13年10月25日発行
平成14年7月30日再版

1989年5月に新曜社から発行されたエッセイ集『物語消費論』に加筆・訂正され文庫化されたもの。
エッセイは'88〜'94にかけていろいろな雑誌等に掲載されたもので、時事的には古いものもあるが「物語消費論」そのものの論理は現状も少しも色あせていない。
確かに「理解可能な物語への願望」というのは日本総オタク化の根本にあるかもね。
コラムの寄せ集めなので似た内容の文章が繰り返されるのは愛嬌。




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2004年01月12日(月) : このマンガがすごい!
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別冊宝島257/宝島社
2004/01/20第3版

1996年に発行した書の復刻版。
「あらゆるマンガを83ジャンルに分類、1000点を厳選紹介!」ということなのだが、復刻版だけあって、取り上げられている最新話題作はちと古い。
名作、逸品紹介はわりと納得の品揃え。
質より量で作品紹介文は短く物足りないがジャンル毎のコラムはまあ読めるかな。



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2004年01月11日(日) : ウルトラ怪獣大全集
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別冊宝島945/宝島社
僕たちの好きなウルトラマン��

初代ウルトラマンからウルトラマンコスモスまでの怪獣ガイド本。
といっても、全怪獣が紹介されているわけではないが。
思い出の怪獣として<PART.1>昭和編BEST50、<PART.2>平成編BEST20。
ウルトラマンに登場した怪獣が一番多いなあ。まあ、セブンは怪獣というよりも宇宙人が多かったものね。
エレキングの表紙に釣られちまった・・・。



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2004年01月06日(火) : シービスケット[映画シナリオ]
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ゲイリー・ロス(脚本)
ローラ・ヒレンブランド(原作)
ヴィレッジブックス
2003/12/20初版発行

今春公開の映画『シービスケット』のシナリオ文庫。
原作はローラ・ヒレンブランド著のノンフィクション競馬小説(『シービスケット あるアメリカ競走馬の伝説』ソニーマガジンズ,
四六版上製)。

あの長編を分かり易い再生の物語にまとめてはあるけれど、これは馬が走っているのを見なくてはなんとも言えない・・・な。




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2004年01月03日(土) : 社会的ひきこもり
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副題「終わらない思春期」
斉藤環 著
PHP新書065
1998/12/04第1版発行

「ひきこもり」については私の周囲にも厳しい意見や同情的な意見など様々な論がある。
そう診断されている友人がいるが、親しい友人とは会話するし出かけもするので判断できなかったところ、「人が怖い」という恐怖感により職に付くことが出来ない友人はこの書によるとやはり「ひきこもり」のようだ。
著者は「ひきこもり」の第一人者と言われる精神科医だが、分析ではなく嗜癖問題などで扱われるシステム理論から「ひきこもり」に当たっているところに柔軟性を感じられる。

分析や心理学・脳解剖もいいけれど、自己満足な分類・技能のための解釈提供で終わるのでなく、学と付く以上は一般書といえどもこの本程度は解説して欲しいね。



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2004年01月01日(木) : 心理学化する社会
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副題「なぜトラウマと癒しが求められるのか」
斉藤環 著
PHP研究所
2003年10月16日発行

やたらと「心理学」がタイトルに付いた書籍が幅をきかせるようになったのはいつ頃からだったろうか。
尤も、かのベストセラー新書『バカの壁』の著者(養老孟司)のせいもあってか最近は特に「脳」が付いたものをよく見かけるようになったが。
「脳」と「心理」は時には互いに補い合って分かり易い癒しと分類法、対人技能を提供し続けているようだ。
精神医学、心理学、生物学、解剖医学はまだまだブームに乗って笑いが止まらないことだろう。

日頃私が感じていた心理学依存の風潮への疑問を精神科医がズバリと取り上げた書。
少々、自分の精神科医という立場を擁護した表現に取れる部分もあるが、そこは大目に見れる範囲。



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