京都旅行日記(11月2日から11月4日)
土曜日から月曜日まで、3連休を寮の外で過ごせることになったので、すこし遠出をすることになった。土曜日の朝、三宿まで迎えに来てもらう。厚めのジャケットを着たのに外は寒く、かばんの奥にしまったマフラーをもう取り出したくなる程だった。
車を走らせて東名高速に乗る。環状八号線が思ったより混んでいて先行き不安だったけれど、高速は3連休にしてはすいていた。「チキチキマシン猛レース」に出てくるみたいな奇抜な車を追い越して、南に向かう。
当初は「バナナワニ園」に行きたい、等と伊豆行きを希望していたが、あっさり通り越し富士山の梺のSAで休憩。よもぎだんごを買う。高速道路って、こういうのが好き。SAでおみやげとか見るのが大好き。おやつを食べていると同業者がぞろぞろSAに入ってきた。連れの人はわたしに質問を浴びせる。いや、答えても良いんだけれど、思わずおおきな声になっちゃって同業者がびくっとしたりするとアレだから。控えめな声で喋ったのよ。それにしても何処だっけ、第36って。
富士山を見送ってどんどん進む。次は浜名湖SA。お昼時も過ぎていたので、昼ご飯を買う。連れはうなぎの押し寿司。わたしはうなぎ串焼きと肝焼き。SAの中に公園ができているので、湖畔を見ながら食べる。串焼きは思ったより身が厚くて、おいしい。ドライバーの苦労を知らないわたしは、「これだけ食べに来ても良いなぁ」とか思った。おみやげ屋さんでうなぎパイ(ナッツ入り)を購入し、車に乗る。
名古屋くらいまで行ければいいかな、と思っていたけれど、連れの提案で京都まで足を伸ばすことに。うわー。できるのかそんなこと。と内心びびっていたが、彼がそう言うのだからきっとできるのだろう。安心してついて行きましょう。当初の目的地だった名古屋を超え、途中のSAで休憩。空いた高速道路では時速100kmを越えても誰も文句は言わないので、京都まであと1時間で着くはず。
朝から走り続けてもう夜中に。京都東で下りる。東京から京都東まで。なんかシンメトリー。コインパーキングに車を停めて街へ。京都に来たのは夏ぶり。こんなに短いタームで来られるなんて思っていなかった。大好きな街。夏に入ったのと同じ店で御飯を食べてお酒を飲む。カラックというお酒を連れはロックで、わたしはストレートで飲む。ここの生春巻きはとてもおいしい。サラダもおいしい。エスニックなので基本的に辛い・すっぱい。連れは2杯目にチンザノを注文し、おいしさに感動。わたしも感動。仕上げに杏仁豆腐を食べた。店を出ると、夜の京都はコンパ盛りで、どこもかしこも男の子と女の子の集団でいっぱいだった。
3日。東福寺に向かう。初めて行く場所なのに車で向かう。わたしのへっぽこナビと、連れの素敵なカンで奇跡的に到着。駐車場が見つからないかとひやひやしたが、同じ場所をぐるりと回るうちに一台空いたところに停めることができた。これも奇跡。
東福寺には人がたくさんいた。紅葉の時期の一歩手前。気持ちのはやった人達。晴れていてあたたかく、空は青と白のコントラスト。木々は赤と緑のグラデーション。そしてわたしは歴史と威厳のある建物に囲まれている。きれいだった。写真をたくさん撮ったけれど、その記憶に頼らず、この景色と空気を網膜に焼き付けようと思った。きれいだった。
帰り道、「やきもち」という屋台があった。「食べましょう」と連れを誘うと「いつも妬いてるからいいじゃん」と。腹立たしい。「あなたはわたしのやきもちについて何か思うところはないの?」と問うと「別に俺にとっては大した事じゃないから、どうでもいい」と。やっぱり腹立たしい。でも連れもやきもちを買った。草餅にあんこが入っていて、柔らかく、熱くておいしかった。あんなまの屋台もあった。栗とさつま芋のあんなまが期間限定発売だそうで、試食させてもらった。ごまもちも。栗のそれがとてもおいしそうだったので、買うことにした。わたしが不機嫌そうにしていたからかわからないが、連れが買ってくれた。この人は、よくわからない。
車に乗って四条へ向かう。連れは友達(某チャットのメンバー。小規模なオフ会のようなものらしい。相手は女子3人。わたしはそのチャットに入ったことがない)と会うそうだ。わたしは置いていかれると思ったが、一緒に行って良いらしい。四条の高島屋の3階においしい中華のお店があるそうだ。しかし道が混んでいて、彼女等は食事を終え、次の目的地に向かったそうだ。でもすごくおいしい小龍包が食べられるそうなので、行くことにした。着いた。でもまだ並ぶ。さすが人気店。20分くらい並んだ。席に着くとジャスミンティーが出てきた。おいしい。ごきげん。小龍包と肉まん、あんまんのセットを頼んだ。小龍包は熱くて肉汁がたくさんで、食べるのに大変だったがおいしかった。こんなに本格的なのを食べたのははじめて。連れは「酢醤油は許せない派」だけれど、今回は店にある「おいしい食べ方」に「酢醤油で」とあったので「郷に入っては郷に従え、だから」とそのとおりに食べていた。とてもおいしかった様子。今度から餃子も酢醤油で食べましょう。おいしいのですから。
連れの友達を追い、貴船へ。途中豪快に道を間違え、渋滞の中を戻るけれどもなんとか着いた。私たちが着くと彼女等は帰りの電車に乗るところだった。まあそれはそれ。と貴船神社に行く。もう暗いのに灯籠の電気は点かない。じゃりじゃりと小石を踏んで進む。絵馬がたくさんかかっている。貴船神社は絵馬発祥の地、だそうだ。神社の下の川のほとりに「和泉式部 恋の道」と看板が立っているが、平安時代にこんな山道を登るなんてものすごいね、と話す。帰る時には灯籠が点いていた。連れは、とりいに向かって伸びる灯籠の階段をじっと見ていた。わたしは、彼の見ていた景色プラス彼の姿をじっと見ていた。
貴船を後にして出町柳まで行く。やっと彼の友達と合流できた。(ひとりは初対面だったらしい。)長身な連れだが、運転する車は小さい。友達3人はぎゅうぎゅうになって後部座席に乗る。小柄な女の子たちで良かった、と思う。友達のひとりが紹介してくれたカレー屋さんに向かう。そのカレー屋は、彼女が10年前から通っている場所らしい。店に入るとHANAのサインが見えた。雑誌の切り抜きもあった。わたしは野菜カレーを頼んだ。おいしい。でも辛い。最近気が付いたが、わたしは辛いもの苦手なんじゃ。食べている最中は「辛い辛い辛い」とずっと思っていた。でも変な意地があって、あと数口になるまで水は飲みたくない。ひぃひぃ、とカレーを食べ終わると、ヨーグルトアイスが出てきた。ひんやりして甘く、おいしかった。
彼女等を八坂神社の前まで送る。連れは彼女等と会ってから送るまで、すごく気をつかっているのがひしひしと伝わってきた。普段の彼からすると別人のようだった。しかし、気を遣いすぎて空回りしているような印象。でもかえって猛烈にいい人なんだなぁ、と思わせる感じだった。そういえば初めて会った頃は「気を遣う人だなぁ」と思っていた。そうやって他に気を配るぶん、親友とかわたしには言いたいことを言うことができるのね、と思い、午前の腹立たしさがどうでもよくなった。
彼女等を送ってすぐ高速に乗るのかな、と思っていたけれど、今乗ると混んでいるだろうから時間をつぶすことに。カラオケに。4時間歌った。なんだかわたしは楽しくてたまらなくなっていたので、あややだの娘。だの後藤だのの曲ばかり歌っていたような気がする。深夜の1時まで歌って高速に乗る。「連れを飽きさせてはいけない」と思い、歌うわ叫ぶわ、とにかく喋っていた。超ハイテンションだった。しかし、わたしは眠たがりだ。飛ばしたぶん2時間ちょっとしかもたず、睡魔がわたしを誘う。ああ、ごめんなさい。名古屋までの記憶はばっちりあるの。次に完全覚醒したのは浜名湖SA。あわわ。連れは「お腹空いた」とうどんを注文している。わたしは別にいいや、と思っていたが、なんだかうらやましくなって温泉卵うどんを注文。深夜4時。女子としてどうかしら、深夜飲食。
車に乗る。食べたから眠らない、と決心したがわずか10分ほどであっさり揺らぎ、富士川SAまでの記憶が無い。そして朝。9時に起き、連れを起こすが起きないのでまた寝る。10時頃に連れの目が覚める。寝たことをお詫びする。車を降りてSAを見て回る。普通のSAの施設の他にお土産を売っているところとイベントホールがある建物があって、おもしろかった。朝御飯はジェラート。連れはカルボナーラを食べている。彼曰く「ブランチ」だそうな。
富士川からは早かった。PIZZICATO FIVEを聴き、歌っていたら東京に着いた。行きよりも空いている環状八号線を通り、三宿へ。寮の近くのコンビニに寄る。連れはわたあめを買った。「わたあめ食べようぜ」と半分くれたので、歩きながら食べた。やんちゃだなぁ、と思ったけど言わなかった。
随分遠くまで行ったのに、身近な人が横にいるとそんな感じがしない。変なの。次は一人旅をしてみようと思う、と連れに告げたら「しなよ。成長するよ」と推奨された。一緒に行きたくないのか、とすこしふてくされたけどまあそんなにべたべたしていてもお互いせせこましい人になってしまうのでしょう。というわけで今度は一人でどこかへ行きます。今度は北に行こう、新幹線に乗っていこう。なにが見られるかしら。
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これはそのうち、京都の写真と一緒のところに載せる予定ですよ。
++++++++++++++++++++11月5日のトマホーク草。
みく、かぁ。おんなじ名前だけれど、わたしは恵ちゃんの方かなぁ。いや、墓に入ったりとかそういうのでは無いのですが、なんか突拍子もない感じが。ががが。