詩のような 世界
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僕に
もうヒトを好きになることは
許されていないのだとしたら
それは一体何の罰なのでしょう?
僕は
頭が悪いからわかりません
僕の目の前に広がる景色が
全て絵であると教えられても
きっと信じてしまうから
誰かを
愛しいと思いたいだけなのに
何もかもツクリモノなんだと
そんなことを考えてみたって
何の意味もないのに……
太陽のオレンジに目が眩んで
思わず地面を見つめる
影が僕を凝視していた
きみは誰?
幼かった僕をそこに重ねた
ココロだけどこかに落としたまま
影は勝手に成長し続けていく
僕は両手を空に捧げた
広大な球体は僕なんかに気づくはずもなく・・・
身体から力が抜けた
僕は崩れ落ちた
もう誰の視線も感じない
だけど影は僕とつながっていた
変わらず僕を見ている
信じるべきものはここにあった
ほっておいてほしい
しつこいのは嫌
突き放したくなって苦しくて
そんで相手がアッチ向いちゃったら
寂しくなって
また笑ってほしくなる衝動
私ってつくづく単純バカ
本能に翻弄されてる単純粋バカ
今の「僕」はどこから来たんだろう
生まれた瞬間を僕は覚えてない
今日も明日も明後日も
1年後も10年後も100年後も
君に会えない
君に会えない
誰にも会わない
僕は誰かのために生きたいのに
君は遠く
きっと罰なんだ
君にもらったピンク色の小さな腕時計を
僕はあの子にあげてしまった
その罰なんだ・・・
狂ったように愛されたいと願う時は
決してそれを手にすることはできない
諦めかけた時
君からささやかな一言をもらった
癒されていく自分に笑う
安堵している自分に笑う
自分の存在を確認したかったんだ
簡単なことに気づく
前髪を短く短く切った
すべては単純なことなんだ
この世界が
輝いているのか朽ち果てているのか
決めるのは僕であり君であり
独りであることに気づいた時
孤独だと嘆くか気楽だとはしゃぐか
感じるのは僕であり君であり
空の色に満足できるかできないか
誰しも澄みきった青空を好むとは
限らない
灰の雲から滴る雨を見ていると
そんな情景を受け入れたくてたまらなくなる
僕はおかしくなんかない
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