詩のような 世界
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矛盾だらけの日々 矛盾を生み出すのは僕
なぜ? なぜなんだ
問うことが趣味かしら まあ知的ね ただのナルシストだろ ぎゃふん(死語) みたいな感じなんだけどどう?
独りため息をつき夜を堪えてニューデイズが始まる
鉄の匂いがバスを満たす 僕は汚れた緑色の座席に座る 気になるあの子は運転席を陣取り 白目がちの瞳でケタケタ笑う いっそやられてしまおうか と投げやりな気分になったけれど 彼女はすでに僕への興味を失っていた だから苦笑いすらできなくて 切ないナルシストは前の席に座るサラリーマンの てかり頭をじっと睨むのだった
「はたしてこのバスに終点はあるのだろうか?」
2003年07月25日(金) |
壊れかけのメロディ2 |
バス停で待っていると 素っ裸の小父さんがランニングをしているのを見た なぜサンバイザーはしているのだろう
バスが来ない
最後の明かりが消えた ベッドの中の子どもは箱からおもちゃが飛び出すのを わくわくしながら待っていた しかし聞こえてきたのは隣の部屋で寝ているはずの両親が 発する気持ちの悪い擬声語だった
ある名誉教授のどうしても娘が欲しかった理由は 一緒に入ったベッドで娘が可愛いおっぱいを 触らせてくれるから、であるそうだ
オフィスはセックスでしょう オフィス=セックスでしょう 「おまえ、愛してると言ってくれよ」 「……」 「愛してるから俺は」
「つべこべ言ってないで特濃ミルク!」
タバコのヤニで黄ばんだ紙に 爽やかな水色のペンで綴る君への気持ち
限りなく純粋に近い数行 自然と滲み出すインク、インクインクインク……
みずいろ こぼれそう
句読点は入れない 終わってしまいそうだから
飽きるまで書いていたいんだ
この手紙を君が受け取ることはないだろう ことを僕は決して嘆かない
「君が幸せなら僕は逃げずに喜ぶよ」
という訳だけど やっぱり
君が欲しいなあ?
パステルカラーのカーテンを開けたら ママの巨大な顔が目の前に浮かんでた 見慣れてるはずなのに怖くて怖くて 息ができなくなった
あたしは赤いつりスカートの端を握りしめ ママの顔にもつれる舌で許しを請う 誤る理由なんてない気がしたけれど ママの顔が少しづつしぼんでいったから あたしの汗も引き始めた
それでも ママの顔は変わらずのっぺらぼう しゅるしゅると小さくなって 白い風船になったと思ったら 右から一直線に飛んできた鳥に あっけなく割られた
あたしは頭痛に襲われて こめかみをぎゅっと押さえる 鳥を装ったパパの姿はもうない カーテンを閉め スカートで頬を拭った
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