| 2008年06月30日(月) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
酒井真右詩集『日本部落冬物語』より “最後の夜明けのために”(抜粋)
たとえ伸びよーとする若芽お いくら奴等がむしり取ったところで 春わ矢張り春なのだ たとえ流れよーとする水お いくらせきとめてみたところで 水わ矢張り大洋え向って 堂々と力ずよく流れて行くのだ --- ---
ふたたび今、 おれたたち 涙と怒りに満ちたこの島国に 昔ながらの、より烈しい 戦争と奴レイえの硝煙の魔手が深くのびて来た しかし、 よし、 敵の硝煙がいかに深く、 いかにしつこく おれたちお包もーとあがいても 既に バラ色した民族解放の朝風が吹いている 若い男の丑松たちよ 若い女の丑松たちよ おれたち、 永くおれたちの敵と見えていた ニッポン人の一般とゆーその、 何千万とゆー働く人たちと、 限りなく深く、 限りなく広く、 限りなく強く、 今こそ結びつこー おれたちなつかしい怒りの故里に 明るい平和の光りお注ぐために おれたち怒りの涙に満ちた それだけにとりわけ愛している 祖国ニッポン独立のために--- 祖国ニッポン民族解放のために--- 今こそ結びつこー ささやかな恥辱わ投げすてよー
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今、 解放と平和の 温いその最後の曙が 刻、一刻、 力ずよい歩みでもって 迫っているのだ おれたちさいごの解放--- 祖国ニッポン民族解放の バラ色の朝明けが近ずいているのだ
わしわもーこのとーりの老いぼれだが 若い何万とゆー男の丑松たちよ 若い何万とゆー女の丑松たちよ 起ってまとまっておくれ 鋼鉄のよーにまとまっておくれ 平和と独立 民族解放えの 怒りに満ちた熱い血潮が 三百万おれたちあなたたち お互の体の底に 脈々と烈しく流れているのだ それわ数千年来屈辱に満ちた血潮であろー それわ数千年来いかに恥辱に耐えて 生き抜いた反逆の血潮であろー それだけに清らかな、 団結と反逆に燃えてる血潮よ いまこそ まとまって起ち上ろー 祖国ニッポン民族解放のために--- --- 祖国ニッポン平和と独立のために--- ---
おお! さいごの夜明けの時が近ずいて来た 若い何万の男の丑松たちよ 若い何万の女の丑松たちよ--- ---
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| 2008年06月29日(日) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
酒井真右詩集『日本部落冬物語』より “最後の夜明けのために”(抜粋)
耳おすますと、 とーい何千年昔の人たちの亡霊の声もする それらわ、 きまって、 キガのうめき声であり、 いがみ合いのうめき声であり、 おれだけわとゆーうめき声であり、 動物に似たうめき声でもある。 それらわ 遠く、 近く、 やがて阿修羅のよーに、 わしの体中お針金のよーに、 ギリギリとしばり上げてしまう、 そーゆー何万の 生きてる者のうめき声、 それら、 女、男、老若の区別なく 何百万とゆーうめき声がきこえて来る その声々の中に 死んだちち、ははの声もかすかにきこえる 弟妹たちの声もたしかにしている やがて、 これらの声たちわ、 世界中のこーゆー種類の 何億とゆー声になって この年とった わしの胸に烈しくぶつかってくる わしわ倒れまいとして 全身に力おこめ、 ひびわれた枯枝のよーなこぶしお 力の限りつよく握りしめる。 しかし、 それが何のたしになろー しかし 語らなくてわ しかし 告げなくてわ 余りに屈辱の哀しみに満ちてるおれたち三百万
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若い男の丑松たちよ 若い女の丑松たちよ おれたちお互鋭く尖った眼ざしお その眼のケンお、 いたずらに眠り込ませまい おれたちお互 黒く輝くこわい髪の毛、 怒りに引きつった唇、 歪んだ表情お、 いたずらにアラモードすまい これこそおれたち部落民として誇れる 限りなく深く 限りなく高い 唯一の武器だ! 敗戦後僅か六年、 おれたち涙のかわくひまもなく、 ふたたび今、 おれたち 涙と怒りに満ちたこの島国に 昔ながらの、より烈しい 戦争と奴レイえの硝煙の魔手が深くのびて来た しかし、 よし、敵の硝煙がいかに深く、 いかにしつこく おれたちお包もーとあがいても 既に バラ色した民族解放の朝風が吹いている 若い男の丑松たちよ 若い女の丑松たちよ おれたち、 永くおれたちの敵と見えていた ニッポン人の一般のとゆーその、 何千万とゆー働く人たちと、 限りなく深く、 限りなく広く、 限りなく強く、 今こそ結びつこー おれたちなつかしい怒りの故里に 明るい平和の光お注ぐために おれたち怒りの涙に満ちた それだけにとりわけ愛している 祖国ニッポン独立のために--- 祖国ニッポン民族解放のために--- 今こそ結びつこー ささやかな恥辱わすべて投げすてよー
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| 2008年06月28日(土) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
酒井真右詩集『日本部落冬物語』より “タケちゃん”
小学校、 女学校お優等で通したタケちゃん ふっさりした黒髪、丸い二重顎、 健康で、黒水晶のよーな瞳のタケちゃん
教員、 生花、 洋裁、 料理、 何でも出来たタケちゃん、 しかし--- --- 梅雨明けの或朝、 劇薬で、ぽっくり自殺してしまったタケちゃん 結婚出来なかった二十二のタケちゃん
何万のタケちゃんお思うと 私の胸わひどくしびれる
何万のタケちゃんのその怒りわ ふっ切るであろー この国の暗い壁お! いま、そのうねりが 烈しく逆巻いている ニッポン中--- ---
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『詩集十年』酒井真右(1957年刊行)より “今 俺は”(抜粋)
ああ 俺はやっぱり働きたいんだ。 切実に仕事がほしいと思う。 人間が人間一人の職をうばいとるとは、 ああ これほどまでに残酷なことなのか。
今 俺は、 五月の銀座三丁目を歩いていく。 空も柳も こんなに青いのに 乾ききった敷石のそのひとつひとつが パンになり、チョコレートになり、 そしてそれらを 盛り上がって来る憎しみのかかとで ぎりぎりと ふみつけ ふみつけ 仕事を求めて歩いていく--- ---。
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| 2008年06月27日(金) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
酒井真右詩集『日本部落冬物語』より “幼な友達”(抜粋)
ああ からだのでっかかったIよ その口に特徴のあったHよ 棒切れ手離さなかったYよ 君達なぜ死んでしまった 今こそ 限りなく語り 限りなく笑い 手おつないで いっしょに、この嵐に立ち向かえたのに--- ---
ああ Iよ Hよ Yよ ふるさとの山河とともに今、徒らに俺の胸おふるえさせるばかりだ。 だが俺わ語ろーよ 君達の弟、 君達の妹、 君達の親たちと。 そして 今度こそ、 決断と起ち上がろー 君達殺した敵に向って!
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酒井真右詩集『日本部落冬物語』より “記事から”(抜粋)
一般の働く人たちが食えないとゆーこの頃、 その中でも、 まったく食えないこの階級。 一般の働く人たちが 「民主主義」お 「自由」お 「独立」お その矛盾お その不満お 闘い取る巨大な足並みの底で 下積みないのちおさらしているこの階級! そして俺わ思うのだ そして俺わ怒るのだ ぎりぎり、 もりもり、 とどめよーもなく、 おさえよーもなく、 大きく思うのだ! 大きく怒るのだ! ニッポンとゆー特殊なこの島国の歴史お、 ニッポンとゆー特殊なこの島国の政治お、 エタ三百万のその群のうめきごえお、 そして、 しびれるよーに 全身の血が怒り騒ぐのだ。 このままでわ置かない かならず、 かならず、 暗く、厚い壁お叩き割ると、 全労働者、全プロレタリアートとともに 粉々に叩き割り 明るい解放の光りお引き寄せると--- ---
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| 2008年06月26日(木) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
『百舌ばっつけの青春---乞食首領一茶と私---』 酒井真右 /筑摩書房 /昭48 より
就職差別、結婚差別に満ち、・・・人間としての生活も十分に保証されない、差別意識が普遍的に漲っている欺瞞と虚飾で構築されている・・・この日本の現実社会にあって、部落三百万人がそのままで惹きつけられるような古典など、残念ながらこの国にはほとんど存在しない。・・・地べた(大地)を離れた瞬間から人間も芸術も堕落するといいたい。・・・私は、私の肉親たちが使い、近隣の土地のない人たちが使ったこれらの言葉と、それにつながる多くの言葉たちを、屈辱に地獄鳴りする自分の五十年の人生とともに、いまがっしりと確かに把みとり、抱擁し、かぎりない愛情を持っている。限りないふかいいかりと、形振りをかまわなかった私の乞食首領一茶と共に。・・・一茶にはこの自覚があったからこそ、今日まで俳人の誰ひとり創り得なかった「穢多」「非人」の俳句が創造し得たのである、とそう私には考えられるのである。
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現在ですら、この国ではマスコミはじめ、「菊の御紋、鶴の羽根、部落と、この三つはタブーになっていますから--- ---」という時代であるのに、徳川封建期に、穢多・非人の俳句を作ったばかりでなく、その文章まで書きつけている一茶、というこの人間の、その人間性をわれわれは見過してはならない、と思うこと切である。
『百舌ばっつけの青春---乞食首領一茶と私---』(酒井真右/著 昭四八)より
| 2008年06月25日(水) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
酒井真右詩集『日本部落冬物語』(一九五三年六月発行)より“真夜中の声”
こがらしの夜中、 吹雪の夜中、 長雨の夜中、 蚊、蠅のまつわる夜中、 月の夜中、 そーゆーもろもろの夜中、 きまって 俺の耳に、俺のからだに、 何百万の呻き声がきこえて来る。 何百万の憎悪の声がきこえて来る。
耳おすますと とーい何千年昔の亡霊の声もする それらわきまって 飢餓のうめき声であり 噛み合いのうめき声であり おれだけわとゆーうめき声であり 動物に似たうめき声でもある。 それらわ 遠く近く やがて近く潮騒のよーに やがて阿修羅のよーに ぎりぎりと俺の体おしばり上げてしまう そーゆー何万の 生きてる者のうめき声 そーゆー何万の 死んだもののうめき声 それら 老若、男女の区別なく 何万とゆーうめき声がきこえて来る それら声々の中にちち、ははの声もかすかにきこえる たしかに弟妹たちの声もしている これらの声々わ、 世界中、何億とゆーこーゆー種類の声々となって 烈しく俺にぶつかって来る 俺わ倒れまいとして体中に力おこめる
おお 又今宵も たしかにきこえて来るあの声たち 俺わこの体が小刻みにふるえ 鉄のよーに固くなり やがて火のよーに燃え初める おお 今、きこえている きこえている この真夜中、怒涛のよーに--- ---。
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酒井真右詩集『日本部落冬物語』(一九五三年六月発行)より “丑松”
学校に、 工場に、 会社に、 炭坑に、 鉄道に、 農村に、 漁村に、 郵便局に、 凡ゆるところに人知れず身せまく働く何万の男の丑松よ 凡ゆるところに人知れず身せまく働く何万の女の丑松よ 暗い辱めに胸しめつけられることあらば 重たい鎖に全身の血、顔に漲るときあらば あなたたち、 しずかに耐え生きぬいた父祖の血押知れ! 人々にわ、一見わからないであろーそのあらわせぬ暗い屈辱の身ぶるいお あなたたち一人のからだにのた打ちまわらせず あなたたちお囲む人たち あなたたちとともに働く人たちと かため合おー よせ集めよー それが徐々でわあっても それが遅々としてわいても やがてそれこそが 民族解放の 巨大な力となるのだ--- ---
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| 2008年06月24日(火) |
就職差別事象への感情(以下の文章をお読みいただいた後あなた自身がCさんだと思ってお答えください) |
酒井真右詩集『日本部落冬物語』(一九五三年六月発行)より
四本指
それが右手でも左手でもかまわない。 おや指だけ折って あと四本、ビッチリのばし 「あいつわ、これなんだ」 「あの娘わこれだ おめー」 われわれ人間が生きていく上に、 そして一生の、 それぞれのだいじな時--- --- 結婚とか、 就職とか、 仕事とか、 金とか、 それら数々な人間関係の上で、 こー呼ばれ こーされる人わ 日本にありませんか? 弐拾世紀も公判の現在--- ---
わたしわその意味お 今日も尚つまびらかにわ知らない。 しかし、 その父たち、 その母たち、 その子たち、 それら哀れなすべての人たちのために この詩わ歌われるのだ。
おお 四本指!
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酒井真右詩集『日本部落冬物語』(一九五三年六月発行)より
記事から(抜粋)
一般の働く人たちが食えないとゆーこの頃、 その中でも、 まったく食えないこの階級。 一般の働く人たちが 「民主主義」お 「自由」お 「独立」お その矛盾お その不満お 闘い取る巨大な足並みの底で 下積みないのちおさらしているこの階級! そして俺わ思うのだ そして俺わ怒るのだ ぎりぎり、 もりもり、 とどめよーもなく、 おさえよーもなく、
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大きく思うのだ! 大きく怒るのだ! ニッポンとゆー特殊なこの島国の歴史お、 ニッポンとゆー特殊なこの島国の政治お、 エタ三百万のその群のうめきごえお、 そして、 しびれるよーに 全身の血が怒り騒ぐのだ。 このままでわ置かない かならず、 かならず、 暗く、厚い壁お叩き割ると、 全労働者、全プロレタリアートとともに 粉々に叩き割り 明るい解放の光りお引き寄せると--- ---
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