夜の窓 - 2007年03月24日(土) お湯はやかんがピーピー鳴り出す直前に火を止める。火を止める前にピーピー鳴ってしまったらわたしの負け。とか、なんでもゲームにして遊ぶ。 今日は会計士さんのところに行った。山のようにある「to-do list」の中のひとつがやっとクロスアウト出来る。行く前にそう思ったのに、会計士さんのところで銀行の利子の書類忘れて来たことに気づいた。「いいよ、月曜日に電話で言ってくれれば」って言われたけど、何事もカンペキに終わらせられないわたしの悪いクセ。 会計士さんのオフィスは前の病院の近くで、オフィスの下には前の病院で働いてたときにいつもお昼休みに行ってたコロンビアンのベーカリーがある。コロンビアンのコーヒーはおいしい。それにあそこのコロンビアンのペーストリーがおいしい。おなじスパニッシュなのにこの辺のベーカリーにはあんなのがない。「ドミニカン・リパブリカンとプエルトリカンはおなじようで違うんだよ」って会計士さんが教えてくれた。グァバのジャムの入ったのと輪っかになったのと、ハムとチーズが入ったサクサクのを買って、お店のテレビに見入る。ダンスのチャネルだった。聞き慣れたチャチャのピース。チャチャは好きだ。少しも誤摩化さないで細かいところに神経配らせて踊れるから。それにしてもパフォーマンスしてたダンサーたちのチャチャ、ものすごく素敵だった。 テレビは見ないから引っ越すときに捨てて来ちゃったけど、スパニッシュのダンス・チャネル見るためにテレビ買いたくなった。うちに帰ってから、外が暗くなった夜の窓を鏡代わりにして踊ってみる。金曜日のサルサのスタイリングクラスでやっちゃったのかな、腰が痛い。ベリーロールの激しいレッスンだったから。 早く壁に鏡をかけて欲しいよ、ジェイソン。夜の窓が鏡代わりじゃ限度がある。 ジェイソンが隣のアパートに住んでたらいいのにって思う。一緒に暮らすのには少し抵抗あるけど、お隣に住んでるのならちょっと時間があるときにちょっと顔見に行ったり、今日みたいにおいしいコロンビアン・ペーストリー買って来た日は紅茶を入れて招いてあげたり。夕べみたいにバスルームの電球切れたときには「ねえ、電球つけて」ってお願いしたり。夕べは梯子に登って自分でつけたけど。 少し前にそんな夢見た。わたしのアパートに秘密のドアがあって、そこを開けるとジェイソンのアパートに続いてる。 もう何日会ってないのかわかんなくなっちゃった。去年会計士さんのところに行ったときは、ジェイソンがうちにいた。「会計士さんとこ行ってくるね」って、うちでわたしのコンピューターで忙しくしてるジェイソンに言って車で出掛けた。あの日は今日よりあったかかった。 来月の7日には会えるのかな。去年みたいにあったかくなってるかな。 「ピーピー鳴り出す直前に火をとめたらわたしの勝ちやかんゲーム」、もう4回もした。ジンジャーグリーンティ飲み過ぎておなかいっぱい。夜の窓に向かって踊ってみるけど、つまんない。 - 有効期限2004年4月 - 2007年03月20日(火) 週末出勤の代休のお休み。風邪を引いて一日寝る。あ、ピアノは弾いた。 金曜日からまた大雪が降る。インターネットが不通になるほどの大雪。土日はそんな大雪のなか出勤。土曜日に仕事が終わってからデイビッドに会う。外にごはんを食べに行く予定だったのに、大雪で寒くてデイビッドんちでベジタリアン・レストランのデリバリー。デイビッドの新しいピアノも弾いた。帰り、クロスタウンのバス停まで送ってくれる。バスが来ないから、向かい側のスーパーマーケットの中で待つ。なかなか見つからなかった一番好きなブランドのジェリービーンズを見つけた。パステルカラーのジェリービーンズ。もうすぐイースターがやってくる。この日はセント・パトリックス・デーで、バス停の目の前にあるアイリッシュ・バーは中も外もすごい人だった。 クロスタウンのバスでイーストサイドまで行って、そこから北行きのバスに乗り換える。バスを待ってる間が寒くて、それで風邪を引いたのかもしれない。翌日の日曜日の仕事がつらかった。 昨日の仕事もつらかった。それでも、チャイニーズ・ダンス友だちの光くんから電話があって、行き始めた新しいサルサのクラスに誘ってくれたから行く。クラスなんてものすごく久しぶり。去年の3月にパフォーマンスやってから、先生がやめちゃってもうクラスは取ってなかった。光はそれからもときどきキューバン・サルサのクラスに行ってたけど。 久しぶりのクラス。初めてのスタジオで初めての先生で、すごく楽しかった。先生、ちっちゃくてパワフルでものすごくフレキシブルでかわいくて、また目標が出来た。あの先生みたいに踊れるようになること、なんて。なんだろう。なんてのかな。猫みたいなんだ。クラスの最後にペアずつ順番にみんなの前で踊るの。クリティークみたいに。それが好き。もちろん光はわたしを選んでくれた。人前で踊るの好き。とりわけ光と踊るとき。 踊ってるあいだは全然平気だった。帰り道、またふらふらになる。それで今日は朝からダウン。熱が出る。 お昼過ぎに光から携帯に電話がある。ダンスのビデオの話と、それからまた前みたいにふたりでもっと練習しようって。行くのやめてたジミーズのソーシャルにもまた行こうって。「仕事中?」「ううん。週末仕事だったから今日お休みなの」「何してた?」「なんにも。風邪引いたみたいで熱があるの。うちでいい子にしてる」。今日も寒いからどこにも出掛けちゃだめだよ、ゆっくり休んで早く元気になりな、って、光は優しい。 会計士さんのところに行かなきゃなんなかったのに行かなかったし、ランドリーもしなかった。光がどこにも出掛けるなって言ったから、ってことにする。 薬は飲みたくない。薬はいつも避けてる。ジェイソンに「その態度変えなきゃいけないよ。悪くなったらまた抗生物質5日間飲むことになるんだよ」とかさんざん説得されて、薬箱を探して見つけたタイラノール・フルーを飲む。「有効期限2004年4月」だって。平気かなって思ったけど。 熱が下がった。 - プライべート・ビジネス - 2007年03月14日(水) 同僚のデミは無責任で怠慢で失礼でルーズで超スローでジョークが通じないバカで、嫌い。ブレンダは頭いいしフレンドリーだけど丁寧語を知らない傲慢な「who do you think you are」人間だし、ローリーはブレンダに輪をかけて傲慢で自分が特別に良く出来ると思ってる勘違い人間で態度デカクて体もデカクてコワイし、ゲイのデイヴは要領よく立ち回るヤなヤツだし、ケリーはオフの時は性格いいし顔もかわいいしスタイル抜群だしおもしろいし楽しいのに仕事になると超ボシーで、ほかのやつらはどうでもいいくらいどうしようもなくて、みんな嫌い。アリ以外嫌い。 アリだけが唯一信用できる公私ともの友だち。 そんなアリと、一緒にプライベート・ビジネス始める計画を立てた。 それは、将来のことを考えると吐きそうになるわたしの不安を慮ってのアリのアリらしい配慮でもある。もちろんアリ自身、あの病院でずっと働く気は毛頭なく、わたしのイミグレーション・スタータス救済と自分の生活向上の両方がアリの目的だ。アリは、本当にいつも真剣にわたしのこの国でのサバイバルを考えてくれて、いろんなアドバイスを今までたくさんくれたけど、それはほかの誰もが考えつくのと同じくらいあまり効果的でなく現実的でなかった。 でも今回のは、わたしにものすごいモーティベーションを与えてくれた。 ジェイソンに話すと、ジェイソンも賛同してくれた。喜んでくれた。奨励してくれた。ジェイソンはほかのどんなことでもわたしを助けてきてくれたけど、このわたしの将来の問題だけはジェイソンにはどうすることも出来ないでいた。 わかんない。簡単なことじゃないし、アリもわたしも一からリサーチしなくちゃいけないし、どれくらい時間がかかるかわかんないし、わたしの「問題」にとって時間はクリティカルだから。 でもひとりじゃないところが心強い。アリは賢くて慎重で必要なときにはアグレシヴで、誠実で責任感が強くて、頼りになる。 とりあえず、あしたアリと一緒に弁護士に電話で相談する。 今日はデイビッドのバースデーだった。 ごめん、バースデー・ディナーでお祝いは出来ないけどいいよね。ナターシャにそっくりなチャドリーのシリーズで今年もバースデー・eカードを送った。デイビッド、素敵なバースデーを過ごせた? 先のことを考えてまた眠れなかった夕べ。同僚バカデミのバカさ加減に閉口して、思わずデミに意地悪になってしまったヤな一日。明日もどうなるかわからない。弁護士への電話がちょっと心配。 「明日の心配は考えるな」ってジェイソンの強い口調に、思わず「Okay! 」ってはりきって答えてしまった。 - ジーザスをもっと知りたい - 2007年03月10日(土) バースデー・サルサには、リーも、カリーナとカリーナのボーイフレンドも来てくれた。DJ のルイスがキャンドルを一本乗っけたちいさなアイスクリーム付きバースデーケーキを用意してくれて、光と半分こして食べた。光は上手い。光と踊るとみんなが見る。光が上手いから、光と踊るとわたしも大胆に踊れて、人の視線を感じるからますます得意になってアドリヴいっぱい入れる。「光はすごいよ」って言うと「そんなことないよ」とか言わずに「きみだってすごいじゃん」って言ってくれるとこが好き。もっと光と踊ってもっと上手くなりたい。みんなが光と踊るわたしを見るんじゃなくて、誰と踊ってもわたしを見てくれるくらいに。翌日仕事の光はミッドナイト前に帰っちゃったけど、バースデー・サルサ楽しかった。 翌日の火曜日とバースデーの水曜日はお休みを取った。うちの病院は自分のバースデーに休暇を取るのがなんとなく習慣になってるのがいい。2日間ジェイソンと過ごした。火曜日にはこのあいだキャンセルしたアップステイトへのショッピングに行く。それで思い出した。記念日の7日には10月以外毎月会ってると思ってたけど、去年のバースデーの3月7日は会わなかった。ジェイソンはアップステイトに撮影の仕事に行ってたんだった。今年は一緒。バースデーの水曜日はうちで過ごした。ジェイソンがわたしのコンピューターで仕事してるあいだ、わたしはピアノを弾いたりお料理したり。ジェイソンが仕事を休憩すると一緒に座ってお茶を飲んでおしゃべりして。そういう過ごし方、すごく気に入ってる。父が送ってくれたおひな祭りの和菓子を開ける。包みもお菓子も綺麗なのにジェイソンは驚いて、お菓子をとてもおいしいって言った。わたしが作ったわけじゃないのに嬉しかった。 木曜日はデイビッドがバースデー・ディナーに連れてってくれた。デイビッドは相変わらず人種の話とか宗教の話になると自己主張が強力で、人の意見を聞き入れない。つき合ってたときはそれでいつも口論したけど、今はわたしは笑って聞き逃せる。「そもそも日本人のきみがクリスチャンてのがおかしい」とか言ったりするから、「だってジーザスがわたしの中に入り込んでくれたんだもの。わたしはジーザスから離れられないの。わたしはジーザスと一緒に生きてるの」ってわざとお大げさに言って笑う。「心配しなくていいよ、ジーザスはあなたのことも愛してるから」とも言ってやった。デイビッドはゲーって言いながら笑う。そう、確かにわたしも納得いかない。クリスティアニティとかモズリムとかジューイダズムとかブディズムとか、信仰が宗教に分かれていること。神さまはたったひとつの神さまなのに。宗教は人が作ったもの。わたしはジーザスに導かれながらたったひとつの神さまを信じてるだけ。 昨日はフランクとタンゴを踊りに行った。フランクはまたわたしの足を踏む。そしてわたしがもっと大きなステップを踏まないからだってわたしを非難する。「ねえ、謝ってくれない? あなた、あたしの足を踏んだのよ」って言ってやったら、やっと「I'm sorry」ってわたしの背中をさすりながら言う。ほんとにこの国は、言い訳ばっかして謝ること知らない男が多いのがやだ。確かに大きく一歩後ろに下がらなかったわたしが原因を作った。だけど人の足を踏んだんだから、まず謝るのが最初でしょ。そういう当たり前のことを、生きてるうちに人は忘れる。社会の傾向に流されて「賢く」生きようとして忘れる。イノセントなごく当たり前の小さなことこそ、真に賢く生きられる知恵なのに。わたしだって忘れるよ。だけど思い出させてくれるのがわたしのジーザス。誰にもそういう存在があればいいと思う。それが誰であったっていいと思う。ただ、わたしにはそれがジーザス。 今日はジェニーとセシリアがバースデー・ディナーに連れ出してくれた。ミドルイースタンがいいって言うジェニーのために、レストランはわたしが選んだ。っていうか、選べって言われた。選んだのは81ストリートにあるお店。「遅れる」って電話が入って、わたしは86ストリートのBURNS & NOBLESで時間を潰す。目に止まった「why good people do bad things」って本をぺらぺらめくって、買うことにした。それはいつもわたしが疑問に思ってること。だって、人は誰でも根本的にはいい人のはずだから。ジェイソンは「イーヴルに生まれた人間ってのは存在するんだよ」って言うけど、そういう存在があったとしても、例えば究極に残忍な犯罪が生まれつきのイーヴルだけによって起こされるものじゃないと思うから。そしてイースターのコーナーで見つけた「ジーザスがしてくれる101のこと」って本も買った。それからSCOTT J. でシャンプーとローションを買ったけどまだふたりは来ないで、待ちくたびれておなかが空いて、だんだん不機嫌になってく。6時半の待ち合わせだったのに、二人がやっと現れたのは7時半。レストランは正解だった。コージーなレストランで、わたしたちのテーブルのウェイトレスさんがすごく美人でフレンドリーで、わたしの機嫌はおさまった。お料理は多分わたしが行ったことあるミドルイースタンのお店の中で一番おいしかった。今度ジェイソンを連れてってあげようと思った。ディナーのあと、ジェニーとセシリアをうちに招く。っていうか、招けって言われた。例のおひな祭りの和菓子と緑茶をデザートに出す。「これ、カフェイン強いんでしょ? 平気かな」っていうジェニーに「平気、平気、グリーンティのカフェインはコーヒーほど強くないから」って無理矢理すすめる。だって、父が送ってくれた上等の緑茶なんてここじゃ滅多に飲めないんだよ。ジェニーはチビたちと遊ぶ。猫嫌いだったジェニーを猫好きにさせたうちのかわいいチビたち。セシリアは猫恐怖症で、妹チビはそれを覚ったかのように、セシリアにこっそり近づいてはみゃあって言って驚かす。そのたびにセシリアはギャって飛び上がる。おもしろかった。セシリアも猫好きになれ。 デイライト・セービングが資源の節約のために今年から3週間早くなって、今夜から始まる。コンピューターはエラい。夜中の2時にちゃんと時刻表時が3時になった。Macは時刻の変更を1月にアプデートしたらしい。Macはエラい。 1時間失ったのは悲しいけど、明日からうんと日が長くなる。春だ。 眠れない。眠れないのは濃い緑茶のせいかもしれない。ジェニーは眠れてるかな。眠れてないんだろうな。セシリアも眠れてないかな。ごめんね、あの緑茶は強力なんだって。ディナーの約束に1時間も遅れて来たバツだよ。なんて、わたしはイーヴル? 明日は教会。教会に行く前にジーザスの本を読もう。 ジーザスをもっと知りたくなった、わたしのバースデー・ウィーク。 - バースデー・サルサ - 2007年03月05日(月) これからわたしのバースデー・サルサ・ダンシングに行く。 っていっても、ダンス友だちはチャイニーズの光くん以外誰も来られない。マルコは韓国に行ってるし、ディミトゥリは香港に行ってるし、クリッシーは忙しくて、MJは返事も来ないし、カリーナは来られるかどうかわかんないし、リーは連絡つかないし、エディーも連絡つかないし、マークは最近どうしてんだか全然わかんないし。どうしようかなあって思ったけど、今日光に電話したら「僕は行くよ。行こうよ。きみのバースデー・ダンシングだろ」って言ってくれた。 嬉しい。光と踊るのは久しぶりだ。「ハッピーバースデー!」って言ってくれたけど、バースデーは今日じゃないんだよ。あさって。 そして踊りに行ったあと、ジェイソンがうちに来てくれる。 土曜日は朝の3時までタンゴを踊った。左足のふくらはぎがクランプするほど踊った。フランクもわたしも初めてのタンゴ・パーティで、いろんな人にたくさん褒めてもらっちゃった。わたし、フランクと踊るとほんとに上手に踊れるんだ。アリは「おまえフランクをじらしてるよ、タンゴなんてセダクティヴなダンスでさ。酷だよ、それ」ってわたしを非難するけど、だってフランクにはちゃんと言ってあるもん。「ミスリードしたくないから言うけど、あたし、あなたにタンゴ友だち以上の感情皆無だからね」って。フランクと踊るとほんとに息がぴったりで、フランクの大胆なリードに気持ちいいほどフォロー出来る。ほかの人たちの視線すら感じる。そうするとますます上手く踊れる。だから、「酷かな」とも思うけどフランクと踊るのやめられない。 また寒くなった。夕方雪が降った。今夜はマイナス10℃まで下がるらしい。水曜日の天気予報は雪。わたしのバースデーは毎年必ず寒くなる。どこにいても、必ず。日本でもあの街でもこの国でもいつも。そしてそのあと春が来る。ジェイソンにそう話したら、なにかそういうものがわたしの運命に影響してるんだってさ。よくわかんないけど、そういうのって素敵かなとか思う。 全然わかんないけど、誕生日はとにかくいつも素敵。 着替えて、光と踊りまくってくるよ。前祝いのバースデー・サルサ。 - 金曜日の夜はいつもヘヴン - 2007年03月02日(金) 夢中になってピアノを弾いてた。気がついたら夜中の1時半。いつもより音量あげてポロネーズとかガンガン弾いてたのに。ガンガン間違えながら。下の階の人が怒鳴り込みに来る前に時間に気がついてよかった。慌ててスイッチ切ってカバーをかけてたら、携帯が鳴る。 「家の電話、また鳴らなかった?」 「鳴らない。もう死んでる。完全に」 「死んだか。完全に」。 うちの電話が壊れてしまった。日本からあの街に引っ越したときに買った電話。とうとう壊れてしまった。コード付きでなんの機能も付いてない、18年前のレトロ。ヴィンテージって言ってもいいかもしれなかったのに。 「何してた?」 「時間忘れて今までピアノ弾いてたの。あなたは?」。 新しいクライアントとの契約が上手くいったってジェイソンは嬉しそうで、仕事の話をするジェイソンの声が久しぶりに明るいのがわたしは嬉しい。 今週は後半、アフターワークが楽しかったけどその分仕事がタフだった。水曜日は仕事のあとアリとファーマシューティカルのインサービスに行って、92ストリートのクライアントのところに行ってるジェイソンが仕事が終わってから来てくれる。30ブロックなんてジェイソンにとっては「近い」距離で、「近くにいるからきみんちに寄るよ」って。夜中にトイレの水が溢れる。前にも一度あった。ジェイソンがうちにいてわたしが仕事に行ってるあいだに。ジェイソンはまたうちのトイレの洪水を直すハメになる。それからしっかりセックスして明け方に眠ったわたしは当然翌日ふらふら。ふらふらなのに仕事のあと同僚たちとおすしを食べに行って、帰りはレキシントンの駅までアヴェニューの7ブロックを歩いたからますますふらふらになる。そして今日も仕事がふらふら。 ふらふらになって帰って来たけど、うちに帰ると元気になってピアノを弾きまくった。 「睡眠のキャッチアップしなかったの?」 「平気。だって金曜日の夜は天国だもん」 「そうだよな。金曜日の夜は僕も天国だよ。プレッシャーが皆無」。 ジェイソンが来てくれたらもっとヘヴンだけどね。でもひとりでもへヴン。 さあ、週末だ。週末に会えないのにもちょっと慣れたかな。 -
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