ありふれた日常

2002年09月13日(金) 否応なく降り注ぐ曖昧な記憶

一年に一度はどうしてもその駅で降りなければならない。
駅に降り立った瞬間に、予想通りの軽い混乱とぎりぎりの記憶が
申し合わせたように、否応なく、やって来る。
その駅から次の駅に続く地下通路があった事を初めて知った日。
取り留めの無い会話をあの人としながら、遅くもなく早くもない
スピードで歩いたあの日。
あたし達は何故あんな場所で待ち合わせをしたのだろう。
季節はいつだった?
春?夏?…違うたぶん冬の少し前だ。
雪が降る前のひどく寒い秋?と言う事は、とても現実的に
一年前だったと言う事だろうか。
理解らない。
それから何処へ行ったんだっけ?
その駅からは地下鉄に乗らず、次の駅へ何を目指して行ったんだっけ?
既に記憶は恐ろしく曖昧だ。
間違いなく言える事は、あたしがいて、あの人がいた事。
もう決して後戻りなど出来ない場所で在ると言う事。
このふたつだけだ。



2002年09月12日(木) 海辺のカフカ

村上春樹の久しぶりの長編発売日。
この日を本当に待っていた。
本を手にした時、その手が震えるくらい。
帯を読んだだけで、涙ぐんでしまいそうなくらい。

またどんな種類の本を読むより完璧に、感化されてしまうのだろう。
理解りきってる。
それは、本当にあらゆる場所で。
時にはとても便宜的に。

そして、あたしは何故、今15歳のタフな少年ではないのだろうと
切実に思う。



2002年09月11日(水) グラウンドゼロ

もう一年もの月日が経った。
知らなかったたくさんの事実があった。
未だ映画のように現実味がない光景。
けれど、全ては一年前に本当にあった事なのだ。

たくさんの勇敢な消防士の方々と
たくさんの未来があった方々へ
心からご冥福をお祈りします。


 < 過去  INDEX  未来 >


AMI [Mail] [Lifetime] [Colors]

My追加