竜ヶ窪,津南醸造,したみちや,萌木の里,秋山郷保存民家,楽養館,のよさの里,福原商店,竜淵の滝,へいけ茶屋,疑惑と告白トーク

 昨日と同じ配車で、トランシーバーでたどたどしく連絡を取り合いながらメニューをこなしていく。

 全国名水100選の『竜ヶ窪』。緑の美しい池。湧き水で池の水が1日1回入れ替わっているらしい。

 近くの『津南醸造』に寄る。湧き水で日本酒を作っている。「霧の塔 大吟醸」を試飲。白酒と漬物を頂く。

 民芸品店『したみちや』。お店に通ずる橋が「50番目らしいんですよ」とAちゃん。何の項目で50番目なんだ?

 11時前に『萌木の里 栃の実館』に着く。朝食抜きなので皆腹ペコなのにレストランは11時から。待たされる。
とうふかつと萌木そばで迷って萌木そば。揚げ物が多すぎてもたれる。とうふかつを一切れもらって満足。

 『秋山郷保存民家』見学。江戸時代中期に建てられた萱葺き屋根の民家。皆はあがって資料を見ていたが、私は寒くて靴を脱ぐ気になれず。

出てくると、片手に閉じた傘、片手に杖のおばあさんが歩いてくる。
誰かが土筆について尋ねる。緑色の土筆らしき植物は土筆ではない、食べられないよと教えてくれる。しばしお話し。かわいいおばあちゃんだった。
皆で「いくつぐらいかなあ?」「80は過ぎてるよね」と話す。

 白い手拭いが真っ赤に染まるらしい赤湯の『楽養館』。赤というより茶色。ぬるーいお湯、寒ーいお風呂。30分ぐらい入ってやっと汗がジワリ。

 続いて『のよさの里』。今回の旅で初の露天風呂。
「お湯は熱いですか?」と確認してからお風呂に向かう。
今度は「熱い!」と大騒ぎになる。長く入っていられない。

服を着て、パンツの裾をまくって足湯。
岩を伝って湯船の向こう側にいたAちゃんが突然恐ろしい顔をする。
今までに見たこともない怖い表情。
「見たくないもの見ちゃった!」
「え?何?」 隠しカメラか?
Aちゃんが指差す湯船の中央を見ると、伸びきって白くなったカエルが沈んでいた。
「ぎょえー!」「うわー!」と叫ぶ私たち。カエル汁風呂かい!
入った後に発見したのは良かったのか悪かったのか。なんとも気分が悪い。

あがって受付に報告。謝られる。男子に報告。笑われる。

 小赤沢の『福原商店』で焼きだんご。おいしい。
この土地の名物「栃餅大福」は店主福原さんが作ったものだそうだ。しばしお話し。

先ほどのおばあさんも福原さんだった。この辺りは福原さんが多いのか?
「あのおばあちゃん、話好きでしょう?90歳を超えるんだよ」
そうだったのか。元気だ。

 『竜淵の滝』はなかなか迫力のある滝だったが、見物台が滝から遠かった。
もっと飛沫が飛んできそうなところで見たいもの。

 『へいけ茶屋』で岩魚。ガイドブックには店の前で焼いたアツアツが食べられるとあるが、終了していてレンジでチン。
この店もそうだが、今回の旅はどこもGWとは思えない人の少なさ。
明日からは更に静かな日常に戻るのだろう。

 男子は建築関係の仕事をしている人が多く、車中の話も面白かった。
学生時代に「建築家と結婚したい」などと言っていたことを思い出す。
建築の話だけではなく、オランダ、ルーマニア、アジアの国々の話、衝動殺人の話など興味深かった。

 レンタカーを返して越後湯沢駅。駅弁「ほくほく弁当」とエビスビールを買って新幹線。

「桜井さん、面白い話をして下さい」と言われて考える。面白いかどうかわからないが一連の疑惑と告白の話。
女3人、男1人でトーク。気がついたら大宮。「面白かった!」って、そうか?

男子は「その男とは別れて、友達も切る。じゃなきゃもう全ての責任を負って何も言わないで続ける」
女子「始めに友達が彼にメールを書く時点でおかしい。接触を持つべきではかった」
「メールを転送してもらったって加工されてるかもしれない。意味ない。」
若いね、皆さん。

彼や友人の裏切りを一切許さない、というのは私にはできない。
私はそんなふうに人を裁ける清廉潔白な人間ではない。フリーラヴ宣言してるんだし。
彼に友人がお礼メールを書くのは大人として自然なことだ。友人と私の間には信頼関係があった。

今回の件で彼を好きな気持ちはかなり冷めた。
これからどうなるかは話してみないとわからない。
でも私と友人との信頼関係は失われていない、と思いたい。
私はこれからも友人でいたい。

「続きは日記でね」ってことで、東京駅。盛り沢山で楽しい旅だった。
仲間に入れてくれた皆に感謝。
一人だけ年上なのに年長者らしきことは何もせず、ちょっと恥ずかしい。

 帰宅後、彼に誘われた友人にメール。

「大体そんなたいしたことじゃないじゃない?
あなたは魅力的なんだから誘ってみたくなるよ。
私にもあなたにも判断が甘いところはあったけど、大きな傷は負っていない。
よね?タブーにするほどのことかね?

だから、私は友達として話を聞いてほしい。
あなたにも話してほしい。もう謝らなくていいから」
2004年05月05日(水)

越後妻有交流館キナーレ,まつだい雪国農耕文化村センター,越後松之山「森の学校」キョロロ,光の館,清津峡,清津館

 徹夜で東京駅。6:15集合に5分ほど遅刻。元『檸檬屋新宿』従業員のAちゃんとそのお友達K君、他男女各5人、総勢10名で新潟に「アート建築と温泉巡りの旅」。
初対面の人がほとんどの10人で、ものすごい過密スケジュールの盛り沢山な旅だが、面白そう。

新幹線では大学の遥か後輩のもう一人のK君と大学キャンパスの建築的評価とオノヨーコ展について、森美術館について、他いろいろ。

越後湯沢駅で下車、レンタカーを借りてアート建築見学1つ目は『越後妻有交流館キナーレ』。
GWだというのにひっそりしていると思ったら、まだ開館前だった。
原広司という有名な建築家の作品らしいが、別に面白くない。
中庭は大きな池になっている。
トイレのマークはネオンサインで、建物全体でそこだけ浮かび上がっている。変なの。

 2つ目の見学ポイントは『まつだい雪国農耕文化村センター』。
ここはオランダのMVRDVという世界的に有名な事務所が基本設計をしたらしい。
大学後輩のK君はこの事務所に国費留学していたという。
確かに「ありえない感」のある建物で、アートと農業、地元の人と観光客の交流などの仕掛けを感じることができる施設になっていた。

お昼は施設内のリュック・ヴィルムートの作品である水色のカフェでねぎ味噌そば。
コシヒカリのおむすびがお勧めだったらしいのだが、新幹線で朝ごはんにおにぎりを4個も食べてしまって失敗だった。

 次は『越後松之山「森の学校」キョロロ』。
スタッフの人が一般公開していない2階部分や地下の設備に案内してくれる。
建物的には面白いのかもしれないが、展示しているのは森の昆虫やら小さな魚などで、入館料500円は高すぎる。

 ここで今後のスケジュールが変更になり、更に忙しくなる。
『光の館』とかいうところにどうしても行きたい、と数名の意見が取り入れられる。
『光の館』ってなんだか遊園地の子供だましのアトラクションみたいな名前だ。
宗教っぽくもある。そんなにいいのか?

と思ったら、神社とかお寺のような外観。スタッフの女性も作務衣を着ている。
見学は15:00までなのだが、道に迷って遅れてしまった私たちを通りまで出迎えに来てくれた。

中に入ってまたびっくり。純和風の屋根がスライドし、日没に合わせた照明プログラムで空の色の変化を楽しむそうだ。生憎今日は雨で屋根は開かないが。
「宿泊客だけが見られます」、って泊まれるのか、ここに!

浴室も、趣味がいいんだか悪いんだか、衝撃的だ。
ライトは一切なく、浴室のドアと黒い御影石の風呂に一筋の光ファイバー。
人が湯船に入ると青白くボーっと裸の体が浮かび上がるらしい。
でもきっと顔ははっきり見えない。湯船から出れば体も見えない。だろう。

自炊ができるようになっていて、グラスなんかもきちんとしたものがおいてある。
『太古八』の羽賀さんに料理人として来てもらったりしたら、最高だ。
泊まってみたい!

雨の日は屋根が開かないが、1階の部屋の窓を開けて屋根から石畳に雨垂れがボトボト落ちるのを聞きながら緑を眺め続ける。雪の季節も素晴らしいそうだ。日本人だなあ。

だが、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』からこの作品を構想したのはジェームス・タレルというアメリカ人アーティストなのだった。うーん、映画『ラストサムライ』だ。日本人より遥かに美しい日本を見せてくれるアメリカ人。参った。

HPはこちら。浴室の写真も見られる。
http://www11.ocn.ne.jp/~jthikari/jp/index.html

 本日最後の見学場所、清津峡。長ーいトンネルの途中いくつか絶景ポイントがある。みんなに遅れて一人で歩くトンネルのつまらなさ。熊の剥製やら鳥や植物の写真などほとんど見ずに急ぐ。

 お宿は近くの『清津館』。10人で22畳一部屋、と聞いて驚く。女子の3人は「別に平気です」。ホントかよ。焦って幹事K君にお願いする。GWで大丈夫か?と思ったが別の部屋を用意してもらうことになる。

これはなかなかカルチャーショックな出来事だったが、みんながお酒を飲まないのにも驚いた。
旅のしおりに「お酒5000円」とあって、買出しに寄った酒屋で5万円も使ったのか?と思ったら10人で5000円だった。一人500円とは。しかも余ってるし。私一人で飲んでた気がする。

お風呂は大浴場。露天風呂はない。徹夜だったので早く眠ってしまい、深夜に起きてもう一度お風呂。

明日は5:00起き6:00出発の予定だったが、メニューを減らして8:00出発となったらしい。ほっ。
2004年05月04日(火)

彼,彼女,Mさん

彼と私、私と友人の問題について、日記読者Mさんのメール。

> まりさんの気持ち次第だとは思いますが…。

私の返信。

「私は『フリーラヴ宣言』ですから、OKです。
ただねえ、友達と、っていうのは…。
『やらない』と彼から言ったからには控えてほしかった。

秘密はいいけど嘘は嫌、浮気は責めないけど舐めたまねはしてくれるな、ってことかなあ。
この件は彼に会って話そうと思っているけど、なかなか会えないところがすでに舐められているわよね。悔しいです」

Mさんは自分の身近で起きたトラブルのケースを教えてくれる。
不思議だが、その話を読んで元気が出る。
どんな壮絶なエピソードでも、男女のことは「よくあること」。
私のケースもたいしたことじゃない、と思えてくる。

> 彼はお友達に口止めしたところで安心しているのでしょうか?うーん。

「そこがまた女二人の友情を舐めてるわよね。
でも、友人は魅力的だから、誘いたくなるのはわかるんです」

> ごく親しい人、というのは男女とわず
> お互いにひかれあってつき合いがあるわけだから
> そのまた親しいひとに心ならずもひかれてしまう、
> というところまでは人間の本能として仕方ない気がしますよね。
> あとはまあ古臭いけど、倫理観?とかおおげさだけど仁義?
> そしてさらにお互いに強くひかれあって行くところまで行ってしまったら
> それはもう誰にも止められない、っていうやつでしょうか。

(略)

> うーんと実際のところはよくわかりませんが
> お友達は自分が関わったことで、
> まりさんと彼に問題が起きてしまいとても困惑していて
> これ以上問題を大きくしたくない、という一心なのでは…。
> まりさんがお友達のことは悪く思っていない、といくら伝えても
> やっぱりすごく気にしているんじゃないかな。

(略)

> そういうことがあった、と正直に言うだけでも
> そのお友達にはけっこうつらかったのかもしれないですね。

いつも感じることだが、Mさんは優しい人だ。私の友人への視線も非常に暖かい。
やっぱり私は傷ついた友人をいじめてるのか?
私は聞きたいことがいろいろある、話したいことがあるけど、友達として彼女の傷に触れないでいてあげるべきだろうか?
2004年05月03日(月)

彼,彼女

 4月の日記アクセス数は久しぶりに2000を超えた。リンクページを作ったからかな?
新しい読者の方がいましたら、これからもよろしくお願いします。

 彼から電話。いつもと変わりなく。
GWは男女10人で旅行、と言ったら「乱交旅行?」と聞かれる。
「そうそう、若い男の子がいっぱい!」冗談だが、そんなの全く気にしない彼。

 彼に誘われた友人からメール。
私が頼んだ彼のメール転送を拒否したのは、内容の問題ではなく、これ以上巻き込まれないための自衛策とのこと。
以降は彼と直接話してほしい、メールにこだわるより彼に直接疑問をぶつけた方が道が開けるのでは、彼女のことはそっとしておいてほしい、と。

なんか変だ。私は友人をいじめているのか?

反対の立場だったら、私は「黙ってたのは悪かったから、何でも気のすむまで聞いて」と言うだろう。友人が望むならわけのわからん男のメールなんてどうにでもする。
秘密を抱えて苦しくて、聞かれてやっと自分の言えることは言ってすっきりして「もう忘れたい」「そっとしておいて」はない。

揉め事に関わりたくない、と友人は言うが、私と彼はまだ揉め事になっていない。
揉め事になるかどうかは私次第。いろいろ考えているところだ。
迷い、揺れている。「後は二人で」って、そりゃないじゃん。

友人は巻き込まれないための自衛策はしっかりしてる。
きっぱり断ってくれたし、メール受信拒否して、巻き込まれようがない。

友人が男とのデートの余韻に浸っている間、私は悶々として待つ。
2004年05月02日(日)

「メディアとポリティクス−戦争報道の現在」,『さぼうる2』,映画『KILL BILL Vol.2』,告白の続き

 神保町の東京堂で「メディアとポリティクス−戦争報道の現在」という問題提起と報告の会。
講師は『日刊ゲンダイ』の二木啓孝、フォトジャーナリスト綿井健陽、フリージャーナリスト吉岡忍の3名。

私は受付と本の販売もやることになり、一部話が聞けないところがあった。予想を上回る参加者で、椅子が足りなくなる。

綿井さんは昨日イラクから帰国したばかり。
人質事件から続く自己責任論に見られる日本のムードと空気に驚いたという。
「自己責任という言葉はない。行動に責任があるのは当然のこと。自己責任論をいう人は人質に何を期待しているのか?謝ってほしいの?」
「『これからは人に迷惑をかけません』と言ってほしかった」などと書いている新聞もあって呆れた、と言っていた。

吉岡さんは「自己責任論をいう人が人質に何を期待してるのかといえば『死んでほしかった』」。

二木さんは「自己責任ではなく自業自得と言いたいのだろう。迷惑をかけられたくない。3人の救出に20億円かかったというが国民一人当たり16円。20億はオフィシャルな数字ではないが、ドバイの最高級ホテルに背広を着た日本人が50人ぐらいいて、ドンチャン騒ぎ。それが3人に事情聴取しに来た公安、警察。そら20億かかるわな」。

他メモより。
・スペインと同様の事件が日本で起こっても自己責任か?
・お上の言うこと聞くんだったら助けてやる、と言うのはおかしい。
・国家と私は対等なのに私の上に国家を置く日本人。
・戦争反対の側も政府と同じように言葉が単調になっていて、スローガンとレッテル貼りをしている。
・勝手に動く人、型にはまらない人を責めるいじめの構造がある。

最後に綿井さんが「やや自虐ぐらいでいいんじゃないか」と言ったのが印象的だった。

 スタッフの人たちと喫茶店『さぼうる2』でビールとおつまみ。いろんな話。
今の日本に『冬のソナタ』のヨン様のようなスターはいない、女もいない、とか。
日本はジェラスじゃなくてエンビー社会だ、とか。
映画の話、宮崎学さんの話、マイ・ニュース・ジャパンの話。

 映画『KILL BILL Vol.2』。1も好きではなかったが、やっぱり駄目だった。
前半寝てしまう。タランティーノは次に期待しよう。

 彼から誘われたことを教えてくれた友人に、彼のメールを転送してくれないかと頼む。

> まりちゃんの気持ちもわかるけど、私の信義則に反するので遠慮させてください。

> 正直なところ、第三者としてならともかく、当事者として他人の揉め事には関わりた
> くないというのが本音です。
> 彼のアドレスは受信拒否にしました。

と断られる。賢明な判断だと思う。
友人はこれですっきりしたかもしれないが、私は了解メールを送った後で疑問が湧く。

転送できないのは、私には読ませたくないやりとりがあるから?私が可哀想だから?
「二人だけで会いませんか」だったら別に転送したっていいじゃない?
「これはまずいだろう」って内容だから「信義則」って重い言葉が出てくるんだよな?

疑心暗鬼か。もううんざりだろうけど、友人を責めてはいない。
質問に答えたくなければそれでいい。

>  今回のことで、まりちゃんに嫌な想いをさせたことは申し訳なく思ってますが、
>  私自身もあまりいい気分ではなく、できればもう忘れたいので、
>  今後このことにあまり触れないでいただけると幸いです。

とお願いされる。

「今後触れないようにしてほしい、という気持ちはわかりました。
でも、約束は今はまだできないかも。疑問は残るし、また他に湧いてきちゃうかもしれないし。
拒否されたら話は成立しないから、嫌だったらすっぱり切って下さい。

ぐじゃぐじゃいつまでもスミマセン。」

と返信。なんか変だ。友人は悪いことをしたわけではない。私は被害者ではない。
でも「このことにはもう触れないで、すっきりしたから忘れましょう」って私が言う言葉じゃないか?普通。
そんなことないか?よくわからなくなってきた。
2004年05月01日(土)

ブロードバンド化計画,『KUN PO: IKEBUKURO』

 モデムの回線が64kから128kに変更できないのは、モデムやPCの問題ではなく、プロバイダーの設定がそうなっているからではないか、とモデムのメーカーに言われる。
プロバイダーIさんに問い合わせ。
「それだったら、ヤフーBBなら初期費用も安くて済むんじゃないかなぁ」と言われて早速申し込む。

ヤフーBBに、街で配っている白い箱について問い合わせてみる。
ネットで申し込むとモデムレンタル料を取られるが、街で配っているモデムは無料ということなのか?
「あれはパラソルといって代理店がやっているのでこちらではよくわかりません」とのこと。

web申し込みとパラソルの違いはヤフーIDを継続して使えるか否かだけらしい。
web申し込みは5月10日までキャンペーン中。街でパラソルも探してみようかと思う。

 小学校3年生のときからの友人Mと数年ぶりに会う。
あまり変わっていなかった。「さく、痩せた?」と言われる。

Mはプロ野球の球団事務所で働いている。
高校生の時に付き合っていた人と結婚して子供はいない。

Mの仕事の話、家族の話、恋話など閉店まで。
小学校の時も通学路の分かれ道のガードレールに座って何時間でも話していたのを思い出す。

Mは運動神経抜群で発育も良くて、当時私たちが陰で「抱っこマン」と呼んでいたセクハラ暴力教師の餌食になっていた。今なら間違いなく処分されるだろう。
「道徳の時間、いやだったなあ。ずーっと抱っこマンの膝の上に抱かれて、胸に手を入れられたり。親に言っても信じてもらえなかった」
私たちも変だと思っていたが、訴えることはしなかった。
激しい暴力をふるうので、怖かったのかもしれない。
あのスギモトという教師は今、どうしているだろう?

『KUN PO: IKEBUKURO』はサントリーのやっているアジアンダイニングで、魚介類が、店員とジャンケンをして勝つと量が倍になる、というにぎやかな店だった。
私もまだ酔っ払ってもいないのにビールをこぼして大騒ぎ。
2004年04月30日(金)

疑惑と告白,映画『真珠の耳飾りの少女』

 例えば友人に人や物やお店を紹介してもらって、私も気に入ったら有難いと感謝する。期待したほどのものでなかったり、何かトラブルがあったりすれば「なんだよ、もう」と思う。
私が紹介する立場であれば、喜ばれたら私もうれしいし、トラブルがあれば申し訳なかったと思う。
直接の責任はなくても「よかった」とか「申し訳ないことをした」と思い、大抵の場合は相手に言う。

回りくどい言い方をしているけれど、彼→私→友人で、友人が少々面倒なことになった。
3人のうち誰にも悪意はないし、落ち度といえるほどのこともない。
私は友人に謝ったが、彼は「ひどいね」だけ。

謝ってほしいとは思わないし、そういえば「ありがとう」って言うのもあまり聞かないなぁと思う程度だが。
この件で彼に対して「謝らない人なんだ」と思うのは、お門違いか?
これも自己責任ってか?

 この話とは別件で、私と、別の友人と、彼の3人で会った。
友人は彼にお礼のメールを書いた。それは友人から聞いていた。
どんなやりとりをしているかなど、気にしていなかった。

前の些細な一件に関連して、モヤモヤしたものが浮かんだ。
はっきり彼に不信感を抱いたわけではない。
常識的に考えれば彼から友人への返信は普通のものであると予想していた。

残念ながら、私の予想は外れて、彼は友人を誘っていた。
3人で会う前に私は彼に「友人と仲良くなったりしたら嫌だ」と言った。
「そんな面倒くさいことしないよ!嫌な思いをさせたりしない」という言葉を信じた私。

誘われたことを友人は言ってくれなかった。
今回「つかぬことを」と聞いたら実は誘われていた、口止めされていた、悪かった、と。

言いにくいことなのはわかるし、誘いは断っているし、友人のことは責めない。
だけど、やっぱり彼は問題じゃないだろうか。
私と友人が気まずくなっても彼は「なんで?気にするようなことじゃないよ」ぐらいなもんなのか。

彼と私はわかっててつきあうのだが、友達も巻き込むからには、友達と私の関係が変わったら私の責任だと考える。

3人で会うのは彼の希望だった。
しかしセッティングをしたのは私で、私も予想するべきだったか。
友人は魅力的だから、誘いたくなるのは何の不思議もない。
彼の「誘ったり面倒なことはしない」という言葉を信じたのが間違いか。

私とはなかなか会えなくて、課題についてはプレッシャーをかけ続け、友人を誘うって何かの作戦か?嫌がらせ?無意識?病気?屈折した愛?なわけないよな。

 毎月29日は池袋の映画館が1,000円均一になる「bukuの日割引」で『真珠の耳飾りの少女』。いい映画だ。
少女の境遇は悲惨だが、あの名画のモデルになることは、少女はいつまでも生きているということだ。
少女はフェルメールを雇い主として慕ったのでもなく、男として愛したのでもなく、芸術家としてパートナーになって彼の作品作りを手伝わずにはいられなかった。
それほど大きくない絵であっても画家1人が自分の力だけで描くのではないというのが面白かった。
貧しい少女がお金に詰まった芸術家に利用されたという結果に見えたとしても、羨ましい。

この映画を今日見たのは良かった。この映画を自分に引き寄せるのはかなり図々しいが、私は彼に利用されるなら、それもいいと思う。利用価値があるってことだ。
彼が芸術家で、私を利用して素晴らしい作品ができるならなんと幸せなことかと思うが、現実とはかけ離れているね。とほほ。
2004年04月29日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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