お使い,Y先生

 私と入れ違いで別のオフィスで作業をしていた前任者が職場に来ていて、私が辞めたらまた彼女が戻ってくるのかな、と思う。私は、間もなく東京を離れる前任者の交代要員という話だったが、力及ばずということか。

お使いを頼まれて、浜松町までホテルのパンフレットを取りに行く。

職場は今週が繁忙期のピーク。皆さん連日ほぼ徹夜。クライアントも大変で、社内で下血して救急車で緊急入院した人もいるほどハードな現場。

 画家のY先生に「生きてますかー?」とメール。大晦日以来になる、「いやぁ参りました」というタイトルのメールが来て一安心。迷惑メール対応でどたばたしていたらしい。
2005年01月12日(水)

クビ,『なすび』

 朝、出勤すると「桜井さん、ちょっと」と呼ばれて、「今週いっぱいということで」と言い渡される。「今週で下版も終わるし」とのことだが、それは初めからわかっていたことで、理由は嫌われたか能力かコストの問題だろう。年末からそんな雰囲気は感じていた。

お昼にFさんと話す。私に作業指示をくれるFさんはこの件を知らなかったそうで、となると「嫌い」とか「使えない」とかいうレベルの話ではないようだ。

社長に報告。「聞いたよ。まあいいよ」って、良くないです。長期って聞いてたんだから。
「来週からあそこ行って」
「はい。条件は前回と一緒ですか?」
「うん、一緒。イヤ、良くなったんじゃないかな?」
って、もはや確認しても意味ない様な気がしてきた。呼ばれればどこへでも行く。
安定した収入など、期待する方が間違っていたのだ。

永ちゃんの♪その日暮らしが どんなものなのか わかっているのかい? ルイジアナ!
が鳴る。タオルが舞う。
もう、OK。お客様のご意向に添って、お勤めさせて頂くのみ。

 それより心配なのは、昨年大晦日を最後に画家のY先生からのメールが途絶えていること。
お昼休みにFさんから、Fさんの彼氏の義兄が連休中に突然倒れてそのまま亡くなったと聞いて怖くなる。
大晦日までは毎日のように、時には日に何通もメールが来ていた。Y先生、大丈夫だろうか。

 残業は21時で終わって、今日が年明け初日の『なすび』。立ち退き問題は解決して今年も営業続行。建て替えではなく改装工事の足場が組まれて看板も見えず。

常連の人たちといろいろなお話。
2005年01月11日(火)

『伊勢丹』,映画『OLD BOY』

 この連休で片付けたかったことは半分も終わらないままだが、バーゲン巡りと映画は外さない。

 『伊勢丹』ではカンペールのブーツがかなり気に入ったが、予算オーバーだし薄い茶色は持っているので止める。でも可愛かったなあ。

 15年間監禁された男の物語『オールド・ボーイ』はかなり期待していたのだが、日本の漫画が原作と知って、少し不安になる。

不安は的中して、上映中イヤでイヤでたまらなくなる。嫌いな映画。
テーマは深いが描き方が浅い。そこそこショッキングなシーンを見せるだけで、リアリティが全然ない。
設定が荒唐無稽だからではない。人間の情念て、そんな簡単じゃないでしょう!

寿司屋で生きた蛸をまるごとむさぼってみたり、命令されてもいないのに「犬になる!ワンワン!」って…笑って欲しいのか?つまらん。悪い意味での「漫画だね」。
2005年01月10日(月)

日記,温泉『ご近所さん』

 まだ暗いうちにネットカフェを出る。帰宅後風呂に入って寝て午後起きる。メールやら日記やら。やっと日記も越年。

 昨日は母の誕生日だった。食事に誘ったら「休みで店も開いてないし、寒いから」と断られる。かなり元気ない。先日の喧嘩のショックが続いているのだろうか。

 私も友人から「メールに元気がない」と指摘される。

> うーん。元内縁夫を上回る恋をせんことには、だめだということを認識。

(略)

> 日本の夫婦はあんまり離婚しないので、男女ペアのがらがらぽんがおきにくい
> (あっても不倫になってまう)
> その点がつらいよねー
> もっと離婚率高くならないとねー

という話。

「そうだね。私が『関係ない』と言っても相手のあることだし、不倫の代償はでかいからね。」と返信。

 そんな寂しい私を温泉に誘ってくれるご近所さんはどんなかというと…

「具体的に提案して下さいませ」と言ったら

>具体的にですか、難しいな。
>そういうの(企画とか)メチャクチャ苦手なんだよね。
>友達と行くときは、
>鍋が食べたいから、鍋料理のある温泉ツアーとか、
>雪が見たいから、北国の温泉とか、
>漠然とした理由で格安のものを探して行くので、・・・。
>いつもの感覚でいいのかな?

「いつも行くのと同じなら私と行かなくてもいいじゃないですか。格安でもとっておきの楽しみがあれば良いですが。」

>特に格安を意識してるわけじゃないのですが、
>自分が今までにしたことのない企画を考えるのが億劫な感じなのです。
>やっぱり、年のなのかな〜?(笑)
>というより、友達と相談しながらとか、友達がメインで企画してたからな〜!
>それはさておき、この季節に行くなら、
>カニとか海鮮物が美味しい北海道なんか良いな〜と思うんだけど。
>あとは、近場なら、アンコウを食べてみたいので房総とか。
>何か案とか希望ありますか?

ハア。ますます元気なくなる。億劫ならやめとけ。案も希望もいく人次第だ。
って何で私は、同世代で「年だ」「じじいだ」と言ってるこの『ご近所さん』の教育係をしているんだ?
2005年01月09日(日)

映画『UTAKATA』,『MOVIDA』,『coccolo』,『ギャラリー St.Ives』,『青い部屋』,『MILLIBAR』,『Cafe J Net NEW NEW』

 本日はイベントてんこ盛りなので、午前中に起きて精力的に行動するつもりが、そうはいかない。

市販のかぼちゃコーンスープに手を加えてオリジナルスープを作る。
トマトとセロリを入れてみる。それぞれの味が強いから、美味しさを殺し合ってものすごく不味いものが出来上がる。私は料理のセンスがまるでない。

日本脚本家連盟ライターズスクールの同期生だった中田文さんが監督・撮影・編集・製作した映画『UTAKATA 女王★中村うさぎ「愛のショック療法」』が今日から公開なので見に行く。

原宿駅から『UPLINK FACTORY』に向かったら、全然違う映画を上映中。『UPLINK FACTORY』ではなく『UPLINK X』という劇場があるそうで、教えてもらった道をかなり歩く。

もともと上映時間ギリギリに出かけたから、途中入場。

中村うさぎの文章は好きではないが、言動が面白いので興味深く見た。

「恋愛とセックスは家庭に持ち込まない」というゲイの香港人男性との結婚生活や、豊胸手術の直後に手術室でラジオ体操を始めたり、「先生、名器って作れるの?やろう、それ」とか。ハチャメチャで家もしっちゃかめっちゃか。

部屋の中はテレビで見たことがあるが、『UTAKATA』では玄関まで。物足りなさを感じたが手術室の映像はすごかった。

上映終了後、中田さんにご挨拶。何年ぶりだろう。驚いたのは、大手化粧品会社の社員を続けながらこの映画を作ったということ。かなりハードな会社だという話を聞いていたが。
映画に登場する中田さんも「あー、そうなんですかー」と淡々としているのだが、「いやー、なんだかねー」とのんびりした感じ。

今後の企画もいろいろあるそうで、これからも楽しみ。次の回の始まり部分を見て途中退場。

 渋谷西武『MOVIDA』のバーゲンをチェック。主に靴とバッグを探す。
ジャン・ポール・ゴルティエのコルセット型リュック、前から欲しいと思っているのだがセール対象外で買えない。

 グルメの会で知り合ったKさんの、イタリアン・テイストの創作和食の店『coccolo』が開店2周年。パーティーがあるとのことで自由が丘。

Kさんの食品会社元同僚や中国茶愛好会の人たちなどとお話しながら、遠慮がちに飲む。
実はこの後取材がある。

 19時近くにお店を出てバスで『ギャラリー・セントアイヴス』へ。
次回『月刊やきものネット』で取り上げる作家はペニー・シンプソン。
この作家は2月の東京ドーム『テーブルウエア・フェスティバル』に来場する。いい記事を書かなければ。

 取材を終えて、再び『coccolo』へ。さっきは女性ばかりだったが、和服で白髭のおじ様とか、ギターで歌っている男性もいて、かなり盛り上がっている。私も取材を終えて、心おきなく飲む。

たくさんの人が来て、KさんもシェフのSさんも嬉しそう。お店を続けることは本当に大変だからなあ。
私はそれほど頻繁に来るわけではないが、いいお客さんがいっぱいで、良かった。

 次は渋谷。昨年10月30日MOODMANのウエディング・パーティーで知り合ったアモーレ・ヒロスケさんのダンスイベント『SWING JACK !』があって、『青い部屋』へ。
23時まで、と聞いていたが、お店に着いたのは終了5分前。入り口のスタッフが通してくれる。

『青い部屋』は戸川昌子のシャンソニエで、普段はテーブルと椅子が並んでいるらしいが、このイベントではダンスホールとなっている。
男女がペアでくるくる回って踊っていた。かなり混雑している。

私はカウンター近くで立って見ていたら、隣でオーナーの戸川昌子さんがスポットライト係をして、色の回転盤をくるくる回していた。かなり世話好きな人と見た。
着いて、2,3曲で終了。DJアモーレさんが「戸川さんが、お年賀でみかんを持って来てくれました!」やっぱりいい人そう。

アモーレさんに挨拶。戸川昌子さんにみかんのお礼を言って帰る。

 終電までのつもりで『ミリバール』。12月に結婚したアルバイトのG君と話。「最近男の人の結婚が続くなあ。災害が多いからかな。大きな災害があると、種を残したいとか家族が欲しいとか本能的に思うのかもね」というのは私の見解。

 お店を出たのがギリギリで、終電を逃す。悲しい。インターネット・カフェ『NEW NEW』で朝まで。横にはなれない椅子しか空いてなくて、きつい。
2005年01月08日(土)

節約月間

 11月分のギャラが入って漸く家賃の支払い。11月は半月しか働いていないので、厳しい金額。
12月分のギャラはかなりの金額になるはずだが、1月はイベントも多いから2月までは大変だ。
2005年01月07日(金)

お詫びメール,『檸檬屋新宿』

 電脳キツネ目組東京忘年会の日に紛失した本を、東京タクシーセンターに問合せたら、年明け5日ぐらいまで待って下さいと言われた。今日になっても連絡がない。ううう。
持って来てくれたEさんに恐々お詫びメール。

実は誰かが景品と間違えて持ってっちゃったとか?そんなわけないか。
 
 檸檬屋常連のYさんが、海外旅行土産のお酒を飲んで下さい、とのことで『檸檬屋新宿』。

残業が終われば行きます、と言って必死に作業しているところへメール。

> 今、檸檬屋着です。櫻井さんが二番目に好きな人がいますよ。

「誰誰?イヤーな予感もしますが。好きな人じゃなかったらYさん、覚悟しいや。」

そこへ新たな作業を命じられる。なかなか厳しいかも、と思っていると、Yさんからメール。
やはり好きな人ではなかった。フルネームをメールで送られるのも迷惑な人だった。

「そんなこと言うなら行きません」

> いや本当に今(略)氏が凄く久しぶりに来店してるんです。何の因果か。

「私は彼は大嫌い。好きではありません!!」

> まあまあ、そう怒らんで下さい。すいませんでした。

「全く面白くないし、大変不快です。マジで!」

> すいません。

「了解です」ということで、このまま行かないと気まずいので、22時ごろ終了して新宿に向かう。

「是非私が着く前に大嫌いな人が消えますように」などと言ってたらお腹が壊れてトイレに篭もる。
登校拒否児童型か出社拒否性腸炎か?

願い空しく、あまり楽しい状況ではない中Yさんのお土産のお酒を頂く。
こんなやりとりがなければ、たいして意識もしないで済んだのだろうが。
これからは会いたくない人の不在を確認してから出掛けようと心に誓う。

閉店になって、お金を払おうとしたらYさんが「お詫びです」と言ってご馳走してくれる。
途端に機嫌を直す。

 住枝さんと3人で新宿駅へ。山手線は住枝さんと二人。

「住枝さんは別れた元妻が再婚したとか子供が出来たとか聞いたらどう思います?」と質問。
「言われたことないからわからん」
「え?誰も再婚してないんですか?」
「多分そうだと思う」
「それは、よっぽど結婚に懲りたって事?それとも住枝さんのことが忘れられない?…がははは」

などと話していたらYさんからメール。

> 最終電車はとっくの昔に発車してました。依ってサウナへと沈没します。今日はどうもありがとうございました。

「可哀想なYさん。私に激怒され奢らされ、終電を逃すとは。それはすべて(略)のせいなので、私を恨まないで下さいね。
サウナできれいさっぱりリフレッシュ!」

> 殺す!ww

「イエーイ、殺せ殺せー!ん?あいつをですよね?
今日は本当にご馳走様でした。」
2005年01月06日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

My追加