お詫びコール,映画『またの日の知華』,『ご近所さん』たち

 昨日FAXを送ってくれた厚生年金基金に電話してお礼、そして
「昨日は気が動転して、大変失礼しました」とお詫び。
「いえ、そうじゃないかと思いました。わざわざどうも」
ふう。こんなケースも結構あるのだろうか。

 『ゆきゆきて神軍』などドキュメンタリーで知られる原一男監督の初劇映画『またの日の知華』を見る。以下ネタバレあり。

『全身小説家』が面白くなかったので、どうかなとは思っていたのだが、あまり面白くなかった。

全然違う女優4人が一人の女性を演じるのが話題だが、キム・ギドクの『春夏秋冬そして春』の全く顔の似ていない男たちの方が印象深い。

桃井かおりが38歳の役を演じているのは凄いし、男に殺されるのもいい。好きなところはあるけれど、全体としてかなり物足りない。
原一男は「女が自由に生きるのは大変だ」ということを言いたかったらしい。なるほど、とは思う。

私には知華より『極私的エロス・恋歌1974』の武田美由紀の方が断然魅力的。
彼女が『またの日の知華』の評を書いていて、そういう関係がまた素敵。

 夕張の『ご近所さん』を求めてキーワードを変えたら、また目的外のメールが来てしまう。

> 今は、資格取得に夢中。

という大手町勤務のSE。興味はないが一応ご挨拶。

「資格いっぱい持ってるんですか。私は運転免許と秘書検定、ケンブリッジ英検です。」

> すんごいね〜!秘書ですか。あこがれる

「秘書検定、しかも2級なんて高卒レベルですよ」

> 国会議員の秘書になるとかは、できんの?

「国会議員の秘書に資格なんていらないでしょう」

> ふ〜ん!学歴があればいいの〜?エムサクは、夕張いたんだろ?

「いない。学歴も関係ない」

これにて終了、を願う。

しかし、お目当ての夕張在住の映画好きなご近所さんからもちゃんと返信が来る。地元情報をいろいろ教えてもらおう。

舞台好きの48歳、という人もいて、こちらは話が早く近々会うことになる。かっこいい人でありますように!

温泉『ご近所さん』は、相手のペースに合わせていたら話が進まなさそうなので段取りをこちらがすることにする。

> 新宿はあまり知らないので、判りやすい場所とかにしてもらえると嬉しいな。
> とりあえず、場所と時間を決めて下さい。

何から何まで私が決めなきゃいけないのか。新宿さえ知らないからお任せで、温泉地ではどうすんのかね。
2005年01月19日(水)

年金返せ

 前に働いていた会社の厚生年金基金に電話。
「私は一時金を選択して、消印有効を窓口で確認して投函したのに、何故年金引継ぎの葉書が来るんですか?」いきなりクレーマークレーマー。
「ご自身が選択をしたからです」
「私は一時金を選択したんです。なぜ調べもしないで即答するんですか?」ほとんど喧嘩腰。
「選択した、とおっしゃったから」
「私は一時金を選択したと言ったんです!年金なんか選択してません。私の提出した書類を確認して下さい!」
「お待ち下さい。…確かに年金を選択されています」
「そんなわけないです!ちゃんと一時金の振込口座の記入もして、消印有効の日付で出しました」
「口座番号の記入はありますが、その前の質問でB(年金)を選択しています」
「え?!私が選択してるんですか?」
「はい」
「それはリストを見てるんじゃなくて、私の書いた書類を見て仰ってるんですか?」
「もちろんそうです」
「えー?信じられません。FAXして下さいますか」
「いいですよ」
「ああ、ショック。本当に私がそう記入したんでしょうか。なんでそんな…。もう変更は効かないんですよね?なんとしても取り戻す方法はないんですよね?」
「はい。ただ60歳になった時に…どうたらこうたら」
「そんなのその時に年金制度がどうなっているかで変わるんでしょ?」
「まあそういうこともあるかもしれませんが…どうたらこうたら」
「明日私が死んだらどうなるんです?」
「それは遺族に死亡一時金が支払われます」
「20年後に死んでも?」
「年金の…どうたらこうたら…15年間は…」
「15年?今から15年以内なら出るけど20年後は出ないんですか?」
「はい」
「へ?死ぬなら今から15年以内にってこと?」
「いえ、そうではなくて…どうたらこうたら」
「15年て、いつから15年なんですか!今から?」
「いえ、ですから、あのですね…」
ってもうすっかりパニック状態。たかだか30数万円で生きるの死ぬの、お金が絡むと人は醜くなるものね。
「とにかくFAX送って下さい。よろしくお願いします」と言って電話を切る。
一応、30数万円はどこかへ行ってしまうのではなく、何らかの形で戻ってくる私のお金、ということではあるらしい。しかし悔やまれる。

返済は年金の返戻金を充てる、といって借金をしたのだから、65歳になって毎年3万ずつ返せばいいか。その時母が生きていたら、それは素晴らしいこと…か?

 昨日もらった電話の件で一悶着、というより私が不満を言う。厚生年金のこともあって、全く別件なのに相手に八つ当たりしているような気がしなくもない。

人は自分が思いもしないところで傷ついたり嫌な思いをしているもので、逆に自分が気にしているほど人は関心を持っていなかったり弱くはなかったりする。

相手は驚いたかもしれないが、知っておいた方がいいだろうし、私も何も言わないで不満を溜めて嫌いになりたくない。お互いに謝って電話を切る。

 20時半過ぎまで残業。家に帰ると厚生年金基金からFAXが届いていて、まさに私の自筆で年金を選択していた。ああ!何をやってんだよ。

今更分析しても意味はないが、手紙には「年金か一時金を選択してください」とあり、回答書は一時金(A)、年金(B)とある。順番が逆なのだ。
で、私は一時金を選択したつもりで「B」と書いた。バカ!
2005年01月18日(火)

お仕事,『太子楼』,ユウバリバリバリ…,厚生年金基金!

 昨年2月まで働いていたところと同じ、カタログの仕事で新宿御苑前。ビルは変わったが、知った顔の人たちに再会。
天王洲アイルより近いし、ランチは安くていろいろあるし、友達も一緒だし、快適そう。

昨年はあまり残業をしなかったが、今回は頑張る。それでもきっと天王洲アイルよりはきつくないと思う。

 『太子楼』の坦々麺は相変わらず美味い。

 ゆうばり映画祭の公式ツアーに申し込み。「もういっぱいです」と言われる。
ああああ。やはり詳細の決まる前に電話するべきだったか。
「毎年申し込みだけはして、プログラムの発表を見てキャンセルする、というお客様が結構いるのですが、今年は少ないですね」。ということはプログラムがいい、ということではないか。

私はキャンセル待ち5番目。「毎年どのくらいキャンセルって出るんですか?」
「そうですね、1、2組はいらっしゃいます」

何度も参加している高橋玄さんが言うには

> 夕張は、本当に人里離れたところなので、民間の旅館や民宿も探すのは困難です。

もう駄目じゃん。ほとんど無理じゃん。悲しい!

 帰宅すると、前に働いていた会社の厚生年金基金が解散して、その一時金返戻のお知らせ葉書が来ていた。
前にも「支払い業務が遅れてます」みたいな葉書が来て、やっとかよ、と思ったら、なななななんと、私は年金の引継ぎをしたことになってるではないか!

支給開始年齢が65歳で毎年3万いくらの支払い見込み額って、なんじゃこりゃ?!
私は一時金を選択したのに、なんで65歳から年に3万いくらの年金を10年間もらうんだよ!それより今、30万寄越せというか返せ、バカヤロー!

しかし、これは一度選択をすると変更できないと聞いている。
私の30数万円は65歳までお預けになるの?ぎゃー。
おかしいおかしいおかしい、これは何かの間違いだ。
この返戻金は借金返済に充てようと思っていたのに!どうしてくれるの厚生年金基金!!!

 夕張も厚生年金基金もそんなでかなり苛立っているところへ、電話やらメールやら。
2005年01月17日(月)

ゆうばる!

 『ポチの告白』撮影中で忙しいであろう高橋玄さんが夕張情報を送ってくれる。

> 国際的に非常に人気が高い映画祭なので、申し込みは早くしないと、定員が埋まります。

しかし、JR北海道ツアー専用電話は土日の申し込みを受けていない。焦る。

あちこちHPを探していると、こんな言葉に出会う。

「夕張の純白の雪を鼻いっぱいすいこんで、私は出直します。私の再出発の為にゆうばり映画祭はある!」
− 勝新太郎 −(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭1994にて)

爆笑。勝新!素敵過ぎる。勝新にそう言わしめた夕張の地を、私が踏まないでどうする。絶対行きたい。

 明日から新宿御苑前でお仕事、と聞いていたが何時に何処とも言われていないので、問い合わせ。昨年とは違うビルになるらしい。
時給は幾らでいつまでとか、聞いてもどうせ「話が違う」ということになるので、もう聞かない。

 日記、洗濯。『月刊やきものネット』の原稿は出来ず。大丈夫か。
2005年01月16日(日)

映画『きまぐれな唇』,『オアシス』,温泉『ご近所さん』

 起きたら午後で、ご飯を食べたらもう夕方。“韓流”シネマコレクションをやっている新文芸坐で『気まぐれな唇』を見る。
どうということはない話だが男女の思惑の違いとか、本音を覗き見しているようで面白い。

主人公の男は冴えない日常を引き摺って旅に出る。短い間に二人の女に出会う。
こういうのを見てしまうと、「私も夕張に行ったらなんか面白い出会いがあったりして」と妄想を抱いて危険だ。

 次が本日メインの『オアシス』。『モンスター』も女優魂に揺さぶられたが、『オアシス』のムン・ソリも素晴らしい。日本の女優でこんなの出来る人はいないだろう。だから韓流ブームなんだよなあ。

私も鳩が嫌いとか蝶が嫌いとか言ってる場合じゃない。

面白いと思ったのは、女は空想の世界で健常者になるのだが、男はびしっと賢くはならない。どっちの世界でも衝動的でへらへらしてて、常に鼻をすすっている。
しかし彼は生きるのが下手なのかと思うと結構楽しそうで、実はかなり人生うまくやってるのか、と思ってしまう。

ああ泣いた泣いた。痛くて哀しくて可笑しい、いい映画だったー。「愛は勝つ」だな。

 そんな「愛は冒険」の世界はまるで感じない温泉『ご近所さん』に

「行ってみたい所はいろいろあります。
でも、一緒に行く人がどんな人なのかわからないと、イメージ湧かないなあ。」

と言ってみても

> どうすればいいのかな?

って、深い溜息。ほんとに何も考えてないのか、こちらに言わせたいのか?

「会って相談すればいいのでは?」

と水を向けてみる。

> いいですよ。
> でも、人と話すの余り得意じゃないから、大丈夫かな?
> あと、自分自身(見た目も中身も)に自信ないから、・・・。
> それでいいなら、いつ頃がいいですか?

それでよくはない!そんなつまらなそうな人に会いたくないし、温泉など行くかね。

夕張温泉はどうだ。しっかりアレンジして連れてってくれたら、虜になる。
……『オアシス』より有り得ないファンタジーだな。
2005年01月15日(土)

天王洲アイル最終日,第一ホテル東京シーフォート『Grand Café』,『EZ HEAVEN』

 最終日なのに遅刻しそうになってタクシー。最後だからそんなに遅くならないかな、と思ったが23:00まで。

 また繁忙期になったら呼ばれるか、或いはもう来ることもないのかわからないけど、お昼は少し豪華に第一ホテル東京シーフォートのレストラン『Grand Café』でビーフシチュー。

いつもランチを一緒に食べていたFさんは多忙につき、私の前任者であり後任者となるであろう人と二人。仕事の話など。

「旅行パンフレットで旅館の名前を間違えたりしたら最悪」と言ってた時にその人が「キナシ」と声を潜めるので旅館名かと思ったら、私の後ろを木梨憲武が通っていた。

 会社の皆さんは、連日ほとんど寝ていなくて、オフィスのデスクに突っ伏したり、椅子を並べて少しの間眠ったりしている。私が帰るとき上司が「おい!桜井さん最後だから」と皆を起こしてしまい、恐縮する。
「皆さん身体には本当に気をつけて下さい」と挨拶。

 本当はそんな余裕はないのだけれど、一人で打ち上げ。昨年12月28日の記憶を取り戻すという意味もあって『EZ HEAVEN』。

夕張映画祭について問い合わせた、大学のゼミ仲間は積丹半島の付け根の余市にいるとか。前に働いていた会社の同期も札幌にいる。しかし夕張映画祭はあまり知られていない、というか道内では盛り上がっていない印象。

夕張市民と、国際映画人と、映画ファンだけが熱くなっているんだろうか。それもまた面白そうで、仲間に入れてーという感じ。

で、友人の余市支局長によれば余市というのはニッカウヰスキーの町らしい。ということで『EZ HEAVEN』ではNIKKA『竹鶴』の12年、17年、21年ものを飲んでみる。ウイスキーはよくわからないのだが、少し甘みのあるものが好きなので、私のタイプではないと思った。

前回、初めて来た時に私が一緒に帰ったRさんについて、情報を得る。沖縄居酒屋の人らしい。もう何年も前に1回行った店であることも判明。
今度訪ねてみようかな。覚えてるかな。嫌がられるかな。

隣に背が大きくてミニスカートをはいた女の子が、と思ったら男性だった。かわいい女の子の格好が好きだけど、恋愛対象は女性、とのこと。

他にお客さんがいなくなったので出る。始発までネットカフェでも行こうと思っていたのだが、寒くてついタクシーに乗ってしまう。
2005年01月14日(金)

母一人子一人,ゆうばる?

 仕事中、母から電話。「メールが読めない、用件は何?」というので「『メールを読んで』が用件だよ」。それで頭に来たみたいで、見方を説明しても「とにかく読めないのよ!」 

電話を切ると母から空メールと再び電話。「空メールが来たよ」と言うと「何にもしてないのに」。
あんたが返信してんだよ!と叫びたくなるのを堪えて「まあ、メールを見ることは出来たんだからいいじゃん」。
「でもどうやったら見られたのかがわからない」と母。トホホ。

「クビになったってメールは来たわ」「クビになったとしか書いてない」「で、クビになってどうするの?」とクビクビクビを繰り返す母。
「クビになって、だからなんだっていうの?」「報告です」「あそう。お風呂が冷めちゃうから」「はい、さようなら」
なんちゅう会話じゃ。

 高橋玄監督の『CHARON』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭の正式参加作品に決定したらしい。この映画祭には前から興味があったのだが、行っちゃおうっかな、と思い始める。

今日が映画プログラムなど詳細発表の日だった。かなり魅力的。多分行く。どうせなら全日程、どっぷり楽しみたいが、情報もあまりないので北海道人脈をあたる。
ついでに夕張の『ご近所さん』も探してみる。登録している絶対数が少なそうだが。
2005年01月13日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

My追加