札幌後楽園ホテル『パティオ』,『マークスイン札幌』,『味處 花よし』

 一睡もしないで家を出る。荷物は大学生時代に買ったスキー用のバッグに詰めた。スキー靴も入っていたが、パーティー衣装やら、ホテル以外の宿泊もありうるから寝間着も入れたら溢れてしまい、スキー靴は置いていく。
後日気づくのだが、タオルを忘れたのは失敗だった。

 9:00発NH55便は10:35には新千歳空港に着くはずだった。ほとんど眠っていたので、気がついたときは11:00を過ぎていて、飛行機は着陸したものの立ち往生しているらしい。窓の外は雪。吹雪。うわー、これが冬の北海道か。さぶそー!

12:00、やっと空港を出てJRで札幌駅に向かう。駅のタクシー乗り場は長蛇の列。雪の中並ぶ。
スキー場の大雪は経験あるが、都会にこれだけの雪が積もっているのは初めてで驚いた。タクシーもおっかなびっくり走っている。
「これは普段とは全然違います。札幌でも珍しい大雪です」とタクシー運転手。

 札幌後楽園ホテルで待っていてくれた、元上司Kさんと元同期O君。
「良かったなー、桜井。欠航とか羽田に引き返すとかにならなくて。桜井の次の飛行機の方が先に着いたんだよ」
へー、そんな大変な状況だったのね。なんだかすごい旅になりそうな予感。

2階のレストラン『パティオ』にて、雪祭りも終わってただ真っ白な大通り公園を見下ろしながらランチをご馳走になる。
タラバ蟹のスパゲティ。美味しい。デザートも豪華で感激。

会社時代の話、元上司Kさんの趣味の津軽三味線の話。Kさんは私の送別会で津軽三味線を披露してくれた。夕張の話、『ユンニの湯』について。ここは本当にいいみたいだ。誰もが薦める。1月に大騒ぎした厚生年金基金の話。笑われた。

私は不良社員だったと思うが、新入社員で最初の上司がKさんで本当に良かった。
その後数々のトンデモ上司に苛められた時も、くさらないで働けたのはKさんのような人たちが声をかけてくれたり、見ていてくれたからだ。

ゆうばり映画祭の公式ツアーにあぶれて、札幌に寄ることが出来て良かった。

Kさんと入れ替わりでYさんと、研修をすっぽかしたO君と、今夜の店について。

 タクシーで本日の宿『マークスイン札幌』。禁煙ルームは空いていなかった。夜のお出かけまで一眠り。枕がタバコ臭い。
あーあ、Kさんが「真理ちゃんが来るんで、今日からロビーも禁煙になったんだ」と言っていた札幌後楽園ホテルに泊まれば良かった。
夕張へのバスも大通りから出るんだから、その方が便利だった。

 今は人夫(ひとおっと)となった元内縁夫お薦めの居酒屋、大通西18丁目の『味處 花よし』に元同期O君と。
「え?今も連絡取ってるの?」とO君。
「いや、『花よし』のこと聞いただけ」。

紹介者を告げた方が良いと思って元内縁夫の名前を言ったら、ご主人は私が東京から来た同僚だと思ったらしく、隣に座った元内縁夫のグループ会社の人を紹介してくれる。

「私は彼の会社の人間ではなく、元彼女です」とご主人とグループ会社札幌営業所長さんに言ったら驚かれる。
「そんなこと、ここで言っていいんですか?」と所長さん。
「へ?なんかまずいですか?」と私。

『花よし』の料理と酒は素晴らしかった。O君はあまり飲める方ではないのだが、クイクイやって心配になるほど。

元上司Kさんの話。東京から出向して札幌のトップになった、歴代の誰とも違うと現地社員から言われているらしい。開業以来の業績をあげているとか。さすが。
現場のすみずみまで「どう?」と声かけて「ウォッホッホッホ!」って笑ってんだろうなあ。

O君ら同期で一緒に行った富良野や小樽の思い出話。単身赴任生活について。偉くなった元同期たちの近況、忘れ難いトンデモ上司たちの現在について。後半は記憶が朧。O君がかなり多く払ってくれた。ご馳走様でした。

地下鉄でホテルに戻って、マッサージを呼んで、寝る。
2005年02月23日(水)

よろず相談,『patagonia』,『なすび』

 派遣会社社長の電話で起きる。
「編集の仕事があるんだけど、明日打合せ来られる?」
「いやー、明日から北海道なんです。いつまでの仕事ですか?」
「4月いっぱいかな?」
「あー、それは是非やりたかったですが。スミマセン」
かなり気になるが、詳しい話を知ると余計悔しいかもしれないから、これ以上聞かない。

 結局陶芸家からの回答は届かず、『月刊やきものネット』の取材は夕張から帰った後になる。大丈夫だろうか。

 『ご近所さん』Gからメール。

>勉強疲れと仕事のストレスからくるつけが、体に顕著に出てきてます。胃
>炎です。胸焼けで医者にいっていますが、なかなか治りません。治す方法
>があれば、教えてください。

私は健康相談室か。「会社休めば?」

>会社やすんだら、あてにされなくなるよ。やる気のない人間は、去れ!とみ
>んな心の中で言っているー。思い切って休めない自分て情けないなーと思う
>今日この頃

「多分違うよ。休んだことないからそんなふうに考えるんだよ。みんな心の中では休みてーって思ってる。やる気がないから休むんじゃなくてリフレッシュしていい仕事をするために鋭気を養うために休みは必要です。そんなことが理解されてない職場なの?有給は取れないの?
体と精神壊して元もこもないじゃん」

>心配してくれて、ありがとう!業務委託契約で社員でないので、休みずらい
>です。だいたい社員が休んでないのが問題だー!休みの予定も聞かないし。
>今、トラブル対応から解放され家路です。昼休み、今日は無しでした。

「業務委託なんだ。それはいろいろ事情があるでしょうね。
でも、その分会社に忠誠を誓う必要はないわけで、契約通りにやればいいのでは。休みの規定だって明文化されているでしょう?
今度のGWは大型だからしっかり休む計画を立てておいたら?」

 人の心配より自分のことだ。これから行く気温-15度の世界は想像がつかない。目白のクライマーショップ『パタゴニア』で寒冷地用下着を購入。
パジャマ用に動きやすいパンツも買おうと思ったが、サイズと色、デザイン全部気に入ったものはなかった。 

 帰りに『なすび』に寄る。「最近日記更新してないじゃない」と千秋さん。スミマセン。

 以前メールをくれた日記読者で札幌在住Mさんが「こちらにいらっしゃるんですね」と、Mさんの実家が近い『ユンニの湯』他の情報を送ってくれた。

>それと、余談ですが夕張の「くまっこさん」怪しいですね。(^_^;) 危険な
>香りがします。(笑)

あはは、散々だね。Mさんにもくまっこにも会えたらいい。

 荷造り準備で夜が明ける。
2005年02月22日(火)

取材延期,白くまさんからお手紙ついた♪

 お腹は少し落ち着いてきた。痩せたような気がする。

 今日は『月刊やきものネット』の取材予定だったが、陶芸家からのメールインタヴュー回答が未着で、とりあえず明日に延期となる。

 夕張『ご近所さん』からお待ちかねの写真が届いた。

>しろくまってなんか愛くるしいでしょ? 私といっしょでしょ???

と言うが白髪だらけでも色白でもなく、普通の人だった。

> 最悪、ペンション「くまっこ」???

とまだ言ってる。しかし25、26日の宿はとれていないので、お世話になるかもしれない。

> 写真で「指名手配」される???

と本人も言っているから、手配用に友人Mに転送しておく。Mも

>ホント、普通だし、全然ヘンな感じじゃないね。
>文章も優しいし。鉄道好きって感じ。
>自称「熊っこ」っていう、そのセンスは仕方ないとして(笑)イメージしてたのと違った。

とのことなので危険は無かろう。私の夕張メロンな手配写真も送る。

> 気を悪くしたらごめんなさい、若いころの大橋純子(夕張出身)に少しにていると
>思いました。

初めて言われた。似てないと思うが、気を悪くしたりはしない。
過去に似ていると言われた尾藤イサオとか、つまみ枝豆とか、原田伸郎より遥かにキレイで嬉しい。
2005年02月21日(月)

『ご近所さん』とホリエモン考,『駒沢美粧』

 『ご近所さん』Gに、私は会社を持っていると言ったら

>ホームページあるの?見てみたい。よかったら教えて!

と聞かれて、困った。発見されてしまったらしょうがないが、この日記を「読んでくれ」とは言えない。

「零細だしセンスもないのでまだ会社のホームページは作ってないのです。
いつかかっちょいーのができたらと思います」と逃げる。嘘ではない。『MARIBAR』は会社のHPではないから。

>軌道にのるまでが大変なんだよね。早く、ライブドアの社長のようにフジをのっとる
>ぐらいまでになってくれー

「ホリエモンは金カネ言ってて精神が貧しい感じで嫌です。
初めて一緒に飲んだ女性にその時は意地悪なことばかり言って、後日グアムに行こうとメールを送って来たとか。人の気持ちを考えない、失礼な人という印象。」

>資本主義は、金持ち世の中です。お金があれば人の気持ちまでも支配できま
>す。堀江は、悪く言われてるが、プロ野球に新しい風穴をあけてくれたのは
>彼だし、平民代表の自分が彼に望むのは、今の不況を建て直し、新しい風を
>吹き込んで雇用拡大してくれることです。

「金に支配されているから、金で人の心を支配できる、なんて考えるんだな。そうじゃない人もいっぱいいて、豊かだったりします。
ホリエモンは自分の金と権威しか興味ないんじゃない?期待はずれだと思いますよ。」

 お腹は壊れっぱなし。しかし今日はどうしても美容院に行かなくてはならない。頑張って『駒沢美粧』。
担当の斉藤さんに「それはお腹の風邪ですよ」と言われる。そうなのか。初めての経験。喉も鼻もやられてないが。

夕張に行くのでメロンをイメージした髪型にしようと思った。天王洲アイルの会社のFさんには

>メロンにちなんだヘアースタイルですか?あ〜わからない(笑)髪の毛今の
>長さから切らない方がいいですよ。短いのも似合うけど、ボブも可愛いいと
>思います。今よりもモテると思いますよ!なので髪の毛は切らないである程
>度までのばしてください!メロンのへたをイメージして、髪の毛縦にゆわい
>たらどうですか?

と言われる。
「モテたいより『素敵な髪型ですね』って言われたい」と斉藤さんに言ったら「刈り上げますか」。
斉藤さんは日本アカデミー賞授賞式のオダギリジョーにしたかったようだ。

そして素晴らしくフルーティーな夕張メロンなヘアスタイルになる。(ヘアカタログ参照)
刈り上げ部分はオレンジ色の果肉、長い部分の根元は白い種、毛先は皮の緑色を表している。気に入った。

 お腹が壊れると困るので帰るまで食事を取らず。フラフラで戻る。風邪ならそのうち治るだろうか。
2005年02月20日(日)

映画『CHARON』,『北海道』,『炭火串焼 東方見聞録 かくれ伽』,『カラオケパブ 二軒目』

 お腹がぶっ壊れた。ノロウィルスか?美容院に行く予定だったが、30分とトイレから離れられない状態なので諦める。

 今日はいよいよ高橋玄監督の映画『CHARON』が東京で初日を迎える。倒れてはいられない。夜になって少し落ち着いてきたので頑張って出掛ける。

かなり早めに着いて、トイレに行って列の後ろに並ぼうと思ったら、テアトル池袋は8階で最後尾は階段を下へ下へ。
入場してみれば、私は後方に席を取れたが、超満員で立ち見が何十人も。

舞台挨拶も舞台がギュウギュウになるほど大勢のキャストが登場。主演女優を除く総勢13名。舩木壱輝さんは舞台で宙返り。カッコイイ。

私は『CHARON』6回目の鑑賞。もう演じることさえ出来るような気がする。しかし今日は体調が悪いので落ち着いて見られなかった。
エンドロールまで見て、拍手もしたかったが、オルゴールの音色のラストテーマが始まると同時にトイレに駆け込む。

客席に戻って主演の川本淳市さんにご挨拶。超美人の奥様にも「おめでとうございます」。

 「下にみんないるよ」と言われて7階『北海道』へ。出演者の岡村洋一さん、中田圭さんたちとお話。高橋玄作品で何が一番好きか、など。

 間もなく閉店とのことで近くの『東方見聞録』に移動。カリスマ占い師でもある木下順介さんと舩木さんとお話。
「もしも私がデートに誘ったらデートしてくれます?」と舩木さんに聞いてみた。
「いいっすよ」
「ホントに?どこ行く?」
「俺の場合すっごいかっちりしたデートになります」
「かっちりしたデートって?」
何でもいい。どこへでも行く。

「わーい!これってナンパですか?」と木下さんに聞いてみる。
「違うでしょ」
単なる飲み会ネタか。木下さんの体育会系ナンパ話を聞く。

舩木さんが学生の頃は
「仲間の一人が、女の子に『今何時?』って聞くんです。『8時です』『え?』『8時』『8時だよ!全員集合!』ってそいつが言って、『ちゃんちゃちゃちゃっちゃーちゃっちゃっちゃー』って皆が出て来るの」。
「それ引かないか?」と木下さん。
「引かれてもいいんです。切り返しがあるんで」
「いいなー、それ、やられたいー」と私。

川本さんと川本さんの地元のお友達Aさんといろいろな話。我孫子、柏は結束が固いのだなあ。

 4時半、閉店。池袋だから家はすぐだが帰り難く、新宿に向かう皆とともにタクシーに乗る。
新宿に着くまでお腹が心配だったが何とか持つ。

歌舞伎町にある『二軒目』という店は、男の子がいっぱいいてお酒を作ってくれる。
木下さんに「これはホストクラブ?」と聞いたら「違うでしょ」。
単なるパブか。それにしてもこの時間に満席。カラオケガンガン。しかも上手い人がいない。
お店のスタッフは大騒ぎで盛り上げようとするが、私たちのグループは静かになるばかり。

やっとカラオケタイムが終わって、舩木さんとマジ話。
「パワフルですよね」と言われる。
「私は遊びだから。皆さんは命がけで勝負している。生活かかっているのに」
「いや、すごいですよ」
「確かに真剣に遊んでるかも知れない。玄さんにいろんなもの見せてもらって、いろんな経験させてもらって、本当に感謝してるんです」
「純粋ですよね」
「そうかなあ。うん、でも何かに利用しようとか、そういうのはないかも。ただ楽しんでる」
「そうっすよ」
そんなことを言っちゃう舩木さんが純粋なのでは。いーい、素敵。ああ楽しい。

 6時、一人で店を出て、新大久保駅から帰る。
2005年02月19日(土)

ヴィデオ『光の雨 連合赤軍事件』,『くたばれ!ハリウッド』

 風邪かもしれない。調子が悪い。

 レンタルヴィデオで『光の雨 連合赤軍事件』と『くたばれ!ハリウッド』をみる。

『光の雨…』は言葉もやってることも気持ち悪い。17日の『ネイキッドロフト』でも嫌だったが、数十倍不快。
ああ良かった、この時代の学生じゃなくて。大学時代がバブル華やかなりし頃で。

三上治さんが17日に配った『乾坤一路』5号で 

「僕は時々、戦争中の人々の話を聞たり、書いたものを読んでいて不思議に思うことがある。戦後には当たり前になっている物の見方がどうしてできなかったのだろうということだ。そんなこと分かっていたのじゃないのと言いたいが、当時の人はそういう風には考えることができず、戦後だから簡単に言えることがある。これには戦中の人々をつかまえていた世界の枠組みがあって、その枠組みの支配力は強かったということである。後代からは馬鹿に見える思想的な枠組みに呪縛されていたことが不思議なのである。そうすると、僕らもまた戦後的な世界意識の枠組みに支配されていて、その構造はあまり変わってないのかもしれないのか思うことがある。戦争期の人々の世界の枠組みと意識の関係を鏡としてみれば、同じような関係が現在もあるのではないか。そう思えてならない。 」

と書いていて、これは『光の雨』を見て私が思うことと似ている。

 『くたばれ!ハリウッド』は面白かった。ゴージャスでセレブな世界を、『光の雨』の寒くて汚くて醜い「純粋」な若者たちの後に見ると、そのギャップがたまらない。

人々を変えたい、世の中を良くしたい、より自分の好きなことのために闘った方が、人を感動させるし幸せにするってことかな。
2005年02月18日(金)

ライターズスクール,『NAKED LOFT』,『檸檬屋新宿』

 実践ジャーナリズム講座のライターズスクール。
前回、学校本の企画を雑誌連載に変えて企画書を、と言われていたが何もやっていない。
そもそもこの企画は講師Yさんの提案で、本が出たら印税山分け、という話だった。
私の連載企画にしてしまったら、その辺が変わってくるだろうけど、いいのか?

「いいんだよ、そんなの」とのことなので次回提出することになる。
しかし次回は最終回で、来年度は歴史小説の講座になるらしいが。

 新宿職安通りのライヴ・カフェ『NEKED LOFT』で三上治さんの「新宿憲法村 開村vol.3」という憲法の勉強会イベント。

私は1999年ぐらいは「憲法まで変わるなら日本を捨てたい」と思っていた。その後まさか、と思うような法律がどんどん通ってしまい、反対運動なんてしたって駄目じゃん、と思った。
国家なんてどうなってもいいけど、自由でいたいし、国のために人を殺したり殺されたりするのは嫌だ。

みなさん変えたきゃ憲法も変わるんだろうが、私はどう抵抗できるのか、逃げられるのかを探るためにイベントに参加する。のかな?

それにしても左翼的言語というか、あのムズカシイ言葉は相田みつをと同じぐらい気持ちが悪い。

 22:30に終了して『檸檬屋新宿』に寄る。『masafi』というアラブのミネラルウォーターの事業をやってるTさんとお話。日本の離婚率の低さについて。

そんなことを意識して結婚・離婚する人もあまりいないだろうが、結婚・離婚も憲法問題だ。
少子高齢化の危機が叫ばれて、見当違いな対策がされていたりするが、国民は意識しないで国家の施策に抵抗している。

憲法を変えたい勢力への抵抗もこういう形でのやり方が、あるのかもしれない。
2005年02月17日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

My追加