企画書,映画『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』,『檸檬屋新宿』


 企画書は出来ないけど映画は見なくちゃ。でも私って何でこうなんだろう?と激しく落ち込む。
シャワーを浴びながらしゃがみ込み、お湯の流れをじっと見つめる。そして映画にも間に合わない。

次の映画の時間まで、ちょっとだけでもいいから進めてみよう、と思ったら1時間ほどで陶芸本の企画書が出来た。あれま。

共著者のI氏に送る。しかし打合せから7週間も経っていて、呆れられるのではとかなり心配。

 『ミリオンダラーベイビー』も見なくちゃと思いながら『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』。
間違いなく『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』を見るべき。必見!

先週見た『スカーレットレター』もきつい映画だった。
この2本を比べるのも変だと思うが、更にきつい、哀しい、重い気分にさせられる映画だった。

ショーン・ペンが凄い。そしてこれが初監督作品というニルス・ミュラーって幾つなんだろう?

主人公サム・ビックは「駄目」をこじらせて狂気に至る。サムは私だ。
テレビのブッシュや小泉に文句を言っている私はサム。
上司に「髪が、服装が問題だ」と言われて「わかりました」と言ってる私はサム。
収入がない、仕事があるかも、やっぱりなし、にジタバタしている私はサム。
別れた恋人にメールしている私はサム。

アメリカに、日本に、今も無数のサムがいるんだろう。
ブッシュや小泉はニクソンよりも遥かに強固に守られていて、ぶっ壊すのはおろか近づくことさえできない。
だから今の「駄目」に追い詰められたサムは子供とか、弱いものに向かったり、大勢のサムたちが大きな組織に属さない個人を攻撃するのだろうか。

「世の中、社会は悪くなることはあっても良くなることは絶対にない」と言われても「そうとばかりも言い切れない」と思うが、この映画を見た後は「本当にそうだよなあ」と思ってしまう。
恐ろしく良い映画だ。

 陶芸本企画書を投げたら、次は太古八絵本企画を動かし始める。作品ファイルを持って『檸檬屋新宿』。
住枝さんに相談しようと思ったら、とてもそんな状況ではなく、既にかなり酔っ払っている。

「お前が子連れ狼の大五郎みたいなヘアスタイルになってるって聞いて、なんて言おうかと、皆でセリフを考えてたんだ」とか
「Yはお前の事を憎からず思っているのがわからんか」とか
「今日はキレイだ。いい!その緑と黄色が合ってる」の繰り返し。30回ぐらい。

一応住枝さんと、他のお客さんにファイルを見せる。
「これは面白いのか?読んでないからわからん」と言いつつもアドバイスしてくれる住枝さん。

散々「キレイだ、キレイだ」と言われて、普段よりお勘定が1,000円高いのは何で? 相談料か?
アスパラとか、きぬかつぎとか、たくさん食べたから?
「俺は多分お前より収入が少ない」って言ってたからカンパせいってことか?そんな訳ないんだけど…。

 22時前に大学の同級生I君から

> 一杯飲まない?

とメールが入り、20分後に返信するも23時半過ぎて

> ごめん。

「ぷう。じゃあ寂しく帰るわ。」

しかし『ご近所さん』たちと同じような事されてもI君にはそれ程腹が立たないのは、20年の付き合いだからか。
2005年06月15日(水)

小説『フィフティーン』

 小説『フィフティーン』の第4話をブログ『マリバール 文集』にアップ。
そして昨年の『宮崎学の文章道場』で書いたコラムに『MARIBAR』のトップページから入れるようにして、師匠の同じお題のコラムにリンクを張ってみた。
今頃、とかおこがましい、という気もするが『愚者から愚民へ』への愚民からの返り言ってことで。

そんなことより企画書を書かなくては、と思いつつ。
2005年06月14日(火)

『駒沢美粧』,阿佐谷『ストロベリーフィールズ』,高円寺『バーミィー』


 「一番早くていつお願いできますか?」と聞いたら「今日なら」ということで『駒沢美粧』。

「前髪だけ残して坊主にしますか」と斉藤さん。
「いいですね」と私。
「色は?」
「黄色?」
「いいですよ」
「ちょっと待って!やり過ぎじゃない?大丈夫?」
「全然問題ないです。何を今更」
「そっか」

脱色したら既にいい感じの色になっており、これを染めると美輪明宏になるとのこと。
じゃあそれは真夏のかき氷レモンとして取っておいて、今回はとうもろこしにする。

 開店9周年フェア開催中とのことで、久し振りに阿佐谷のロックバー『ストロベリーフィールズ』。
『MARIBAR BBS』に告知をしたら『ストロベリーフィールズ』に興味を持ってくれたOちゃんとお店で待ち合わせ。

私は音楽はあまり詳しくないのだが、ロックの話、冴島奈緒さんの話、阿佐谷、荻窪界隈の話など。

 高円寺に移動してアジア料理とロックの店『バーミィー』。
日本人ご夫婦がタイ、ベトナム、ミャンマー料理を出す。レコードが1万枚あるという。
店内の壁にはお気に入りのレコードを持つお客さんの写真がびっしり。Oちゃんの写真もあった。
24時過ぎまで、すっかりご馳走になる。

 ギネス君にメール。
 
「ご希望通り坊主頭にしました。嘘。かなり素敵よ。惚れるんじゃないかな。」

無反応。完全終わってる。くぅー。さ、次行ってみよう!
2005年06月13日(月)

『岡本太郎美術館』,『ネプチューン』,mixi


 今日がお誕生日のゴーヤ君と岡本太郎美術館。
ここはずーっと行きたかった場所だが、ちょっと遠いし、一人で行くのも寂しいしで、今日になった。

新宿駅13時に待ち合わせ。遅れて13時半になると連絡を入れたのだが「メッセージの声が小さくて、何言ってんだかわかりませんでした。でもどうせそんな内容だろうと思いましたけど」とゴーヤ君。
結局会えたのは14時近く。大変申し訳ありません。

岡本太郎美術館は生田緑地の中にあり、小旅行気分が味わえる。やはり誰かと一緒に来て正解。

興味深いものいろいろ。私が岡本太郎について認識を新たにしたのは亡くなった後なので、知らなかったことも多い。
一番ビックリしたのは岡本太郎がスキーの本まで出していたこと。

4月20日に岡本敏子さんが亡くなったのは、ショックだった。
敏子さんは宇野千代より死なないような感じがする、天使のような人だった。
この先岡本太郎はどうやって爆発していくのだろう、と心配だった。

でもなんか、大丈夫な気がしてきた。岡本太郎とその作品はこれからも爆発し続けるような気がする。
敏子さんはしっかり道を作って逝かれたのではないだろうか。

本当に素敵なカップルだ。あんな風に一人の男に惚れ込んでみたいものだ。

 生田緑地を散策しながら帰って、新宿からりんかい線で東雲。シーフードレストラン『ネプチューン』。
この店のオーナーは母の若い頃のコーラス仲間で、行く度大サービスをしてくれる。
シーフードサラダと、筍の米沢牛煮と、お土産にスジコ1パック。うわー、凄い。

お刺身、鮑ぐらい大きいトコブシ、マテ貝、伊勢海老ソースのスパゲティー他いろいろ全部おいしーい。
ゴーヤ君も喜んでくれて、私も嬉しい。

今まで印象に残る誕生日はない、と言っていたゴーヤ君、本日はどうだったかな。
私の行きたいところに付き合わさせたような気も、若干するが。

いろんな話。ゴーヤ君もソーシャル・ネットワーキングサイト[mixi]を利用していることが判明。
私はほとんど活用できていないが、ゴーヤ君は使いこなしている様子。
コミュニティに参加しないと駄目なのね。
日記読者でmixiで面白いことになってる方、情報教えて下さいませ。
2005年06月12日(日)

新座,東久留米『みちわ寿司』,『ありあけ』,『ご近所』Nさん

 急遽、外壁塗装詐欺にあってるかもしれない新座の実家に行くことになる。
母が東久留米駅まで迎えに来てくれる。
17時半頃着くと今日の作業は終わって誰もいなかった。

暫くしてHさんが来る。白髪、スーツ、笑顔。
開口一番「私は決して悪い人ではありません。どうぞ安心して下さい」。
「悪い人は『悪い人です』とは言いません。安心してと言われても、母もちゃんと説明してくれないので心配です」と私。

いろいろ話を聞く。「会えばわかる」「絶対大丈夫」「信用してる」と母が言うのも理解できた。
本当に昔気質の職人で、曲がったことが大嫌い、お客さんと家族と地域のために働くことが喜びだ、という棟梁。
東久留米で50年働いているという。芸術家やスポーツ選手や有名人の家も塗ったとか。
一度塗って19年経っても塗り直してない家もあるとか。

「そんな立派なお方が、なんで我が家を?」と質問。
「それが出会いなんです」
母が、やっと出会いの経緯を話してくれる。それはまさに偶然で、グッドタイミングで、さすが母という感じ。
「何で言わないのよ?」
「Hさんと二人だけの秘密にしておきたかったの」
何を言ってんだ、この人は。

 Hさん馴染みの『みちわ寿司』でお寿司をご馳走になる。実家近くにこんなに美味しい寿司屋があったとは。

人の悪口を言わないとか人に悪口を言われても気にするなとかいう話をしていたら、「おお!」「あら!」と声をあげるHさんと母。
実家に来ている、Hさんの若い衆が女性連れで現れる。

「奥さん、前に会ったことあるのよ。あんたと同じ中学だって」と母。
「卓球部でしたよね?」と若い衆の奥さん。
「え?私の事知ってるの?卓球部だったんですか?」
随分年下に見えたのだが…、あれ?はっ!あれは一つ下の?
そうだった。卓球部の1つ後輩のなんとかさん!

「思い出しました!そうなの?あの当時はゴメンナサイ。申し訳ありません」と平謝り。奥さんは笑っていた。
私は卓球は全く下手くそなくせに後輩イジメばっかりしていた、ろくでもない先輩なのだった。

口封じ(いや、結婚祝い)にお酒でも奢らねば、と思うがここはHさんの仕切りであり、どうしたものかと思っていたらHさんが「何飲んでんだ?じゃあもう一杯ずつ飲め」と2人にご馳走している。

出る時に「本当にあの頃は酷いことばかりして、ごめんね。内緒にしてね。お幸せに、元気でね」と挨拶。
ああびっくりした。

 カラオケ好きのHさんに付き合って『ありあけ』というスナック。
ここでも実家に来ている職人さんが何人か飲んでいた。
母はHさんとダンス、職人さんとデュエット。楽しそうでよござんした。

タクシーで東久留米駅まで送ってもらって帰る。
私もHさんは信用できると思った。新座御殿のお色直し、出来上がりが楽しみだ。

 23時半近く、池袋に着いたら『ご近所』のNさんから電話。
先日「築地で働いてます」とメールしても無反応だったから、間違い電話かと思った。
「間違いじゃないよ、飲まない?浅草橋で」
「今から浅草橋?」
「うちに来ればいいじゃん」
「行かない」
「何で?おいでよ。猫もいるよ」
「尚更行かない」
「そっか。猫駄目なんだ」
「駄目」
「じゃあね」
「バイバイ」

そして

> メールできる?

「はい。」

以上終わり。ってなんなんだ?面倒臭くなったのか?
2005年06月11日(土)

お仕事!なしよ,日記訂正(6月8日)


 昨日夕方「明日、明後日と仕事があるかもしれない」と言われていたが無連絡。
朝、一緒に働く予定の人に電話をかけたら「今日、あるとしたら夕方かららしいわよ」。
昨夜飲み過ぎて二日酔い気味なので丁度良かった。

しかし15時になっても連絡がない。
社長に電話すると「今日はなくなって、明日はあるかもしれないから連絡する」。
一緒に働く予定の人に連絡。
「あら、私には午前中に『今日も明日もなくなった』って電話があったわよ」。
なにー?社長じゃなく担当者に電話。「今日明日は流れて、どうなるかわからない」と言われる。
「意味がわかりません。流れたけど、もしかしたらあるかもしれない?」
「今日明日は流れました。その先はどうなるかわからないので、あるようだったら連絡します」

ふう。この調子では、6月もほぼプー?ニート?労働したい!!

 6月8日の日記に

「学生時代の恋人もサッカー好きだった。
韓国とのワールドカップ予選を二人で見に行って、負けて、私はよくわからなかったが、彼がすごく残念がっていたのを思い出す。」

と書いて、当の元彼にメールを送ったら

> 韓国戦 観戦したのでしたっけ? すっかり忘れてました。

あれー、違った?

…調べた。
ソウルオリンピックの予選だったかな。
87年10月26日 日本vs中国。日本が負け。きっとこれ。大変失礼しました!

でも「違います。ワールドカップ予選は二人では観てません」と言わないところが彼らしい。
優しい人だ。

 ギネス君はお祝いメールにも反応なし。もう駄目かね。
2005年06月10日(金)

『中国茶館』,お仕事,『おまた』,ナインアンダー in 手刀


 母と母の友人Tさんと『中国茶館』でお昼ご飯。
二人はこの後化粧品を買いに行くと言う。
Tさんは眉毛が抜けてしまったのでアートメイクをしたいとか、母はレーザーシミ取りをしたいとか、美容関連トーク。

先日まで新座の実家の外壁が汚れてどうしよう、と言っていた母。
「このままでいいじゃん」とか「張替えた方がいい」とか、まわりにいろいろ言われて悩んでいたが、突然「全部塗り直すことにした」。

昨今老人世帯を狙ったリフォーム詐欺事件が話題になっている。
「大丈夫なの?」
「大丈夫よ」
「誰の紹介?」
「偶然知り合ったの」
「なにー?セールスに来たの?」
「違う」
「どこで会ったの?」
「教えない」
何を言ってんだ、この人は。
「いくらなの?」
「何百何十万」
「そんなにかかるの?!見積もりはもらったんでしょうね」
「もらってない」
「見積もりすぐもらいなさい!まさかまだお金は払ってないでしょうね」
「もう手付金払った」
「えー!見積もりももらわないうちに払ったの?」
で、半額を明日払うと言うので止めさせる。
「素敵な人よ」「信用してる」って、なんじゃそりゃ。

Tさんも「怪しいわね」と言いつつ「でも何百何十万で済むならいいじゃない」。
ケラケラ笑っている母。狂っているのか?

 14時から築地でお仕事。終電までとかタクシー帰りとか言われていたが19時に終了。

もっと働きたい気もするが、ナインアンダーの復活ライブに間に合う時間に終って良かった。

 『おまた』でちょこっと飲む。
お客さんのお土産の餃子をおまた弟が焼いて、お裾分けを頂く。博多の「キャベツのたれ」をかけて食べたら一層美味しい。

 21時過ぎ、ライヴハウス『手刀』。着いた時は『me-ism』というバンドのMC中。
金色ビキニでギターを持ってる女性ボーカル。迫力があって声もいい。
後で聞いたら20歳、16歳の頃からやっているバンドだとか。頼もしい。

トリは3人になった『ナインアンダー』の復活ライヴ。
私が見たここ何回かはいつも何かトラブルがあった。今日はガンガン飛ばしていい感じ。
ジャブロ君がギターを持ってるから、不思議な動きのジャブロ舞踊は見られなかったが、その分脚立から何回も舞い落ちていた。

『手刀』で打ち上げ。ナインアンダーファンのお父さんに連れられてきた7歳の男の子と話す。
テンガロンハットが可愛い。
『me-ism』のアンケートで感想を書きたいらしいが「なんて書けばいいの?」と盛んに聞いている。
絵を描いては消し、その様子がまた可愛い。
ダンスを習っているんだって。既にモテモテらしいが、将来が楽しみだ。

「真理さんすっごい嬉しそうですね。子供好きなの?意外」と松本さん。
いや、子供が好きなのではなく、きれいな顔の男の子が好きなのだ。

カメラマンみのりさんに4月3日「かなまら祭り」の写真とヴィデオを頂く。
ありがとうございました。
2005年06月09日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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