囁き
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もう一人。あいつが死んだのが、まだ信じられなかったのと、本当に自殺なのかどうかを調べていたら、もう一人、死んでいた。つい、一週間前。 ほとんど話したこともない人だったから、衝撃は少ない。たぶん、あいつが死んだこともあって、自殺したんだろうね。
僕の周りには、心を病んだ人が多い。だから、こういうこともある。
HPを閉鎖した。元々、そのうち閉鎖しようと思ってたんだ。けど、あいつが最後のきっかけだった。
『あたしたちみたいなの、幸せになれるのかな?』 昔のダチが呟いた言葉。わからねぇよ。人は、幸せに慣れてしまうものだから。だから、本当の意味で、幸せになれるかどうかはわからない。けれど、最低限の幸せってものは、あると思う。 掴めるのか?僕は、僕たちはこの手で掴めるのか?この小さな手で。指の隙間からこぼれてしまうところは、何度も見た。本当に、掴めるのか?
あいつは、幸せだったのか?どうなんだ!?
叫んでも、答えはない。
ダチが、死んだんだ。自殺。死んだ…死んでたんだ。
そいつのHPに久しぶりに行ったら、掲示板に書かれてた。すでに、一ヶ月くらい経ってた。
信じたくなかった。ここに書いたら、誰かに言ったら、本当だと信じてしまいそうで。大学では、今まで誰にも、何かあったなんて思われてないよ。僕の演技は、ばれないから。これだけじゃない。今まで、騙し続けてる。
けれど、今日の夜は、眠れなかった。色々と考えて。
もう遅かったけど、友達と電話した。話すつもりはなかったけど、話したよ。それで、この話を知ってから、初めて泣いた。
てめぇでてめぇが情けねぇよ。なにやってんだか… 元気でやってると思ってた。笑っているって信じてた。今でも、その気持ちは変わらないよ。信じられないのもあるし、お母様や可愛がってたフェレットと一緒にいるだろうからってのもある。 …一緒にまたストリートやろうって話してたよな。ギター、練習するって言ってたよな。忘れてないよ。あのとき、一緒にギター弾いたこと。飲みに行ったこと。泣いてたよな。どうすればいい?って。僕が泊まってるホテルでも、色々と話し合った。帰るとき、くれたメールは、今でも残ってる。死ねない理由が増えたって、そう言ってくれたよな。こっち遊びに来るって…なんでなんだよ…なんでなんだよ!? 会いたいよ。もう一度、声聞きたいよ。もう、叶わない…
人が死ぬのは、初めてじゃない。けど……肌を重ねたことのある相手が死ぬのは初めてだな。一晩だけだけど、身体だけじゃなく、心を通わせたことのある相手が。 恋愛感情はなかった。けれど、それに近いものはあったかもしれないね。それだけ、いいやつだったし、近い人間だった。大切な仲間だった。
だから、彼女には言えなかった。そのうち、時間が解決するって。けど、吐き出してわかった。僕にとって、あいつの存在は大きかった。 また、間に合わなかったよ。別に、僕がどうできるなんておごりはない。けど、さ……通夜も葬式も終わった。顔を見ることは、もう出来ない。多分、墓もいけないだろうね。
仲間は、忘れない。どうなろうと、一生仲間だって、そう思ってる。 なぁ、いつかそっち逝ったとき、また一緒に歌おうな。
これ以上書いても、取り留めないままだね。また、泣きそうだ。 お疲れ様。また、会おうね。
まともなクリスチャンではないかもしれません。けれど、神様。どうかあいつをあなたの側に。あれほど会いたがっていたお母様やカイ君と一緒に笑えるように、見守ってください。お願いします。
いまは、ほとんどとってないんだけどね。週に7コマ。今までなら、この倍以上とってたわけだもんね。
でも、結局、空いてる時間は勤務入れてるから、大学にいる時間は変わらない。もしかしたら、家が近くなったぶん、多いかもね(笑)。はっきり言って、疲れたよ。今日も、会議してた。遠かったら、こんなに会議しなくても済むんだろうけどね。
なんか、世の中の矛盾を感じるねぇ…(苦笑)
尾崎さんの命日、今年はいけなかったよ。忙しかったしね。
まぁ、行けるとしても、行かなかったかもしれないしね。あんまり、今はあそこであった友達に会いたくない。別に、なんでもないんだけどさ。時々ね、すごく子供に見えるんだ、言ってることが。いまだにそんなこといってるの?ってね。それがすごくいやでさ。自分がいやになるから。まぁ、この前は。少し疲れてたのもあるんだけどね。けど、同じこと思ったらいやだから。だから、いきたくない。
仕事してた。
古い連れから電話があった。古いって言っても、少なくとも半年に一度は連絡が来る。まぁ、なんでもない、ただの話。
懐かしい話をしてた。昔の話。ずいぶんと、忘れていたこともあったみたいだ。
今の自分たちの愚痴も話し合った。
今のお前の顔が、想像出来るって言われた。声が昔に戻ってるからなって、笑われた。
お互い、馬鹿みたいに笑った。
電話を切ったあと、吐き捨てた。昔っからあんたが嫌いなんだよ。
あんたが言うことは、間違ってねぇ。だから、嫌いなんだ。
ならば、僕は本当に昔に戻ってるのか?
ただの電話が、くそみたいに疲れた。吐き気がする。
あぁ、この感覚だ。
頭を冷まそうと、シャワーを浴びるために浴室に向かう。
ふと見た鏡。向こうの相手にガンくれたあと、少し微笑み、馬鹿らしくなってやめる。
吐く息と吸う息がぶつかりあうような感覚。
面倒だ。今日は、寝よう。やること終わったら早く寝よう。寝れるなら…
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