<骨牌使い>の鏡

『<骨牌使い>の鏡』読了。ファンタジー。「詞」と呼ばれる力を使う<骨牌使い>と,その力が及ばない「異言」の戦いを描いている。世界観をわりとマジメに作ってあるのは読んでいて楽しい。ストーリーやキャラも悪くないけど,絶賛するほどじゃないかな。世界に十二種類しかないはずの「骨牌」の力ではなく<十三>を受け継ぐ娘アトリと,「詞」の国ハイランドの王の弟でありながら,「詞」の力を使うことのできない青年ロナー。この二人を中心に物語は進む。この二人の物語が,そのまま古きハイランドの伝説に重なっているという構造なんだけど,そのへんの目新しさがいまいちって感じですね。
2001年06月29日(金)

タクラマカン

ブルース・スターリング『タクラマカン』読了。いやこの人はうまいね。何がうまいかって,SF的視点から未来社会/文化を描くのが抜群にうまい。昔のSF(アシモフとかハインラインとか)だと,未来の社会って結局「でかくなったアメリカ」に過ぎない。アシモフの銀河帝国なんてまさにアメリカでしょ。タイムスケールが社会に量的な変化しかもたらさないというのがクラシックなSF観なのですね。これに対してタイムスケールが社会に質的な変化を与えると断言したのがサイバーパンクともいえます。スターリングはその中でも一番うまいのでは。貿易障壁のある日本と,牛を食わないインドが世界の二大勢力になっている(他の国は狂牛病で滅びた)とか,ヨーロッパの無数の小国の民族運動が同時多発しているとか,いいっすよねえ。リアルだ。
2001年06月26日(火)

古田式

『古田式』読了。ヤクルトの古田捕手に,ヤクルトの熱狂的ファンである映画監督の周防正行がインタビューした本で,まあ中年オヤジが長嶋にインタビューするようなもんか?周防監督の舞い上がり方が笑える。古田は話がうまいっすね。いまひとつ本音を引き出せていない気もするけど,まあいいか。
2001年06月18日(月)

Rubyを256+倍使う本(紅玉制覇編)

『Rubyを256+倍使う本(紅玉制覇編)』読了。またまたRuby本。場外乱闘編と同じコンセプトの本。Rubyで分散オブジェクトを実現するdRubyは面白そう。最近毎日Rubyでプログラムを作っているので参考になることも多し。もっと出せ。
2001年06月08日(金)

Rubyを256+倍使う本(場外乱闘編)

『Rubyを256+倍使う本(場外乱闘編)』読了。Ruby本買いまくるワタシ。この本は純正256倍シリーズの番外編の位置付けで,判型も違って大きい。1つではなく複数のトピックがまとめられているのが特徴です。個人的にはRuby/Tkが興味深い。今日からさっそくサンプルを組んでみよう。eRubyも面白そうだが,Apacheにモジュールを組み込まないといけないから,使える環境を用意するのが大変じゃな。
2001年06月07日(木)

ヨイコ

『ヨイコ』読了。岡田斗志夫(オタキング)+山本弘(トンデモ)+田中公平(ゲキテイ)のオタク鼎談から,田中公平が抜けたため,その代わりに毎回ゲストを招くスタイルになったらしい。パワーが落ちないかと心配だったけど,これを読む限り全然問題ないっすね。大槻ケンジ以外のゲストは知らない人ばかりだが,爆裂するオタク話はどれもこれも爆笑モンです。そうか,やはり『パールハーバー』の「世界一かっちょいいゼロ戦」は観ないといかんか。
2001年06月06日(水)

ベルセルク21

『ベルセルク 21』読了。おもしろすぎ。モズクス様最高。タイムマシンで未来に飛んで続き読みたいっす。次巻からは,ドリキャスのゲームになったエピソードに突入する模様。むー。『大江戸からくり考』読了。江戸時代の手品や奇術やからくりについて,古書をもとに解説したもの。現代でも演じられている奇術が出てくるのには驚きですな。『新・魔獣狩り 7』読了。夢枕獏の多くの作品に共通しているのだけど,魅力的なキャラをたくさん出しすぎて,そのためにプロットを複雑にせざるを得ないという本末転倒なことなっている。いや,おもしろいけどさ,「混沌の城」のようにプロットがシンプルなやつの方がもっと面白いもんね。
2001年05月31日(木)

巨人がプロ野球を駄目にした

『巨人がプロ野球を駄目にした』読了。相変わらず海老沢泰久のスポーツエッセイは面白い。日本のプロ野球がいかに駄目かの論調も論理的で説得力があるけど,いくら海老沢泰久が主張しても,巨人ファンが巨人を支持しているからこれは直らないよね。アンフェアに鈍感で,たかり好き(つまり自分さえよければいい)巨人ファンの姿はイコール日本人の姿なのだなあなどと考える私であった。
2001年05月30日(水)

文庫本を狙え!

『文庫本を狙え!』読了。いやー時間がかかったなあ。別に理由は無いけれど,眞言をあやすときに読む本となっていたので,やたらと時間がかかったのであった。文庫本はすぐに入手できなくなるので,文庫本だけを紹介するブックレビューというのは価値があると思う。こういう本を読むと紹介された本が読みたくなってしかたないんだけど,けっこう妙な本が多く紹介されていて,すぐに読みてーとはならなかった。
2001年05月28日(月)

プレイフルワールド

『プレイフルワールド』読了。本の紹介からするに,ファービーとかアイボとかプーチとかのいまどきのおもちゃと子供たちの関係を書いたものかと思ったけど,後半話はどんどん脱線?していって,筆者がwwwと出会った頃のエピソードが中心になる。この人ってVRML作った人なんだね。知らなかった。テクノロジー全般に対して楽観的過ぎるような気もするけど,非常に楽しくかつ刺激的な本でした。はい。
2001年05月24日(木)

ま2の本日記 / ま2