昨日の夜中、ツタヤで借りてきた映画『ミルク』を観た。
もう、ずいぶん前に公開された映画。観たいと思ってて、観忘れていたので、ああ、やっと観る〜と思って観た。
予告トレイラーがyoutubeに残ってるから観て。
もう、もう、夜中に大号泣。めちゃくちゃ感動したっ!!
ミルクは、ゲイの公民権のため、いや、ゲイだけじゃない。すべてのマイノリティのために立ち上がった人。ゲイで初めて公職に着いた人。
これは彼が立ち上がり、選挙を闘い、ゲイへの差別と闘い、そして殺されてしまうまでの物語。
ショーン・ペンがものすごく素晴らしい。考えられないくらいに素晴らしい。ゲイの、意志のある男性を、本当に素晴らしく、意思の強さと弱さと、チャーミングさと、でもって迷いながらも、決して揺るがない1本の芯と、すべて見せて演じた。アカデミー賞主演男優賞受賞。当然でしょう!と思った。
それで、映画の中でみんなが怒りの拳をあげながらデモする場面がいっぱい出てくる。ミルクが「みんなで怒りをシェアしよう!」という。そうなんだ。デモって怒りのシェアなんだよな。私らだって怒ってんだからデモしてんだ!と思ったり。
自分らと重ねたりして観た。だから、余計に感動しちゃったんだ。
しかし映画のトレイラーとか見ると、ミルク=英雄となってるけど、違うと思う。ミルクはリーダーとして立ったけど、英雄じゃない。あくまでみんなの仲間であろうとした人だ。そりゃ市長に「君は独裁者みたいだ」と言われるような場面もあって、「ゲイの票」をチラつかせることもあるけど、でもそれはマイノリティにもパワーがあるんだと気づいた彼の政治的腕力だったと思う。
いつも暗殺者の影に怯えていた彼。それに備えて声を録音していた、ということで映画は進む。
ちゃんと私生活も描き、ラヴシーンもいっぱいある。ものすごく愛おしそうにチュ〜〜するショーン・ペンがとてつもない。恋人役のジェームス・フランコがすごく良くて、惚れる。
しかし、驚いたことに、ミルクが実際に闘ったのはたったの8年間なんだ。それまではごくごくフツーに、カムアウトしてなかったゲイの1男性。
それが立ち上がり、政治家を目指し、なった。
そのことにも感動する。それまで彼は政治活動とか一切してなかった。それが立ち上がって、希望を生んだ。大きな偏見や差別と闘った。
闘いは闘いだけじゃなくて、そこに希望があったんだよな。そこがすごい。
なのに、ああ、そうか。。。。という最後。そうなのか、と、そうだよな、と思った。
とにかく。観てよかった。今さらだったけど。しかも、ツタヤ、今、100円で借りられるんだよ、旧作。100円だよ〜〜。ありがたい〜〜〜。
もちろん中野ツタヤっす! 当然っす!