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重い現実 - 2004年01月09日(金) 今日は気分が重い。 なぜか?といえば理由ははっきりしている。 昨日の「白い巨塔」のせいだ。 原作も昔から何度も読んでいて、話の展開はよく知ってるし、 前作のドラマも見ているんだけど それでも昨日の話は、もう息が詰まり胸がつまってしまった。 患者が教授の勝手な思い込みで病状が悪化し、 特診患者でなく、さらに教授の海外での特別講演・手術のため 家族の再三の要求にも関わらず直接診てもらえず、 さらに担当医は「これは教授の見解違いなのでは?」という疑念をもちながらも 封建的な空気のために、自分の方針で治療ができず 自分の意見も教授にきいてもらえず それではダメだ、とわかっていながら教授の治療方針に従い、 なすすべもなく患者は死ぬべくして、死ぬ。 これだけでも、何度見てもやりきれないのに 昨日のスペシャルでは原作にない アウシュヴィッツを財前が見学する部分があり、 改めてユダヤ人たちがここでどのように死んでいったか、 そこにはどんなに信じられないような人間の狂気があったか、 テレビとはいえ、直面して震亥させられた。 あまりの重さに私なぞには言葉にする能力も勇気もない。 でも、忘れちゃいけない。 祈らなくては。 ... カリスマ指揮者のこと - 2004年01月07日(水) 昨日始まった、 草ナギ剛くん主演のドラマ、 すごくよかった〜。 で、その話じゃなくて その後年末年始に録りためた番組を見ていて− あ、そういえば去年ついにDVDレコーダーを買ったのだ! HDDつきの。 あれはいいっすよ。 52時間もHDDに録りだめできるから、どんどん入れて見たら消す。 良いものだけをDVDにダビングして残す。 DVDはCDと同じサイズですからねー、 保管スペースも小さくてすむし。 でも昨日気づいたのは 標準モードなら言うことなしなんだけど 長時間モードだとかなり画質が落ちる。 ビデオのS−VHSでの3倍モードの方がずっと画質がいい。 …話がそれた。 ってか私は電気会社の回し者? で録りためた番組を見ていて、 「NHK音楽祭2003」という4時間に及ぶ番組を見た。 これは、去年この名目で行われた − シモーネ・ヤング、広上淳一、準メルクル指揮N響 リッカルド・シャイー指揮ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団(ヴェルディ:レクイエム) ワレリー・ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管弦楽団(マーラー:交響曲第3番) ケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団(ベートーヴェン:第9) − のコンサートのハイライト。 ケント・ナガノ指揮の「第9」のことは前に書いたような気がするが 何と言ってもインパクトが強くて、引きつけられたのはゲルギエフのマーラーだった。 ゲルギエフのことはクラシックが好きな人なら今や誰でも知ってるだろうし 雑誌なんかには毎月のように、 イヤと言うほど出ている。 そういうせいもあるだろうし 何しろゲルギエフ自身が野性的な音楽(風貌も)、 アクの強い異常にエネルギッシュな指揮をするし、 誰が見ても強いカリスマを感じるし、 この人、実は影武者を何人も持っているのでは? というくらいものすごいスケジュールで世界中でアクティブな活動をしているからなのかわからないが 音楽業界にはアンチ・ゲルギエフが多い。 私のオフィスにもゲルギエフ嫌いばっかりだ。 私も雑誌やら新聞やら見ていると ヤンキースの松井くらいの扱いで毎日のようにゲルギエフが出ているので ちょっと鼻白んだりもするのだが 嫌いではない。 「ケッ」と思うのはどっちかというと、ジャーナリストや評論家のセンセイ方の大騒ぎに なんだかワイドショーかよ?という感じを受けてしまうからなんだろう。 私が今まで実演で聴いた限りでは (去年の「ボリス・ゴドゥノフ」、ムソルグスキーのオペラがあれほど美しく上演されようとは!) まあ、猛烈なバイタリティをむんむんさせているには違いないが 少なくとも曲を自分のパフォーマンスのダシにしてしまうとか (どこかの国のカン違いスターみたいに) そういう音楽家ではない。 刺激的な演奏をするが、その曲を裏切ったりはしない。 昨日見たマーラーなどは 全身全霊で指揮をし、オーケストラが(このオケ、うまくなった〜)それに応える 本当に感動的なマーラーだった。 あまりの忙しさゆえに時によってムラがあることは確からしいが。 私は幸いそういう悪い時のゲルギエフは聴いたことがない。 スーパー・カリスマゆえに この指揮者をどう評価するかが、業界やファンの間では色々問題になっているようなので 私の考えを一度書いておきたかった。 私は、ゲルギエフは凄い指揮者だと感じています。 ...
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