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気になること - 2004年02月10日(火) 仕事柄でもあり、 もちろん好きだからでもあり、 このような日記を書き始めたからでもあり、 最近実に色々な音楽サイトをのぞくようになった。 オフィシャルなものあり 個人的なサイトあり はたまた私のもののような日記風なものもあり。 で、よくBBSに書き込んだりもする。 そんな時、すごく気になることがある。 色々な人が色々なことを書き込む。 しかしみんな自分の書きたいことを書き込むだけ。 もちろん100%そうではないが かなりの場合そうだ。 みんな一方的な書き込みで 前に書いた人の話はことごとく無視。 知識の披露だけだったり、 誰かのこきおろしだったり。 この不毛なコミュニケーション。 私がMyエンピツに登録している方々のBBSでは あまりそういうことはない。 みなさんなかなか粋な会話を楽しんでいらっしゃる。 したらこれは音楽サイトだけ?? なんとも「現代」的で寂しい気がする それに怖い気がする。 音楽を好きな人なら アンサンブルのやりとりの楽しさ、 相手の音を聴いて、それに反応して自分のフレーズを返したりして。 芝居でもおんなじ。 それは至福のやりとりだと思うけど。 そうは思いません? ... New体験 - 2004年02月07日(土) 先日、初めてケラリーノ・サンドロヴィッチの舞台作品を観た。 あっちこっちでたくさん宣伝している、 『カメレオン・リップス』。 堤真一、深津絵里、生瀬勝久、余貴美子、山崎一、ほか錚々たるキャスト。 初めてのKERAさん(みんなこう呼ぶらしいので、私も) の舞台は、私にとってまさに新しい経験だった。 こういうタイプ?というか種類?の舞台はほんとに初めて、 というか、私にとって新しい世界だった。 プログラムには「KERAさんの不条理、ナンセンスな舞台は…」 というようなことが色々書かれていたが、 不条理… とも言えるし、 うん、確かにナンセンスとも言えるし、 でも例えば一時猛烈に流行した 吉田戦車のマンガのような 筋もなんにもないようなナンセンス、 というワケでもない。 ちゃんと筋はある。 でも確かにムダ? というか枝葉末節的なセリフが満載で かなり振り回される。 そしてその分上演時間は長い。 (19時開演で22時30分終演だった。) 私は最初、洒落たセリフ、 素晴らしいコメディセンスを持った作家だな〜、 なんて思っていたが、 もう1時間もたつとだんだんイライラしてきて 「何てムダなセリフが多いんだろ。中身と関係ないじゃん。」 なんて思い出して、 休憩のころにはすっかりうんざりしてきて 「やっぱり私はシェークスピアとか三谷さん、はたまたモーツァルトのオペラのような古典的、シンプルで緻密なものが一番居心地が良くて、こういう皮相的な現代劇は基本的にダメなんだな。」 なんて思ったくらい。 でもそれが後半になって様相が変わってくる。 劇が変わったんじゃなくて 私の中から新しい感情が芽生えてくるのを感じる。 それは何だかわからないのだけど 急速に目の前の芝居に集中しだしたのだ。 そしてとっても胸を震わせられた。 これはなんだったのだろう? KERAさんの世界観って? 観終わって家路につく私は ともかく凄い濃密な芝居を観たな、 という手応えがいっぱいで 今もその感じが抜けない。 そういえば、思い出したのだけど それにまたこれは違う感触なのだけど ヴィスコンティの映画を初めて観た時がそうだった。 (『ヴェニスに死す』ね。) 最初観だしてしばらく、 もう、なんだか嫌悪感が体を走って よっぽど途中で帰ろうか、と思った。 でも途中から急にその世界に自分が溶け込みだして 今やヴィスコンティの映画なしの自分など考えられない。 きっとその嫌悪感は その世界の中に 鏡に映った自分を無意識に感じたからに違いない、 などとよくその後思ったものだ。 よく太宰治の小説がそう言われるように。 KERAさんの舞台がそういうものかはわからないけど。 しかし、この舞台 他の人からはどういう評価を受けるのか 心底見てみたい、 と思うのだ。 ...
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