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親父の誕生日 - 2005年02月15日(火) 昨日2月14日はバレンタイン・デー♪ …なんだけど、私の家では親父の誕生日。 そう、あの時々登場する天然親父です。 誕生日までおめでたい男。 昨日は平日なので、日曜日に実家で誕生祝いをやりました。 っていっても夕食をいつもよりちょっと豪勢に そしてケーキを買ってきただけだけど。 私たち夫婦も昼過ぎから実家に行きまして、 そしてケーキを買うのは私たちの役目。 今年の親父はとっても嬉しそうでしたね。 もともと女の子みたいによくしゃべる親父ですが(天然ボケを随所に交えながら) その日は本当に嬉しそうで、絶えず満面の笑みで そしていつまでも話していたくて仕方がない感じでした。 それはなんといっても、 初めて嫁、というか自分の娘みたいな女性が家族になり 去年と違った心持で祝ってもらえることが 新鮮だったし、嬉しかったんでしょうね。 親父の顔を見てて、それはわかりやすいくらいわかりました。 私もそう。 結婚して、家にもたまにしか行かなくなった、という以上に 親とはグッと距離を置くことができるようになり (「距離」なんて言っちゃうと冷たく聞こえてしまうけど、そういうことじゃなくて、ね。) 前よりもずっと良い関係でいられている気がする。 それとたまたま私のやっている今の業務が 親父のやっていた仕事と共通するところがあって アドヴァイスをもらったり、自分の考えをぶつけてみたり 今までになく対等な話ができるようになった。 私もそれが気持ちよいし、親父も同じように嬉しいらしい。 ケーキも美味しかったし(私の家の近くにとっても良い店があるのです!) いい誕生祝いのひとときでした。 ところでバレンタイン、 いつものことだけど会社や仕事まわりでは一個ももらえなかったなぁ〜。残念(><) で〜も、もちろんマイハニーにはもらったよ(^^) それで充分。 ... 「ルル」。って言ってもカゼ薬じゃないよ - 2005年02月14日(月) 行ってきました、何かと話題の 新国立劇場「ルル」。 何が話題なのか知らない方のために簡単に説明を。 新国立劇場(以下新国)で今月上演される、アルバン・ベルク作曲の「ルル」というオペラがあるのですが、上演のつい2週間くらい前? 劇場から 「2004/2005シーズン・オペラ「ルル」(2005年2月8日初日)につきましては、本日まで劇場の音楽スタッフが全力で音楽稽古を行って参りましたが、非常に高度な芸術的レベルが要求される作品であり、新国立劇場といたしましては高い水準を維持した公演を聴衆の皆様に観劇いただくため、本公演を3幕版から2幕版に変更して公演することとし、アルヴァ役永田峰雄が降板、代役として高橋淳が同役で公演することといたしました。」 という異例の声明がでたのです。 これについて、永田氏ではなく主役の佐藤しのぶがちゃんと歌えないのだ、とか いや主役だけでなくやっぱり全員歌えないのだ、とか オケが演奏しきれてないのだ、とか 演出に問題があったのだ、とか 様々な憶測が飛び交い、上演が開始した今も某有名掲示板をはじめ、 様々なサイトでケンケンガクガク、ちょっとした騒ぎになっている。 しかしそれらの憶測、どれも信憑性がある、というか なにしろ「ルル」は演奏の難易度がハンパでなく、 いくら日本人の演奏レベルが上がった、といっても いやもちろんそれだから上演しようとしたのだろうが 外国の超一流劇場でも、そうおいそれと舞台にかけられる作品ではない。 だから日本で「ルル」が初めて上演されたのは たった2年前なのですよ。 (日生劇場のプロダクション。天羽明恵さんが主役を歌い、沼尻竜典さんが指揮した。) 昨年、松本のサイトウ・キネン・フェスティバルで同じベルクの「ヴォツェック」の見事な公演があったが、小澤さん以下、超強力な演奏陣があってのこと。 残念ながら新国にはそこまでの歌手、オーケストラは起用できないし、 だから心配だったわけです。 でも私が観にいった日(2月11日。2日目の公演)では 自分が「こんな状況じゃかなりヤバイんじゃ」とドキドキしながら行ったせいかもしれませんが、「なんだ、結構イイじゃないか。」 なにしろ調性はないし、音は複雑多岐に縦横にはりめぐらせられていて 聴覚的には私でもおいそれと全部を聞き取れるような音楽じゃないですから (それでも偶然会った作曲家の友人に聞いたら「ヴォツェック」よりは音が少なく整理されているそうだ。) 細かいこと、至らないことを挙げていったらキリがないのでしょうけど ルル、という世紀末的な「ファム・ファタール(運命の女)」の物語として 佐藤しのぶは歌として、声として必死だったにしても、華もあり存在感のある芝居をしていたし (掲示板などの書き込みをどこまで信じていいかわからないけど、ゲネプロや初日は歌の入りがうまくでれなかったり、とまったり、忘れたりかなりヤバかったらしい。) オケがシュテファン・アントン・レックという指揮者のもと、時々はあぶなかったにしても、かなり音が整理されて、激烈さ、そして20世紀初頭のウィーン特有の退廃的な官能、あやしい色香を音楽から漂わせていた。 それだけでも聴いた甲斐があったし、ベルクの音楽があれほど複雑なのに こんなにも心をうつ音楽でもある、ということに改めて感心。 でも話はやりきれないくらい凄惨だ。 (もっとも最近は昼の連ドラでも見慣れてりゃ…) ただ、新国さん。 あんな声明をだして観客を動揺させたのだから 当日もキチンとした掲示をしてくれなきゃ。(テノールの変更だけは貼り紙してあったけど) プログラムにも何事もなかったかのように オペラ「ルル」全2幕、ってそれはないでしょう。 もっとも、お客さん、 大半が佐藤しのぶがでるオペラ、ってことで観にきていたみたいで (しかもご年配がかなり) そういう出来事には関心もなく、 「ルル」そのものにも「なんだろうね、この音楽は。」って パラパラと気のないさめた拍手をする人ばっかりだったけど。 ...
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