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たまには冴えないコンサート - 2005年02月23日(水) 先週末、今年初めてのN響定期に行ってきました。 (先月のアシュケナージは、残念ながら仕事の都合で聴けなかったのだ) 指揮はイタリアの若手、ジャナンドレア・ノセダ。 この人、ゲルギエフの弟子のような言われ方で、 またマリインスキー劇場でも活躍している(?よね)ものだから 何となくロシア人みたいな気がしていました。 全くの勘違い。ファースト・ネームがイタリアの名じゃんか、ねえ。 で、コンサートはまあまあ良かったの・・・かなあ? かなりの力の持ち主だとは思うし、 イタリアの音楽家特有の「ブリオ」というのか 先日感動したファビオ・ルイージもそうだったが ある特有の活気、すごい勢いのいい流れ、 そんなものを持っていました。 音楽の速度表記にアレグロ・コン・ブリオとかあるでしょう? この「ブリオ」。(決してぶり男ではない) 日本語で強いて訳すと「活気」みたいになるんだろうけど ちょっとニュアンスが違う。 「生命感の躍動」みたいになるのかなあ? トスカニーニやムーティの指揮するオーケストラの、早い曲の時の 感じを思うとわかってもらえるかな、と思うのですが。 (聞いたことがない人にそれを言うのは無茶か) でもノセダの指揮、さっきも書いたルイージによく似ていて、 また似ていたせいかな〜、ルイージと比べてしまってちょっと物足りなかった。 選曲も凝っていて(私は好きですが) R.シュトラウスのオペラ「カプリッチョ」と「インテルメッツォ」からの 管弦楽抜粋と 同じ20世紀の作曲家シェックのホルン協奏曲、 そしてブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」という かなり通向きのプログラミング。 上手くいけばすばらしいプログラミングだったのでしょうけど まず「カプリッチョ」でのホルン・ソロがメタメタ (昔ドレスデン・シュターツカペレがアンコールでやった時の名ホルン、ペーター・ダムの音が懐かしい…) そしてシェックのホルン協奏曲での松崎さんのホルンもかなりヤバかった。 これかなり技巧的に難しそうな曲でしたしね。 ブラームスだけは良かったけど、あとはノセダのどんどん前に行こうとするテンポ感にオケが乗り損ねていた様子。 まあ、色々行っていればこんな演奏会もあります。 しかし、同じ日に古楽の雄、フランス・ブリュッヘンが新日本フィルを指揮するという期待大のコンサートがあったのに なんでそっちに行かなかったんだぁ〜!というのがホントのところ。 (色んなサイトをのぞきましたが、素晴らしかったみたいですね!) ... あずちゃんの抵抗 - 2005年02月18日(金) ドラマ「優しい時間」見てますか? いいですよねえ。 生きていく中には厳しいことがたくさんあるけど ゆっくりと歩む時間はとても優しい。 都会に住んでいるとなかなかそういうことは感じられないですが… ゆっくりゆったりと進むこのドラマも 少し動きがでてきましたね。 ところで、何回目だったか 長澤まさみちゃん演じるあずちゃん(あずさ)が 「森の時計」(コーヒー屋の名前)の閉店後、いつも会計があわなくて 足りないと自分のお金を足し、 多すぎると自分のポケットに入れる、という毎日を繰り返していたのですが、ある日、たまたまポケットに入れているところを 同じ店の姉御肌の店員に見つかり寺尾聡演じるマスターがそれを注意する、というくだりがありました。 あずちゃんの気持ちわかるなぁ〜、と思っていて見ていました。 私も昔、ちいさな演奏会をまかされることが多く、 そういう時は1人か2人で現場を担当するので 帰りにチケット代や当日精算分、アルバイトに払う手数料など 計算すると合わないことがごくたまにあったんですよね。 で大抵そういう時は足りないんだ、これが。 ああ、経理に怒られるな〜 とちょっと怖くなり、自分のお金を足してつじつまを合わせる、 なんてことが時々ありました。 もちろんいけないことですよ。 今ではよくわかるし、そういうのは正直に申告すればいいのだ。 「優しい時間」の中で、マスターはあずちゃんにそのことを注意してました。 とっても優しい口調で。 でもあずちゃんは逆ギレする。 「どうして。どうしていけないんですか? マスターは私を泥棒だとおもっているんでしょ。だったら警察にでも何でも言って下さい。 私は悪い事はしていない。今回はたまたま多くなっちゃったからとりあえずポケットにいれただけ。いつもは足りないことが多くてその度に自分のお財布からいくらか出して足していたのに。」 (記憶がだいぶあいまいになっているが、まあこんなことを言っていた) あずちゃんは過去にいろんなことがあって 心にちっちゃな傷をもっている子で 少し精神的に過敏なところがあるから こういう風になっちゃうのかな、 だから普通のシチュエーションとは少し違うのかな、 とも思うのだけど。 でも私はその様子を見ていて 痛々しく思った。 今の若い世代(あ〜、こういうことを書く自分がイヤだ) に何か注意したり、 お説教、とまではいかなくても話をしても なかなか素直に聞かない。 「そうですね。」「あ、確かにそうだ。」「そうかもしれない」と まずはなかなか考えない。 「自分は間違ってない!」を初めっから主張されてゲンナリすることが多いよなあ〜。 特に職場では。 あんまり素直に聞かれるのもナンだけど でも気持ちを開いて、少し頭も客観的にして、 「今起こっている状況は? じゃ、どうしたらいい?」 ということに向かって話をする体勢にしないとね。 …でもこんなことを書いてるけど 自分も以前はそうだったし、 いや、今でもあまり変わってないのかもしれない。 どうなんだろ? ...
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