kakera


微かな kakera 引き合い重なる…偶然か必然か
夢か現か 吉か凶か

2002年06月04日(火) 盛り上がる輪の内と外

 先週のサッカーW杯開幕以来、にわかサッカーファンが急増中だが、本日の日本チーム初戦でますます加熱することだろう。
 ワタクシ自身は、特にサッカーに興味がないので、周りがどんなに夢中であってもゲームをじっくりと観戦なんて事はない。

 家族の中でその傾向が著しいのはワタクシの母。今朝も新聞を見ながら、
 「朝から晩まで、何処でもサッカーだねえ」と非難めいた口振り。
 世界大会だから、仕方あるまい。しかも、我が国で開催だ。(どうして会場が二つの国に別れているのか分からないけど)
 とはいえ、楽しんでいるのだから水を差すつもりはないが、「お前サッカー知らんやろ?」と、このワタクシでさえツッコミを入れたくなる人が、
 「ワールドカップがさぁ…」「試合見てて寝不足になっちゃうよ」なんぞ言うのを聞くと気力はしぼんでげんなりする。

 会社や行き帰りの電車の中で、そういった事象にぶち当たり家に帰ったワタクシは家の中でもそれにぶち当たった。
 軽く晩酌をしながら、両親は日本対ベルギー戦をテレビ観戦。
 「ああ〜、もぉ!どこにパス出してんの!!」「あー、抜かれた!!」激しいアクション付き。
 ……母上?今朝まで「サッカーなんて」と言っていたのに。
 肉親であるので容赦なく
 「今朝までサッカーなんて!って言ってたくせに」と突っ込んだ。
 「いや、今日は日本の試合だから。今日だけ。せっかくだから日本の試合は応援しなくちゃ」
 
 母上ってば、日本人のいいサンプルかもしれない。
 盛り上がる輪の内で楽しむことと外からその輪を見て楽しむこと、どちらでも面白いけど、せっかくだから、どちらも楽しんでしまおうか。



2002年05月28日(火) ポコペン

 ここ何日か、自分の中で大ブームが起こっている言葉がある。
 ポコペンだ。

 何故だろう?ふと浮かんだこのポコペン。妙に今の自分にはまってしまい、語尾に付けてしまっている。でも、心の中で。口に出すとさすがにオカシナ人になってしまうから。
 つらつらと考える。ポコペン……。むか〜し、缶蹴り遊びの一種であったよなあ。鬼役は缶を飛ばされないように、みんなを捜していく…。「○○ちゃん見っけ、ポコペン!」って発見時にはそう宣言して全員を捜していくゲーム。
 なんでポコペンっていうんだろう?

 疑問はすぐに解決しなくちゃな!
 本日勤務中、広辞苑を引っぱり出し、調べてみた。しかし、こんなポコペンなんて言葉載っているかな?

 ……載ってたよ!しかも元は中国語だ!意味は『だめ』『話にならない』という。
 という事は「○○ちゃん、見つけた!ダメじゃん!!」って訳か。
 ふ〜む。でも、何で中国語のポコペンが子供の遊びに取り入れられていたのか、新たな疑問が出てしまった。
 う〜む、ポコペン。



2002年05月24日(金) サトレ(命令形?)

 公開を見逃して気になっていた。いつかビデオで、いつかテレビで。そう思っていて今夜、ようやくテレビで放映。

 今日の金曜ロードショーは「サトラレ」
 原作は漫画であるこの作品。実は連載初回からチェックしていた作品。なにぶん立ち読みばかりなので回を逃すこともあるが、読む度に考え、涙する。コンビニで立ち読みして目を潤ませているなんて、他人から見ればずいぶんと奇異に思えるだろう。そこまで好きな作品なのに単行本を買っていない。出版社さん、原作者さんごめんよ。

 しかし、原作のある物を(しかも元は漫画なんだから映像のイメージはより具体的)尺を短くして実写の映像化にするのって難しいなあ。映像用にエピソードを作り替えるのって本当に大変だ。
 でも、この作品、決して悪くなかった。いや、いいんだよ。

 主人公のサトラレだけでなく、全ての人が抱える やるせなさ、切なさがつらいよ。
 口にしなくても伝わってしまう無意識のままでの自分を露出。語りたくない事、伝えたくない事も教えてしまうこの性質。
 人は、無意識に思うことが余りにも多すぎて、きっと口にする事よりも思考している時の方が多いはず。口にしない事だからこそ、汚く、負の感情エネルギー満載のそれが全部垂れ流し状態になるとは、プライベートもナニもあったモンじゃない。
 でも、その精神垂れ流し状態を優しく見守っていく、サトラレのただ一人の肉親であるおばあちゃん。

 もし、自分がこのようなサトラレだったとしたら、このおばあちゃんのような優しさと愛情でもってワタクシに接してくれる人はいるだろうか?おばあちゃんだけでなく、ワタクシを信じてくれる人はいるんだろうか?

 ああ、とりとめのないこの思考。何を書いているのやら。自分の思ったことが上手く文章で伝わらないだろうけど、それでも、ダイレクトで伝わらない今の自分が好き。(でも、伝えようとする技術はもっと身につけた方がイイよな)

 漫画の設定を現実に置き換えるワタクシって相当漫画的な考えだよな(笑)



2002年05月13日(月) 支配

 本日、会社で読了した一冊は、
『ボクの町』乃南アサ著。お巡りさん見習のお話。
 一青年が主役とも言えるし、一お巡りさん(の見習い)が主役とも言える。仕事上でのライバルとの青春、とも思えるし、恋に悩む青春とも思える。自分ってナニ?と自問自答を繰り返す哲学のようでもある。一冊でいくつの味があるのやら……となかなか面白い。退社まで、このお話に関することにあれこれ思いを巡らしていた。

 そして帰宅途中、よく立ち寄る古本屋で流れていたラジオ番組。クラシック曲を多く流す番組だ。たまたまその時に『子象の行進』が流れていた。
 こうして日記を書いている脳味噌の隅っこで、そのメロディは繰り返されている。

 意外と簡単に何かに支配されてしまうものだな。しかも、強制的でないほうがより強力に支配されてしまうようだ。



2002年05月12日(日) サファイアと見る夢

 読書疲れか、仕事を余りしていないせいか、寝付きが悪い近頃。生来の肩こりや、腰痛も影響しているのだろう。目覚めても身体の芯がグズグズしている。
 少しは体を動かせばいいのだろうが、もう何年もロクに動かしていないと、運動をしようと言う気持ちすら動かなくなっている。
 でも、しっかりと眠りたい、出来ればいい夢を……と望み、大事にしすぎてしまい込んだままのお守りを取りだした。

 サファイアの指輪。

 会社務めを始めてから数年経った頃に購入した指輪。大事にしまい込んでいたその指輪をいい夢が見られるようにと、取りだした。
 古来から宝石の中でも最良なお守りとされているサファイア。おかげで楽しい夢が続いている。
 
 普段、夢の印象すら、夢を見たことすら覚えていないのに楽しい、という印象を残してくれるこの指輪。

 さて、今夜はどんな夢を見ようか。



2002年05月03日(金) オトナコドモ

 何日か前に知った事件に心動かされている。
 うっわぁ、これは行くしかないだろう!あ、でも。年齢的にあの場所に行っても良いのだろうか……。いや、年齢的にはOKだろうが、自分一人で行くのは浮く?そうだなあ、きっと浮くだろうなぁ……。だってメインのお客はやはり子供だろうしねえ。
 そう思い、揺れに揺れて……。

 今年の春から始まった『仮面ライダー龍騎』
 これに登場するライダーはリュウキだけじゃなく他にもいる。その中で騎士(ナイト)というライダーが好きである。というよりも、ナイトに変身する秋山 蓮という青年役の方(松田悟志さん)が好き。下世話に言うなら超!好み!!
 幼い頃から特撮物は好きでよく見ていたが、それも子供のうちまで。まさか、今更仮面ライダーショーへ行こうかしら?と考えに至るなんてお釈迦様でもご存じあるめぇよ。
 いや、普通ならショーまで行くなんて考えないよ〜となるのだが、このゴールデンウィーク中、某所で行われるライダーショーにはそのご本人、松田さんが登場するという!

 そりゃぁ、悩んで揺れもするでしょう!?だが、結果、不参加と決断。年齢的に参加するぜ!!というパワーが弱かったんだよ、多分……。オタクパワーも貧弱になっているからなあ。
 でも、夏の映画は見に行く気、有り。一人で行ってもいいけど……どなたか、カムフラージュに使えるお子さん、紹介していただけませんかね?



2002年04月30日(火) ゼニ哲学

 約1ヶ月、ロクに仕事をしないで毎日を過ごしている。といっても無職ではない。ちゃんと会社員として毎日出社している。出社しているが、本来の作業がないのだ。おかげでかねてからの趣味の一つである読書がはかどること!
 読むジャンルに制限を決めてはいないが、つい購入する本は、気に入った作家という基準なものだから自ずとジャンルが狭まってくる。狭めるつもりはないが、自分で金出して買うのだから、気にいらん作家のつまらん文章は買いたくない。すると購入する本が広がらない。読むジャンルに制限をしていないのに、自分で制限を狭めているこの矛盾。キュキュッっとライトなチョークスリーパー状態。
 そこで頼りにするのは、他人の好み。自分では買う気はないけどちょっと読んでみたい。そんな本を貸し借りできる知人が居たら、しかもお仕事関係者で居たら昼日中から、社内が“便利な街の図書館”状態だ。
 そんな“社内図書館”から借りだした本の中で、自分の趣味では読んだことのない一冊を手に取った。

 「男と女のゼニ学」青木雄二 著
 この著者は漫画家で、「ナニワ金融道」の作者といった方が、ピンと来るかもしれない。
 手にしたキッカケも「ああ、あの漫画を書いている人の本か。アレは時々読んでいて面白いから、じゃあこの本も読んでみよう」ってなぐあい。で、実際には……。
 やや、面白いわ!男と女という最小単位の社会の中での金の使い方、使われ方の事件と、そこから考えられる著者の思う男性論・女性論。金に関わったときの心理状態も論じられている。
 本文で取り上げられている事件を読むと「こんな馬鹿な話で人が引っかかって詐欺に会う人がいるとは…!」と驚きっぱなし。驚きを通り越して、大笑い。
 だが、その驚きと大笑いのアホらしい事件に、自分が落ちてしまう事はないとはいえない。社会の一人だから。
 万が一そんな事件の中心になったとしても、ギリギリ3カウント前には切り抜けるくらい冴えたセンスを持ちたいね。巻き込まれっぱなしで、金と心中なんてせっかく読書で得た知識もワタクシも無駄になる。それは社会的損失が大きいよ。いや、そういう人になればアホな事件が避けて通るわ。



2002年04月17日(水) ピース・ブルー

 同業者だからこそ通じる呼吸、というか手を抜ける作業というのがある。本来は作業工程上省いてはいけないのだが、往々にしてあるのが、小さな会社ならでは。

 ワタクシの勤め先は、印刷会社である。当然、印刷物にはいちいち指示書が付く。「この紙を使ってこの刷り色にして、必要な数はこれだけ、納期はいつまで」そんな内容だ。
 だが、小物……納品数の少ない物や名刺、ハガキ、封筒等ほぼ消耗品といえそうな物には簡単なメモ書きが付箋で付いているだけという事がある。例えば、見本品に「増刷なのでこれと全く同じ物を200」と走り書き。もっと酷いときには口頭のみの場合もある。

 そんな細かいことは実は日々起きているんだが、本日の出来事にはさすがに感心するやら、呆れるやら笑ってしまった。

 封筒の印刷が持ち込まれた。
 版下に、使用する封筒も用意され、納期は手が空いたときにチャッっと入れてくれというアバウトさ。(実はそういうアバウトな納期指定が多かったりする)で、肝心な刷り色。
「墨(黒色)でいいんですか?」
「いや、紺っていうか、青?あの、煙草のピースのパッケージ知ってる?ああいう青」
「はあ、ピースの青ですか。はい分かりました」
「じゃ、よろしく」
 お客様は、今度は大きい仕事持ってくるからね、と帰っていった。

 封筒の印刷を受注したワタクシ、印刷オペレーターに直接持って行く。
「まあ、今週中に刷り上がってりゃOKですよ。刷り色は煙草のピースの箱の青、あんな感じで」
「ふーん。ピースの青ね、分かった」

 これで通じちゃう印刷会社。こんな具合に進行していく印刷会社。楽だけど……社会人としてこんな進行でいいのだろうか?笑いの裏にうすら寒いワタクシを発見。



2002年04月10日(水) 雨の中の桜

 梅の気配すらなかった今年遅めの新年会にて。誰からともなく春の企画が持ち込まれた。
「今年のお花見は京都で…!」 

 普段、こういった企画物の立ち上がりが遅いのだが、期間限定の旅行目的の為に、いつになく迅速に行動をしたのが仇になったようで、まさかこんなに早く桜が咲くとは……!オマケに週末天気予報も悪く、肌寒い雨の中の花見となる。(実際は土曜日と日曜日の昼頃までが雨だったが)
 それでも、せっかく手配した二泊三日の京都旅行。麗らかなソメイヨシノは散ってしまったが、艶やかな紅しだれ、清廉な白雲のような御室桜は丁度見頃。気を取り直して、出掛けてきた。

 ところが出発前からハプニングが。同行の友人一人が急遽キャンセルの連絡。別の者は復路の時間を少し早めたいとの事情。慌てて新幹線やらホテルやら変更の手配。
 いつになくトントン拍子に話が進んでいったと思ったら、必ずどたばたが起こる。皆、仲が良いやら悪いやら。だが、この微妙なズレ具合が付き合いの面白いところでもある。
 これ以上のハプニングが起こらないよう、全てを滞り無く終えるためにワタクシがしたことは、旅行の企画・手配の段階で何もしなかったことだ。つまり、手配の変更等ワタクシはいっさいしていない。(他に、「今日はここに行きたーい」とか「どうしてもこれが食べたい!」と発言しないこと。)

 さて、出発前にこれだけの出来事が起きれば、禍福は糾える縄の如し、あとは良いことが続くはず。と思ったのが甘かった。最大の事件は出発当日、新幹線の発車十五分前に起きた。
 発車三十分前に東京駅で今回の幹事と待ち合わせし、一緒に新幹線へ乗り込むこととなっていた。が、待ち合わせを五分過ぎても、十分過ぎても奴は来ない。さすがに心配になり電話を掛けた。幹事役の皐月ちゃん。こやつは遅刻癖が有るから不安だなあ。駅に着いているけど迷子になっている、ていうのならまだ良いんだけど……。
 「ごめ〜ん、今まだバスの中。もうすぐ着くよ。何だかすっごいバスが遅れちゃって。それからふるふるさんが遅れるって。朝に連絡があった」絶句……時間厳守の時にバスを使うな!おまけに、ふるふるさんが出発時間に間に合わないとは!?どうしたのだ!
  ともかく奴が来なければワタクシもどうにもならない。どうにか間に合ってくれるよう祈るばかり。すると、本日の同行者、天祥から電話が掛かってきた。
 「ごめん、まだ東京駅に着いてない。ひょっとしたら間に合わないかもしれないから、先に行ってて」再び絶句……。おっまっえっらっはー!
 ああ、もう!やっぱり面倒くさがらないで先に切符を受け取っておけば良かったか!それとも、モーニングコールを入れて、バスを使わずに電車で来いと言っておけば良かったか!?

 あと、五分。東京駅の八重洲南口をウロウロ。「うわ〜、ごめんねぇ」皐月ちゃん到着。ふたり、ホームへ向かって走り出した。するとワタクシの携帯が鳴る。天祥だ。発車まであと三分。
 「いま、ホームに着いた!何処にいる?もう、新幹線に乗った?」
 「いま、皐月ちゃん拾った。ホームに向かってる!いや、着いた。乗れ乗れー!」
 新幹線が動き出した。
 三人は座席でようやく顔を合わすことが出来たのだ。
 「いや、もう。いつもならもっと早く着くのに、道が混んでてさ」
 「ねえ。電車で来ると乗り換えが面倒だからバスに乗ったんだけど、これなら電車の方が早かったよ」 
 ……出発の朝にこんなスリルは要らないのだよ、君たち。
 「ところで、もう一人。ふるふるさんは?」
 「出発には絶対間に合わないから、先に行ってくれって。後から来るって」
 「お仕事が忙しい人だからなあ、大丈夫かな?」
 「昼過ぎには京都に着くはずだから、ホテルで合流して今日の予定を進めようよ」
 こんな感じで二泊三日・京都お花見旅行の幕は開いた。

 旅行中、今まで行った事のないところを中心に行こうと計画を立て実行。
 今回出掛けた場所で一番気に入った場所は、上賀茂神社。
 鳥居をくぐってすぐ右手にある大きなしだれ桜が見事。木々と川の音が心地よく、相性がよい場所、気が整えられるっていうのはこういう気持ちなんだなあと実感。それから、神社のすぐ側にあるお店の焼き餅も美味しくて幸せの一時。
 逆に、どうも落ち着かなかった場所は宿泊したホテルの部屋。起きてみんなと騒いでいるときには大丈夫なのだが、いざ寝ようと灯りを消すとどうもざわざわする。何処がざわざわする。二晩とも眠りが浅いまま、朝を迎えていた。綺麗なホテルだったんだがなあ。

 そうそう、肝心の桜だが、やはり遅咲きのものしか残っておらず、少々寂しい場所もあった。それでも、春の空気と共に花を楽しんだ。それ以上に食の充実度が高かった。お菓子も食事もお酒も。人との交流も心地よかった。京都のパワーを取り入れて、美味しいお土産を手に帰宅。大満足。



2002年03月24日(日) 桜日和

 予想外の早咲きの桜にせっつかれてお花見に出掛けた本日。

 浅草は事問橋から川縁を歩いて桜橋へ。桜橋を渡り向島側から事問橋を通り過ぎ吾妻橋から浅草に戻る。
 暖かな春の日射しの中、持参したビールやお菓子をつまんで川の流れや花の散りゆく様を眺める。行きすぎる人たちは皆ほころんだ顔をして。ああ。春って、お花見ってこんなカンジ。それにこの時期、昼日中を歩くなんて久しぶりだこと。
 散々川縁で飲み食いしたにもかかわらず、途中のビアホールですぐさま休憩に入ったり。だらりとしてはいるが、非常に有意義に過ごせた午後のように思う。

 この花も後一週間持つかどうか。長いようで短く儚い桜色の一週間、とっくりと楽しんでいこうじゃないか。
 


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