一橋的雑記所
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で御座いますです。 知人お薦めの短編集がようやっと、文庫オチ致しましたので。
○『象と耳鳴り』恩田陸(祥伝社文庫) 恩田さんの長編はどちらかというと苦手な己(汗)。 『光の帝国』は相当好きなので、どっちかってええと、 この方の作品は、短編でシンプルにでも濃厚にネタが凝縮されているものが 己的には相性が良いやうです(『puzzle』も割と好きなので)。 ですから、3兄弟揃い踏みも出来れば短編連作で拝見致したく… 作者御自ら仰られている如く、3兄弟が冗舌に「空回り」しまくる長編は、 ううう…想像するだに恐ろしい…(滝汗)。
今、『冷血』いよいよクライマックスに突入で御座いますです。 「ノンフィクション・ノベル」というのがズシリと胸に堪えておりますです…。
嗚呼、奈良での清々しい休日がどんどん遠ざかる…(まだ呆けておりますですが)。
2003年05月27日(火) |
そして、鹿さんとの本格的な逢瀬(笑)。 |
さてさて。2日目で御座いますです。
皇室御用達ホテルでの朝食は矢張り。茶がゆで御座いましょう。 近畿では冷や飯を美味しく頂く方法としてそう珍しくもない茶がゆでは 御座いますですが。 (ちなみに己的地元では焙じ茶を粉末状にした「粉茶(こちゃ)」を使用) お代わりの度に新しい器と木蓋で登場されると結構ビビリましたです(笑)。 洋食も、後でメニューを見たら相当そそられましたですが。 流石にトースト(もしくはホットケーキ)のお代わり自由は無さそうだったので、 何となく勝利した気分(をい)。
で。 これといって目的の無い旅で御座います故。 レイトチェックアウトを良い事に。本館ロビーやフロアをうろうろ。 皇后陛下も愛したと言ふ、15分後とに涼やかなメロディを奏でる柱時計や。 コルク張りの蓋を開けると碁盤や将棋盤が登場するロビーの机等を堪能し(笑)。 庭先に出てつれない鹿さんに再チャレンジしてみたりして。 だらだらと過ごした後、それでも未練がましく愚図愚図とチェックアウト。 荷物を預けていざ出陣した先は、広大無辺な奈良公園。 鷺池浮見堂では拍手を打って池の鯉を集めて某友人に叱られつつ。 春日大社へ向けての散歩途上で鹿煎餅を購入。 この時期、雌鹿さんたちはお産の時期で気が立っており。 (友人は重ねて頭突きを喰らっておりましたです/笑) 逆に、生え始めた角も柔らかい雄鹿さんたちは穏やかで。 生え変わった毛並みと斑紋も美しいその背中を好きなだけ撫ぜさせてくれました。 嗚呼……うっとり……(をいこら)。
さてさて。春日大社では若宮祭にちなんだ展示物を宝物殿等で公開中。 ラッキーな事に、つい先日復元されたばかりの国宝・毛抜形太刀を見ることが出来ましたのです、ふっふっふ。 飾り金具の細工は未だ完全には終了しておりませんでしたが (展示終了後に再度復元作業に入るのだそうです)十分美しかったです。 刀身の復元が叶わなかったのが残念では御座いますですが。 これは一見の価値がありますです。
曇りがちで涼しい気候の中での奈良公園散歩は気持ち良いです。 春日大社から若草山を経由して、再々鹿煎餅を購入しては鹿さんと戯れつつ。 手向山八幡宮から二月堂、そして東大寺まで。 拝観料の必要な場所を避けても(笑)、十分見るべきものが多々あって。 特にお水取りで有名な二月堂はタダであの舞台に立って奈良市街地を見下ろせ。 直ぐ隣には休憩所(冷水とお湯が頂けます。湯飲みはセルフで洗う事)もあり。 ゆったりと寛げるので、この辺りを歩くのが、己は大好きなのです。
東大寺の仁王門では。日本各地から修学旅行で来たと思しき小中高生の皆さんが。 ガイドさんの説明を受けながら、盛んにポケットカメラやらケータイやらで。 記念の撮影をしておられましたので、少し吃驚。 春先に来た時には多数見受けられたアジア諸国からの観光客の方を 殆ど見かけなかったのは少し気に為りましたのです。
そうして鹿さんと戯れ、奈良公園の新緑を堪能すること半日。 預けていた荷物を受け取って憧れのホテルを後にして。 猿沢池から興福寺を見上げ(夜間ライトアップも薪の灯りを思わせる渋さで かなり壷でした)。三条通入り口近くのスムージー専門店で一服して。 名残惜しい気持ち一杯なまま。近鉄奈良駅からO阪への帰路に付きましたです。
嗚呼。やっぱ己は奈良が好きです。 幼い頃から幾度となく訪れているのに、その度ごとに。 己の(主に精神)年齢に合わせてくれるが如く、新しい何かに出会え それでいて、初めて訪れた時から何も変わっては居ないかのやうに。 鹿さんが。緑の山が。出迎えてくれる。この空気が己は大好きなのです。 京都も良いのですが。奈良も良いですよ。やっぱり。
いつか。奈良町の片隅に、ささやかな平屋のバラックでも良いから。 己の家を持てたらなあ…と。柄にも無い妄想に浸ってしまいましたです。 (某友人「そんな暮らししたらそれこそ作家になるしかないやろ(笑)」) いやはや。3日に渡って日記にだらだら書き連ねてしまったくらい。 (それでもまだまだ書き足りないくらい) 中々に得難い休日を過ごさせて頂きましたのです。 有難う、色々手配してくれた某友人や。 京都の宇治に行きたかったのに〜!と。駄々をこねた己の事は取敢えず。 忘れてくれるとかなり嬉しいです(大笑)。
2003年05月26日(月) |
地酒と鹿さんとオリジナルカクテル(何)。 |
で、まだまだ続く奈良での初日。
ホテルから猿沢池方面へと近道をてっくりこ。 夕刻の三条通を目指しましたのは、片泊まり常連な己たちの定番、 持ち込み夕食食材&お飲み物(笑)を調達しやうという 魂胆で御座いましたのです。
が、何故か三条通界隈には適当な酒屋さん、というものが殆ど見当たらず。 地酒を扱うところが殆どで、缶のチューハイや発泡酒なんぞ置いてもおりませぬ。 探し探して、結局JR奈良駅まで行き着いた所で根負け。 ダ○エーの食料品売り場で水やらアイス・ウォッカやらチーズやらを買い込んで。 がっくりうなだれ逆戻りしていたその途上。 壮絶な程に品揃えの充実した酒屋さんを発見。 日本全国の珍しい地酒・焼酎をごく良心的な値段で販売しているそのお店で。 これまた、缶チューハイなどは置いてはおられませなんだのですが。 夏の国際麦酒祭常連的奈良の地ビールは全て揃っておりましたので。購入。 ついでに色々お話を伺ってみますと。 小売りだけでなく、飲食店にも卸したりなどしておられるとの事。 店先にをで〜んと据えておられる「十四代」や「久保田」の酒甕をさして、 「この辺でこういうお酒飲ませてくれるお店ありますですか?」と伺いましたらば。 「もちいどの通り」にあるといふ、とある居酒屋さんを教えて下さり。 ならばせめて「十四代」だけでも一杯!のつもりで立ち寄りましたのです。
したらば、これまた大当たりなお店で! 気さくなマスターがお喋りしながら、ちょいちょい、と作って下さる肴をあてに。 「十四代」やら「百楽門」やらお薦めの米焼酎大古酒やらを飲みまくり。 冷奴やら辛しレンコンさつま揚げやらを頂いて…たのは専ら己で。 某友人は、焼き鳥・お寿司5カン・一口麦酒のセットをもぐもぐ。 己も、横からお寿司をもぐもぐ(ちゃんとお酒も分け分けいたしましたがな!) 楽しく飲み食べおしゃべりを堪能し。 何故か利尻昆布を一枚手貰って(美味しかったので齧って飲んだりもして)。 小腹を少しオーバーするくらいに満たした状態で。 ホテルへの帰路に着いた時には既に、午後八時を過ぎて御座いましたのです…。
で。お宿に戻った己らは。ウェルカムドリンク券をば使うべく! 憧れのカクテルバーに突進〜(まだ飲むか)。 ホテルオリジナルカクテル「ほお紅」と。 定番のカクテル(「XYZ」これで打ち止めのつもりだったので/笑)やらを 頂きながらメニューを眺めていると。 若くて綺麗なお姉さんがレシピの説明をして下さったので、舞い上がった己。 生まれて初めて、レシピお任せオリジナルカクテルをオーダーしてしまいました! しかも、幻の焼酎「百年の孤独」をベースに!なんて贅沢なリクエストで!!
嗚呼。 バーテンダー様、お姉様。有難う御座いますです。 大変に美味しくて、飲み終えるのが勿体無いくらい美しいカクテルで 御座いましたです。
そんなこんなで結局。バーラウンジでは。 閉店時間ブッチ切りで(をいこら)ゆったり飲ませて頂きまして。 お部屋に帰ったらば最早午後11時半を過ぎて御座いました…(笑)。
ところで、タイトルの鹿さんなのですが。 買出しに出かける前、ホテルの中庭に一頭、 素晴らしく毛並みの美しい、大きな雄鹿さんを発見致しまして。 仲良くしようと歩み寄りましたらば、さくさく無視された挙句。 1メートル以内に踏み込んだ途端に、立ち去られてしまったのでした…(涙)。
ので、鹿さんと戯れ遊ぼう計画については。 明日に持ち越し、という事で本日はお開きにて御座いますのです(マテ)。
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