今日もバテ気味。冷房のせいかなと思う。家に帰るとどっと汗が吹き出る。 そして帰るなりビールを飲むのが唯一の楽しみ。酔いながら料理を作る慣わし。
するとお炊事がすごく楽しい。時々・・食器を割るけれど笑って誤魔化したりする。 あっ・・そうだ。今日は包丁で指を切った。慌てて血を吸った・・甘い味がした。
男達もがんがん飲んでいる。私はどんどん料理を作る。 作る片っぱしおつまみにしてしまう男達。これが結構幸せな気分。女のしあわせ。 美味しい顔の男が好きだ。私は自惚れている。自分はすごく必要とされていると。
ずっと昔・・独り暮らしだった頃は食べることが億劫だった。 カレーが食べたいなと思っても作る気がしなくて。 だからすぐに誰かを引き摺り込んでいた。その被害者と今は暮している。 彼の美味しい顔がすごく好きだったから・・毎日一緒に居たくなったから。
時に思い出してみる。いわば初心にかえること。
うんざりすることもいっぱいあった。ながいこと一緒に暮していると・・。 向かい合って食事をするのでさえ気が重くなる時も。一言もしゃべらない時も。
ながく一生暮すこと・・何が愛でどうすれば愛なのかそんなことどうでもよくて。 自分が必要とされているとは思えなかった頃・・むなしくてたまらなくて。
最近たまにふたりきりでご飯を食べる。よく話すいろんなこと。 仕事の事とかネットのことも。彼は真剣に聞いてくれる。すごく疲れていても。 私はおしゃべり雀みたいにまくしたてる。聞いてくれるだけでありがたくて。
懐かしいな・・と思う。ずっと昔そうだったこと思い出す。 無理してなんかいない。すごく自然にそうなってる。不思議だなって思うけれど。
食べている時だけ。ほんの少しの時間だけ。それ以外はただ暮しているだけかも。 無口でいつも疲れているんだと思っていた。そんな暮らしに慣れていたのに・・。
懐かしいなと思えること。もっとたくさん気付きたいなと思う。 私がそうなれば彼もそうなんだと・・やっと思えるようになったから。
私は彼に懐き始めているのかもしれない。
もともとそうだったから・・帰ることが出来る。
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