ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年09月27日(火) 触れてはいけない花

つかの間ではあったが雷雨の時間帯があった。

午後には雨もやみ静かな夕暮れ時となる。


あちらこちらで彼岸花が満開となり鮮やかな紅に目を奪われる。

幼い頃には怖ろしいと思っていた花も

今では愛でることが出来るようになった。

それがきっと「おとな」になると云うことなのだろう。

けれども未だに触れたことはない。触れてはいけない気がするのだった。

上手く言葉にできないけれど何かが私を拒絶している。

それはいったい何なのだろうか。知れば哀しくなってしまいそうだ。





母の施設から何の音沙汰もなし。容態が落ち着いているのだろうか。

こちらから電話をして確かめることも考えたけれど

昨日の看護師さんの苛立った様子が気になり躊躇してしまった。

多忙な折に家族からの電話は迷惑に違いないと思ったのだ。

きっと最善を尽くしてくれていることだろう。

「お任せします」と言った以上は黙って待つしかないのだと思う。

そのうちきっと連絡があるだろう。「もう大丈夫ですよ」と。


やきもきしているのはどうやら私だけのようで

誰も母のことを話題にしない。

それだけ母は孤独であったのかと今更ながらに思う。

家族を捨てた昔のことを今更責める気持ちはないけれど

「自業自得」だと云われればそれも納得せざるに得ないのだ。


母は今どんな気持ちでベットに横たわっているのだろう。

決して過去を悔やんではいないような気がする。

それは母の人生に他ならず母の決めたことなのだったのだから。


私はずっと薄情な娘であったけれど

ほんの少しだけ遠い昔の家族であったような気がしている。


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